級数botの積分にFeynman techniqueのいい実例があったので、解いていこうと思います。
問題の積分はこれです。
素直に原始関数を求めようとすると対数積分
ここで登場するのがFeynman techniqueです。
関数f(x,y)がyについて偏微分可能で、偏導関数が連続なら
偏微分までならギリギリ高校範囲と言い張れるので[要出典]、当然このテクニックもギリギリ高校範囲と言い張ることができます。
では、実際に冒頭の積分をFeynman techniqueを使って求積してみましょう。
まず、冒頭の積分の被積分関数は1変数関数ですから、パラメータを導入してFeynman techniqueを使える形に持ち込む必要があります。
この形ならばFeynman techniqueが適用できます。やってみましょう。
まだどうにかなりそうな形になりましたね。
とはいえ簡単に積分できる形には見えません。ですが三角関数の有理式なので伝家の宝刀†半角正接置換†を使えばどうにかなります。やってみましょう。
ここでaの定義域を確認する必要があります。この手の積分は(実数範囲では)
f(a)の定義に立ち返ってみると、a<1では被積分関数が発散する区間が存在するため、積分が有限に定義されるためにはa≧1が必要であることがわかります。つまりa-1は非負ですから、
このようにして無事f'(a)を求めることができました。これを積分すればf(a)が求まるはずです。
おっと、積分定数を求める必要がありますね。そのためにはf(a)を直接求積できるaを探す必要があります。実際に探してみると、定義域の端であるa=1が都合がいいことがわかります。
この形にはking propertyが刺さります。
Iについての一次方程式が導けました。これを解けば
最後に、練習問題を置いて終わりの挨拶の代わりとすることにします。
となる実数aを求めよ。