よく知られた三角関数の直交性
において, と変数変換すると,
が得られる. 倍角の公式によれば, はの次多項式で表され, もの次多項式で表される. よって,
となるような次多項式がある. をそれぞれ第1種, 第2種のChebyshev多項式という. 先ほどの直交性
をChebyshev多項式を用いて書き直すと,
となるので, Chebyshev多項式は区間でそれぞれ重み関数における直交多項式になっている. 直交性は第2種の方がの場合分けが不要で綺麗な形をしており, 積和の公式から
より, と第1種の方を第2種で簡単に表すことができるので, ここからは第2種の方だけを考えることにする.
とすると, は偶関数だから, これは区間における直交多項式となり, その直交性は
で表される. これは重み関数の直交多項式だから, における重み関数に関するJacobi多項式を
とすると,
となるような定数がある. とすると, であることが分かる. よって, は
という表示を持つことが分かる. 次に母関数表示について調べてみる.
であるから,
つまり,
を得る. よって,
という関係があることが分かる. として, 第1種完全楕円積分のLanden変換
から,
というをのLanden変換ということにして, べき級数とその係数となる数列を同一視することにすれば, はのLanden変換として解釈することができる.