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現代数学解説
文献あり

Hirsch 微分トポロジーの問題1.2.3 普遍性,1.2.4 Grassmann多様体の間の変換

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問題1.2.3 普遍性

 $A, M_1, M_2 $$C^r $多様体とする。写像 $f: A \to M_1 × M_2, x \mapsto (f_1(x), f_2(x))$$C^r$であることと、各射影成分 $f_1: A → M_1, f_2: A → M_2$$C^r$であることは同値。

 これは、写像の普遍性が多様体で成立しますか?という問題です。
 連続性は局所的な問題なので、Euclid空間の間の問題に落とし込んで、普遍性から示す流れが自然かなと思います。

($\Longrightarrow$)は、射影$\pi_i:M_1×M_2\to M_i$$C^r$級なので$f_i=\pi_i\circ f$より$C^r$級である事から従う。よって($\Longleftarrow$)を示す。
 点$a\in A$のチャート$(U,\phi)$と、各$f_i(a)$のチャート$(V_i,\psi_i)$を、$f_i(U)\subset V_i$となるようにとる。(これは、$f_i$の連続性と$A$が多様体である事から可能。)
 $f$を、今とったチャート$(U,\phi)$と直積チャート$(V_1×V_2,\psi_1×\psi_2)$でみると、これはEuclid空間の間の写像であり、普遍性から$f$$C^r$級である事が従う。

問題1.2.4

写像$\bot: G(n,k) \to G(n,n−k), E \mapsto E^\bot $$C^ω$微分同相写像である。

 以下の画像でも分かるように、$E$$E^\bot$は、互いにコマの軸と面のような関係性である。

!FORMULA[28][1118643189][0]の関係 $\bot$の関係

 つまり、軸が決まれば面は決まるし、面が決まれば軸が決まるため、明らかに同相で、その移り方も行列(すなわち多項式の有理式で$C^\omega$)でうまく表現できそうという、そういう話です。

 $\mathbb R^n$$\mathbb R^k\oplus \mathbb R^{n-k}$と直和分解されており、また標準内積$·$が入っているものとする。
 各$k$平面$E$に対して、$(E^\bot)^\bot=E$なので、$\bot$は全単射である。よって、実解析的である事を示せば十分である。

 いま、Grassmann多様体における標準的な事実より、適切な同一視によって$E$から$E^\bot$へのある行列$A$を用いて$E=Graph(A)=\{(x,Ax)|x\in \mathbb R^k\}$と表せ、これにより$A$$E$の局所座標となる。($E^\bot$も同様に$E^\bot = Graph(B)=\{(By,y)|y\in \mathbb R^{n-k}\}$と表せ、この$B$$E^\bot$の局所座標となる。)
 これにより、自然な同一視$E=A,E^\bot=B$を得る。

 特に、各$(u,v)\in E^\bot$は任意の$x\in \mathbb R^k$に対し、直交条件から
$(u, v)· (x, Ax) = u·x + v·(Ax) = u·x + ( {}^t A v)·x = (u+{}^t A v)·x=0$
すなわち$u=-{}^t A v$を得る。
 従って、$E^\bot=\{(-{}^t A v,v)|v\in \mathbb R^{n-k}\}$であり、同一視によって$\bot$$A\mapsto -{}^t A$である。
 これは明らかに多項式による変換なので、$\bot$$C^\omega$である。

 

参考文献

[1]
M.W.Hirsch(松本堯生(訳)), 微分トポロジー, p22
投稿日:7日前
更新日:2秒前
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