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ユニタリー変換を用いた簡単な級数の変形

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あいさつ

んちゃ!
お久しぶりなのだ!
今回は内積の性質を用いて級数を変形する方法について簡潔に解説いたします。

1. 本記事で使用した用語は一般的に使われている物ではないので注意してください。
2. めちゃくちゃ短いです。
3. 筆者(ずんだもんの主やなさん)が思いついた内容です。間違いがある可能性大です。

内積

内積

無限次元ベクトル空間$\mathbb{C}^{\mathbb{N}}$に次の様な内積を定義する。
\begin{equation} \forall \vb*{u}=(u_{i}),\vb*{v}=(v_{i})\in\mathbb{C}^{\mathbb{N}}: (\vb*{u}|\vb*{v})_{G}\coloneqq \sum_{i,j\in\mathbb{N}}u_{i}g_{ij}v_{j} \end{equation}
ただし、$G=(g_{ij})\in\mathbb{C}^{\mathbb{N}\times\mathbb{N}}$は固定

計量-部分空間

可算無限次元ベクトル空間$\mathbb{C}^{\mathbb{N}}$に内積$(\cdot|\cdot)_{G}$が定義されている時、次の様な部分集合$\mathfrak{D}_{G}$を計量-部分空間と呼ぶ。
\begin{equation} \mathfrak{D}_{G}\coloneqq\{\vb*{v}\in\mathbb{C}^{\mathbb{N}}|(\vb*{v}|\vb*{v})_{G}\lt \infty\} \end{equation}

$\zeta(2)=\sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{n^{2}}$について考える。
これは、次のように記号を定める事で$\zeta(2)=(\vb*{u}|\vb*{u})_{G}$と書ける。
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} G=diag(\frac{1}{1^{2}},\frac{1}{2^{2}},...)\\ \vb*{u}=\vb*{v}=(1,1,...)^{T} \end{array} \right. \end{eqnarray}

ユニタリー変換

無限次元ベクトル空間$\mathbb{C}^{\mathbb{N}}$に内積$(\cdot|\cdot)_{G}$が定義されているとする。この時、以下の式が成り立つ時$U\in\mathbb{C}^{\mathbb{N}\times\mathbb{N}}$をユニタリー変換と呼ぶ。
\begin{eqnarray} \forall \vb*{u},\vb*{v}\in\mathbb{C}^{\mathbb{N}}:(U\vb*{u}|U\vb*{v})_{G}=(\vb*{u}|\vb*{v})_{G} \end{eqnarray}

無限次元ベクトル空間$\mathbb{C}^{\mathbb{N}}$に内積$(\cdot|\cdot)_{G}$が定義されているとする。
任意のユニタリー変換$U\in\mathbb{C}^{\mathbb{N}\times\mathbb{N}}$は以下の式を満たす。
\begin{equation} U^{T}GU=G \end{equation}

ただ計算すればよい。
\begin{eqnarray} (U\vb*{u}|U\vb*{v})_{G}&=&(U\vb*{u})^{T}G(U\vb*{v})\\ &=&\vb*{u}^{T}(U^{T}GU)\vb*{v}\\ &=&\vb*{u}^{T}G\vb*{v} \end{eqnarray}
両辺を比較して$U^{T}GU=G$が得られる。

応用

ユニタリー変換を用いて$\zeta(2)=\sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{n^{2}}$の別の表現を求めよ。
ただし、計量は$G=diag(\frac{1}{1^{2}},\frac{1}{2^{2}},...)$を用いる。

[1]
\begin{eqnarray} U^{T}GU&=&(\sum_{j,k}U_{ji}g_{jk}U_{kl})_{jl}\\ &=&diag(\frac{1}{1^{2}},\frac{1}{2^{2}},...)=G \end{eqnarray}
[2]上記をまとめると
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} \sum_{j,k}U_{ji}g_{jk}U_{ki}=\frac{1}{i^{2}}\\ \sum_{j,k}U_{ji}g_{jk}U_{kl}=0\quad(j\neq l) \end{array} \right. \end{eqnarray}
[3]この条件を満たすユニタリー変換$U$を用いると
\begin{eqnarray} \zeta(2)&=&\sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{n^{2}}(\sum_{m=1}^{\infty}U_{nm})^{2} \end{eqnarray}

最後に

今回はかなり短い内容でしたがどうでしたか?
なんか新しい級数の加速を行えそうな雰囲気や以前話した微分幾何学と結びつけれそうな気がしませんか?
まあ、とりあえず最近は調子が悪いのでこれで終了です。 
お疲れ様。
新しく記事を書いたらまた読んでくれると嬉しいです。
ではばいちゃ!

投稿日:84
更新日:84
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