この記事では, フィボナッチ多項式の因数分解を導出してみる.
フィボナッチ多項式とは, イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチによって名付けられた数列である「フィボナッチ数」の一般化のひとつである.
フィボナッチ数とは, どの項も前2つの項の値を足した値となっている数列であり,
と続くものである.
フィボナッチ多項式とは次の漸化式と初期条件を満たす多項式列
はじめのいくつかの項は以下のようになる:
また, 次のような簡潔な表示が存在する.
を満たす形式的ベキ級数
なお, この表示は一般に隣接二項の線形漸化式に関する議論により導出できるため, 証明は割愛する. 1
自然数
この定理の証明のために, いくつかの補題を示す.
自然数
自然数
に対して数学的帰納法(正確には2ステップの累積機能法)を適用して証明を進める.
まず,
また,
次に, 自然数
より,
これらより,
したがって, 数学的帰納法より任意の自然数
体
2以上の自然数
複素数
となる.
ここで,
が成り立つ.
他方,
よって,
また,
となる.
したがって, 以下の同値が成り立つ.
また, 余弦関数
すなわち,
となる.
自然数
補題2
より, 定数
ここで,
自然数