集合
と書き, 有限列のconcatenationによってモノイド構造を入れます (unitは
群
以下, 八百屋にある商品はりんごもしくはみかんのみから構成されるものとします.
太郎くんは200円のりんごを3つ、300円のみかんを5つ買いました。合計いくらでしょう。
解くだけなら
集合
が
はまったく別のものです (並べる順番が違います).
いちおう文章題ですので便宜上, 太郎くんは大量のフルーツを小脇に抱えていて,
さらに, このようなパック商品はなんであれこの八百屋に売っている, ということにしておきましょう. (つまりこの時点では八百屋
さて, 「特定のパック商品を何個か買う」という状況が考えられます. 3つのりんごと5つのみかんからなるパック商品 (先ほどの
一方で, これは「りんご12個とみかん20個のパック商品」を一つ買うのともちろん同じことですから,
同じようにして, パック商品
とできます. つまり, 商品
さてこれにより,
店先で野放図に商品を並べておく昔ながらのスタイルではタチの悪いヤツに盗まれる時代になってしまいました.
ということで, 店頭には代わりに各商品のカードを並べることにして, それを買いたいだけレジに持っていくことでスタッフがバックヤードから商品を持ってきてくれる, という仕組みにリニューアルしました. 返品も同様で, マイナスいくつとか書いてあるカードが並ぶようになりました.
せっかくリニューアルしたのならと, ついでに「大人買いカード」も別の棚に並べることにしたようです.
「パック4個分」とか書いてあるカードがあって, パック商品
先ほど述べたように, ちょうどこの
先ほどは
ここまで来ると問題1をリライトすることができます.
この視点を用いれば, 値段に一括変更があっても
八百屋さんの近代化は止まりません. 「割引カード」なるものを導入したようです.
このカードには「5/4倍」とか「-8/27倍」とか書いてあって, このカードと商品を持っていけば最後に応じた割合を掛けてくれる, というシステムです.
割引といいつつここはめちゃくちゃな八百屋なので値段が5倍に跳ね上がったり0倍で虚無にしたりというカードが普通に置いてあります.
あと, 店主はこの仕組みをえらく気に入っているらしく, レジに割引カードを持ってこないとブチ切れられるようになりました. そのままの値段で買いたいんなら
さて,
もっというと,
同じように,
今度は大人買いをせずに,
店主は気難しくて, カードを同時に出すと
そうすると, 同時に出したときと, 「
さて思い出してみると, もともとこの店にはりんごとみかんの個数がそれぞれ書いてある商品カード, 何個分かをまとめて買える大人買いカード, そして謎の割引カードで商売をやっているのでした.
そしてレジに持っていく際には商品はもちろんのこと割引カードを常に持っていかねばなりませんでした.
ここで店主のおじさんは気づきます.
「パック売りをしなくても, りんごカードとみかんカードの二種類だけを置いておけば, あとは大人買いと割引カードで全部実現できるじゃないか」と.
そりゃそうです.
太郎くんは「何をいまさら」と思いましたが, 短気なおじさんのことですからこんなことをいうとまた拳骨を喰らってしまいます. 黙っていることにしました.
そこでおじさんの奥さんが店の裏から出てきて, こう言いました.
「大人買い
店主さんはずっとお客さんに背を向けてうなだれていました.
次の日, 太郎くんはいつものように八百屋にやってきました.
そこにはりんごカードとみかんカード, そしておびただしい数の割引カードだけがありました.
この八百屋は
おわり