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現代数学解説
文献あり

『層とホモロジー代数』正誤表

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志甫淳先生の『層とホモロジー代数』(初版$4$刷) 1の正誤表を個人的に作成しました.(注意)として,誤りではないが注意が必要な箇所についても記述しました.一読者である私(ことり)が作成したものであるため,ミスがあるかもしれません.その場合の責任は全て作成者である私(ことり)にあります.

(正誤表を作成しようと思ったのが後半を読み始めたときだったので,前半については誤りに気づいてもメモをしておらず,手薄になっていると思います.ごめんなさい.)

「l.-n」は,そのページの下からn行目を指します.

p.50,l.-2

誤:$g(...)$
正:$h(...)$

p.57, l.16

誤:$\nu:i \rightarrow f(j'')$
正:$\nu:i'' \rightarrow f(j'')$

p.57, l.17

誤:$f(\alpha')=\nu \circ \mu' \circ \psi'$
正:$f(\alpha')=\nu \circ \mu \circ \psi'$

p.57, l.18

誤:$f(\alpha) \circ \varphi' =: \varphi''$
正:$f(\alpha') \circ \varphi' =: \varphi''$

p.64, l.9

$\Phi()$の中の$\iota_i \otimes \mathrm{id}_N$を標準的包含$M_i \otimes_R N \to \underset{\underset{i\in I}{\to}}{\lim} (M_i \otimes_R N)$に変更する.

p.76

演習1-8(2)$\mathcal{I}$は有向集合またはフィルタードな圏と仮定する必要がある.

p.107, l.11

誤:そしてそして
正:そして

p.129,l.12

誤:$\text{id}_{A_1\sqcup A_2}$
正:$\text{id}_B$

p.129

命題2.96の(2)の条件に$\mathrm{ker}p_1'\simeq i_1'$という条件を書き加える必要がある.
(3)の条件には$\mathrm{coker}i_2'\simeq p_1'$という条件を書き加える必要がある.

p.158, l.11

誤:$\sum\limits_A f_A(a_A)$
正:$\sum\limits_A F(f_A)(a_A)$

p.187, l.-10

誤:$H^i(\lim...)$
正:$H^n(\lim...)$
l.-9も同様.

p.192, l.16

誤:$\forall a,b \in \mathbb{N}$
正:$\forall a,b \in \mathbb{Z}$

p.205, l.-10

誤:$L_nF(A) \in \mathrm{Ob} A$
正:$L_nF(A) \in \mathrm{Ob} B$

p.207, l.9

誤:$H^{-n}(A)$
正:$H^{-n}(F(A))$

p.207, l.-8

誤:$F(d) \circ F(d^{-1})$
正:$F(d^{-1}) \circ F(d)$

p.223

注3.51の(8)では$r \geq 2$を仮定していると思う.

p.226, l.-15

誤:$b-c=\mathrm{Ker} j=\mathrm{Im} i$
正:$b-c \in \mathrm{Ker} j=\mathrm{Im} i$

p.229, l.6

誤:$i^{r-1}:D^{p,q} \to D^{p-r+1,q+r-1}$
正:$i^{r-1}:D^{p-r_0+1,q+r_0-1} \to D^{p-r_0-r+2,q+r_0+r-2}$
定理3.62を想定して$r_0=1$を仮定している可能性もある.$r_0=1$の場合はこのような修正は要らない.以下のいくつかの項目についても同様.

p.229, l.11

誤:$j_r(D_r^{p,q}) \subset E_r^{p+r_0+r-1,q-r_0-r+1}$
正:$j_r(D_r^{p,q}) \subset E_r^{p+r_0-r+2,q-r_0+r-2}$

p.229, l.13

誤:$j=$
正:$j_r=$

p.230, l.1

$B_r^{p,q}=$の式右辺で全ての$\iota^{p,q}$$\iota^{p-r_0+1,q+r_0-1}$に変更し,全ての$D^{p,q}$$D^{p-r_0+1,q+r_0-1}$に変更する.

p.240, l.8

誤:命題3.31(3)
正:命題3.31(4)

p.241, l.-5

誤:$\mathrm{Im}(d^{-n+1} \otimes \mathrm{id}_M)$
正:$\mathrm{Im}(d^{-n-1} \otimes \mathrm{id}_M)$

p.247, l.-6

$\bigoplus$の下の$i+j=n$$i+j=q$に変更.

p.247, l.-5

$\text{Tot}(...)$の指数部で,$n$$q$に,$n+1$$q+1$に変更する.
$H$の指数部も$n$$q$に変更する.

p.248, l.-5

誤:$Q_n$
正:$Q^n$

p.252

(注意)$\text{Hom}(P^\bullet, I^*)$などは$\text{Hom}(P^{-\bullet}, I^*)$などと書き換えた方がわかりやすい気がする

p.252, l.-6

誤:また$A$が充分射影的対象を
正:また$A$が充分単射的対象を

p.254, l.3

誤:(3)は命題3.31(3)と,関手$\text{Hom}_{\mathcal{A}}(-,M):R\text{-Mod}\to \mathbb{Z}\text{-Mod}$が...
正:(3)は命題3.31(4)と,関手$\text{Hom}_{\mathcal{A}}(-,M):\mathcal{A}\to (\mathbb{Z}\text{-Mod})^{op}$が...

p.260, l.-5

誤:$\delta'(\mathrm{id}_N)$
正:$\delta'(\mathrm{id}_M)$

p.263, l.-3

誤:$\alpha':K \leftarrow M$
正:$\alpha':K \to M$

p.266, l.-9

$H^0とH_0$を逆にする.

p.272,l.8

(注意)なぜか$*$をつけているが,ここは$E_2^{p,q}=R^ps_H(R^qr(M))\Rightarrow R^{p+q}(s_H\circ r)(M)$の意味.定理3.68を参照するとよい.

p.283

(注意)系4.11の証明は,系2.30により$h^A \cong h^B$から$A \cong B$を導けることを用いる.

p.283, l.-9

(注意)「包含写像$x \to X$」とあるが「包含写像$\{x\} \to X$」と読むこと.以降$\{x\}$のことを単に$x$と表記することあり.

p.294, l.8

誤:帰納極限$\lim...$そのもの
正:射影極限$\lim...$そのもの

p.296, l.-6

$\text{PSh}(X,C)$はアーベル圏」とあるが,$C=\mathrm{Set}$の場合は$\text{PSh}(X,C)$は零対象を持たず,アーベル圏でない.したがって$C=\mathrm{Set}$の場合の(c)と(d)の同値は別に示す必要がある.難しくはない.

p.297, l.11

誤:$\text{Sh}(Y,C)$
正:$\text{Sh}(X,C)$
l.15も同じ.

p.298, l.9

誤:$\text{Ob PSh}(...)$
正:$\text{Ob Sh}(...)$

p.302, l.13

誤:($P(V) \to Q(V))_{V \subset X}$
正:($j_{!p}P(V) \to Q(V))_{V \subset X}$
l.16の$P(V)$$j_{!p}P(V)$に変更する.

p.305, l.-12

誤:$\text{Sh}(Y,R\text{-Mod})$における射$\varphi$
正:$\text{Sh}(X,R\text{-Mod})$における射$\varphi$

p.309, l.9

極大元を$(V_0,t_0)$としているが,これ以降の記述で$t_0$とすべきところが全て$t$になっているので,$S$の極大元を$(V_0,t)$に修正するといいと思う.あるいは以降の記述の$t$を全て$t_0$に直す.

p.310, l.-10

誤:$G^n(F) \to \mathrm{Coker} d_F$
正:$G^0(F) \to \mathrm{Coker} d_F$

p.313, l.-9

(注意)$U_x \setminus (\bigcup_{x \notin Z_i} Z_i)=U_x \setminus (\bigcup_{i \in I_x\text{かつ}x \notin Z_i} Z_i)$により改めてとった$U_x$が開集合になることが言える.$\{i \in I \mid i \in I_x\text{かつ}x \notin Z_i\}$$I_x$の部分集合なので有限集合になることがポイント.p.314, l.-3やp.336, l.14も同様.

p.314, l.-5

$X$の開被覆$(V_i)_{i \in I}$で...とれる」とあるが,正確には「$X$の開被覆$(V_i(i \in I),V)$$\overline{V_i} \subset U_i$かつ$\overline{V} \subset X \setminus Z$を満たすものがとれる」などとすべき.

p.314, l.-4

$X$の閉被覆$(\overline{V_i})_{i \in I}$」とあるが,これは$X$の閉被覆とならないため,「$X$の閉被覆」を削除する.

p.314, l.-3

(注意)p.313, l.-9の項目を参照.

p.317, l.1

$t_i$の定義がない.$t_i := s_i|_{\overline{V_i}}$とする.

p.317, l.5

$v :=$の右辺に現れる全ての$j$$i$に変える.

p.317, l.10

誤:$g(...)(t' + v)$
正:$g(...)(t_i + v)$

p.325, l.11

誤:$\tau' \circ \tau$
正:$\tau \circ \tau'$

p.327, l.-8

誤:定数層
正:定数前層

p.328

このページの$R_{U_{i_0 \dots i_n}}$などは,$R$の左上に$p$をつけるのが正しい.定数層ではなく定数前層を考えているため.

p.329, l.4

誤:$(\delta_{i_0,j} x_{i_1 \dots i_n})$
正:$(\delta_{i_0,j} x_{i_1 \dots i_{n+1}})$

p.332, l.7

誤:スペクトル系列4.19
正:スペクトル系列(4.19)

p.332, l.-7

誤:(4.18)
正:(4.19)

p.332, l.-6

誤:3.51(3)
正:3.51(4)

p.333, l.6

$\mathcal{V} \in \overline{\mathrm{Cov}}(V)'$とあるが,l.13の表記に合わせて$[\mathcal{V}] \in \overline{\mathrm{Cov}}(V)'$と変更する.
l.-10の$\mathcal{U} \in \mathrm{Cov}(X)'$も同様.

p.333, l.8

誤:$C^p(\mathcal{V}, \underline{H}^q(F))$
正:$C^p(\mathcal{V}, \underline{H}^q(j_V^*F))$
こうした方が適切.

p.334, l.10

誤:$\overset{\vee}{H}^n(\mathcal{U},F)$
正:$\overset{\vee}{H}^n(\mathcal{U},j^*F)$

p.336, l.14

(注意)p.313, l.-9の項目を参照.

p.344, l.-12

誤:$\mathrm{Hom}_{\mathrm{PSh}(X,U)}(...)$
正:$\mathrm{Hom}_{\mathrm{PSh}(U,C)}(...)$

p.356, l.-7

誤:$(x_0, \dots x_i, 0, x_{i+1}, \dots, x_n)$
正:$(x_0, \dots, x_{i-1}, 0, x_i, \dots, x_{n-1})$

参考文献

[1]
志甫 淳, 層と層とホモロジー代数, 共立出版, 2016
投稿日:615
更新日:616

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