初投稿です!
任意の正の奇数nについて、二項係数${ 2n \choose n }$
が偶数となることを示せ。
という問題について考えます。この問題は自分の作問から生まれたんですけど、その問題が
整数を要素とする集合Xに対して、Xの部分集合の要素の総積を計算することを全ての部分集合(空集合をのぞく)に対して行い、これらの値を足し合わせると偶数となった。集合Xについての必要十分条件を述べよ。
というものです。一応解きたい方のために解答まで少し空けておきます
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要素がすべて奇数の集合$Y \subset X $について考える。集合$X$の奇数の要素の個数をxとすると、$Y$の個数は、
$${ x \choose 1 }+{ x \choose 2 }+\cdots+{ x \choose x } →(i)$$
となる。ここで発想を入れます
$$(i)=(1+1)^{x}-{ x \choose 0 }=2^{x}-1$$
もうわかりますね!
$x\geq1$ のとき、$(i)$は奇数となるため$x=0$、つまり$X$の要素が全て偶数となるものが答え。
上と同様に、要素が奇数のみの集合$Y \subset X$について考える。
$x$が奇数の時、${ x \choose n }= { x \choose x-n } $より、
$$(i)=2({ x \choose 1 }+{ x \choose 2 }+\cdots+{ x \choose \frac{x-1}{2} })+ { x \choose x } =2({ x \choose 1 }+{ x \choose 2 }+\cdots+{ x \choose \frac{x-1}{2} })+ 1$$
これは奇数のため不適。
$x$が奇数の時、先ほどと同様に
$$2({ x \choose 1 }+{ x \choose 2 }+\cdots+{ x \choose \frac{x-1}{2} })+ { x \choose \frac{x}{2} }+{ x \choose x } =2({ x \choose 1 }+{ x \choose 2 }+\cdots+{ x \choose \frac{x-1}{2} })+ { x \choose \frac{x}{2} }+1
$$となる。これが偶数となるには、${ x \choose \frac{x}{2} }$が奇数とならなければいけません。
$$
\cdots
$$
さて、問題2の答えは、「$X$の要素が全て偶数の時」です。つまり、${ x \choose \frac{x}{2} }$が奇数となることはなく、問題1が示された。めでたしめでたし……
$$ { 2n \choose n }=2 { 2n-1 \choose n-1 } $$とでき、ちゃちゃっと証明できます(コメント欄参照)。同様にして、${ mn \choose n }$が$m$の倍数となることを示せます。他にもいろいろな方法で証明できるらしいです。
以上です。
読んでいただきありがとうございます。読みにくいところや間違いがたくさんあると思うのでコメ覧で指摘お願いします。また、問題1の解答も待ってます。
問題1がテストで出たらこの記事の解答をそのまま書いてみてはどうでしょうか