1

最高傑作のご紹介

196
0
$$$$

今回は、オリジナル問題の中から傑作を公開しようと思います。

問題

$n$$2$以上の整数とする。次数$n$の実数係数多項式$P(x)$が,$k=0,\,1,\,\ldots,\,n-1$に対して

   $\displaystyle\int_{0}^{1} x^k P(x)~dx=0$

を満たすとき,$P(x)=0$$0< x<1$ に異なる$n$個の実数解を持つことを示せ。

解答

まず,$2$次以上の$P(x)$$0< x<1$で常に$P(x)\leqq 0$または常に$P(x)\geqq 0$であることはあり得ない。なぜなら,もしそれが成り立つなら,

   $\displaystyle\int_{0}^{1} x^k P(x) dx \neq0$

となるからである。以下,背理法で考える。$1\leqq m< n$の整数$m$に対し,$P(x)$$0< x<1$$m$個の符号変化点$x_{1},\,x_{2},\,\ldots,\,x_{m}$を持つと仮定する。ここで,$m$次の多項式

  $ Q(x)=(x-x_{1})(x-x_{2})\cdots(x-x_{m})$

を考える。このとき,$0< x<1$で常に$P(x)Q(x)\leqq 0$または常に$P(x)Q(x)\geqq 0$である。ここで,$P(x)Q(x)$は恒等的に$0$になることはないので,

   $ \displaystyle\int_{0}^{1} P(x)Q(x) dx \neq0$

一方で,$Q(x)$$m(< n)$次の多項式なので,$Q(x)=\displaystyle\sum_{k=0}^{m} q_{k}x^k$とおくと,題意より,

\begin{align}     \int_{0}^{1} P(x)Q(x)dx &=\int_{0}^{1} P(x)\left(\sum_{k=0}^{m} q_{k}x^k\right) dx\\ \\ &=\sum_{k=0}^{m} q_{k} \left(\int_{0}^{1} x^kP(x)\right) dx=0 \end{align}

となり,$\displaystyle\int_{0}^{1} P(x)Q(x)dx \neq0$に矛盾する。したがって,仮定は誤りで,$P(x)$$0< x<1$$n$回符号変化するので,題意は示された。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございました!

投稿日:11
数学の力で現場を変える アルゴリズムエンジニア募集 - Mathlog served by OptHub

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。

投稿者

K
K
2
671

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中