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コイントスで円周率の近似値を求める方法 (実用性はナシ)

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大量の偶数枚のコインを用意して,コイントスにより円周率の近似値を求める方法をご紹介します.

$2N$枚のコインを用意して同時に投げる.このとき,オモテ面が出た枚数がちょうど半分である確率を$P_N$とする.このとき,$N\to \infty$ とすれば,$\frac{1}{N P_N^2} \to \pi$となる.

$P_N$は,$2N$回コインを投げて,$N$回のみオモテ面が出る確率と同じ.
よって,$\displaystyle P_N = {}_{2N} C_N \cdot \left(\frac{1}{2}\right)^N \cdot \left(\frac{1}{2}\right)^N = \frac{{}_{2N} C_N}{4^N}$となる.
したがって,\begin{align*} &\lim_{N\to \infty} \sqrt{N} P_N = \lim_{N\to \infty} \sqrt{N} \frac{{}_{2N} C_N}{4^N} \\ &= \lim_{N\to \infty} \sqrt{N} \frac{(2N)!}{4^N (N!)^2 } = \lim_{N\to \infty} \left(\frac{1}{\sqrt{\pi}} \cdot \frac{(2N)! e^{2N}}{\sqrt{4\pi N} (2N)^{2N}} \cdot \frac{(2\pi N) N^{2N}}{(N!)^2 e^{2N}} \right).\\ \end{align*}
Stirlingの公式から,$\displaystyle \lim_{N \to \infty} \frac{(2N)! e^{2N}}{\sqrt{4\pi N} (2N)^{2N}} = \lim_{N \to \infty} \frac{(2\pi N) N^{2N}}{(N!)^2 e^{2N}} = 1$より,
$\displaystyle \lim_{N\to \infty} \left(\frac{1}{\sqrt{\pi}} \cdot \frac{(2N)! e^{2N}}{\sqrt{4\pi N} (2N)^{2N}} \cdot \frac{(2\pi N) N^{2N}}{(N!)^2 e^{2N}} \right) = \frac{1}{\sqrt{\pi}}.$
よって,$\displaystyle \lim_{N\to \infty} \frac{1}{N P_N^2} = \pi.$

この証明の他にも中心極限定理から説明する方法もあります.
ただし,この方法は収束が非常に遅く,1万枚のコインを使って1億回投げるPythonシミュレートをしてみましたが,近似値3.1335565941744385までしか得られませんでした.

投稿日:2023726
OptHub AI Competition

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Mathお
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