正の整数に対して定義され正の整数値をとる関数$f$であって,任意の正の整数$(m,n)$に対して
$$ \mathrm{lcm} (m,f(m+f(n))=\mathrm{lcm} (f(m),f(m)+n)$$
をみたすものをすべて求めよ.
与式で$n$を$f(m)+n$と$m$が互いに素であるようにとると,$m|f(m)$ がわかる.以下,$p$を$f(1)^2$より大きな素数とする.このとき,$f(p)=kp$なる正の整数$k$をとれる.与式で$m=1,n=p$とおくと,$f(1)$と$f(1)+p$が互いに素であることから$f(1+f(p))=f(1)(f(1)+p)$となるので,$1+kp|f(1)^2+f(1)p$を得る.ここで,$f(1)$を$k$で割った余りを$r$,商を$q$とすると$1+kp|f(1)^2-q+rp$を得る.$p$は$f(1)^2$より大きいので$f(1)^2-q+rp< p+(k-1)p=kp$.また$q< f(1)\le f(1)^2$ より$f(1)^2-q+rp$は$0$以上.したがって$f(1)^2-q+rp=0$ が必要.特に$f(1)^2-q=0$であり,$q\le f(1)$であったから$f(1)=1$が必要である.あとは帰納法で頑張る.