OMCB043-A
Y0ne
氏による以下の問題をアレンジしてみよう。
バージョンを考える。
を素数とする。以上以下の正の整数の組であって、次の値がの倍数となるようなものはいくつあるか。
とを決めたらが決まるみたいな方向性で考えよう。 なので、とを固定したとき、 を満たすが存在するか考えればよい。かどうかで場合分け。
(1) のとき
でなければは存在しない。つまり、かつを満たすの個数を求めればよい。なので、よってまたはである。とはの通り。は何でもいいので、は個ある。
(2) のとき
は素数なので、 を満たすが唯一存在する。
となるは個ある(なら、となるが一意に定まる。ならなるは存在しない)ので、となるは個ある。したがって、は個である。
以上より、問題の解答は個である。
一般化
次の問題を考える。
を奇素数、を以上以下の整数とする。以上以下の正の整数の組であって、次の値がで割って余るようなものはいくつあるか。
先ほどと同じように考えられる。
とを固定したとき、 を満たすが存在するか考える。かどうかで場合分け。
(1) のとき
でなければは存在しない。つまり、かつを満たすの個数を求める。なので、
は奇素数であるから、これは
と同値。よって、が平方剰余であるかどうかで場合分け。
(ア) が平方剰余で、のとき
はつ存在し、それぞれについてがつに定まる。は何でもいいので、は個ある。
(イ) のとき
はつだけ存在し、もつに定まる。は何でもいいので、は個ある。
(ウ) が平方剰余でないとき
は存在しないので、は個。
(2) のとき
を満たすが唯一存在する。したがって、は個である。
以上より、問題の解答は、
・が平方剰余で、のとき:個
・のとき:個
・が平方剰余でないとき:個
である。
ちなみに、としても上の解答に符合する。
等式なら?(5/24追記)
umezo
氏によるOMCB012-Cも同じ形の式である
一般化した問題を考えてみる。
正の整数について、 を満たす正の整数の組 はいくつあるか?
さて、……。どうすんのこれ?
わからなかったので、解が存在するかどうかだけ愚直に調べてみることにする。
まず、 と仮定しておく。
のとき、 となるので、が素数なら解は存在しない。が合成数なら、の約数の個数の個くらいの解がありそうである。
のときは、にも具体的な数を代入して調べるしかないか……。
のとき であるから、 のときは、 の解は存在しない。よって、特にが以下の素数であるとき、正整数解 は存在しない。あと、も無理やね。
のとき、 なら とならざるを得ない(のとき)。このとき、 となる。つまり、 のときは の解が存在し、それ以外のときは の解が存在しない。特に、 のときは正整数解 が存在しないことがわかる。
のとき、 なら または である。 のときは であり、 のときは である。よって、 のときは の解が存在し、それ以外のときは の解が存在しない。特に、 のときは正整数解 が存在しないことがわかる。
のとき、 なら または または または である。
のときは
のときは
のときは
のときは
である。
よって、 のときは正整数解 が存在しないことがわかる。
が与えられたときに の解が存在するか判定するには、考えられる すべてに対して が を割り切るかを調べればよい。のだが、うーん……。それ以上はわからない。
終
等式になった瞬間難しいな。 の場合については、この調子で をやるぞ、と思って考えてみたけど、よくわからなかった(>_<)