3

冪関数の高階微分が行く先

90
0
$$$$

検討中

  • この記事は結論に到達していません。
  • 授業などで興味を持ってもらえるよう,資料にまとめることを目指しています。

問題

元同僚から質問を受け,次のような問いを立てました。

実数の定数$p$に対して,$x>0$のもとで$f(x)=x^p$とおく。

  1. $p$が自然数であるとき,ある自然数$n$が存在して $m\geqq n$のとき$\frac{d^mf}{dx^m}(x)=0$をみたす。
  2. $p$は自然数でないとき,任意の(とくに,負の)整数$n$に対して,$\frac{d^mf}{dx^m}(x)=Cx^m$かつ$ m< n$を満たす定数$C$と(とても小さな)整数$m$が存在する。

これらの振るまいの違いは$f(x)$の様子とどうかかわっているのだろうか。

背景

  1. は「自然数乗から始めれば,たくさん微分すれば$0$になる」と言っています。
  2. は「自然数乗以外から始めれば,たくさん微分すると指数を好きなだけ小さくできる」と言っています。

このように考えると,自然数乗だけが特別な性質を持っているように感じられます。ところが,$x^1.9$$x^2$$x^{2.1}$のグラフを見比べたところで,何も見えてきません。

研究

係数

簡単のために係数を無視して考えたくなります。しかし,実際は
\begin{align} f(x)&=x^{10}\\ \frac{d^{10}f}{dx^{10}}(x)&=10!x^0 \end{align}
からわかるとおり,係数はただちに大きくなります(ここで,本来話題にしている対象は自然数から始まらないため階乗にはならないことに気を配らねばなりません)。そのため,分析にあたっての状況はあまりよくありません。

投稿日:8日前
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。

投稿者

高等学校数学科教員です。結論を得ていないことを考える場所として Mathlog を使いたいと思っています。

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中