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常微分方程式の解法

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導入

んちゃ!
今回は偏微分方程式をテンソル積を用いて解くの前段階として常微分方程式の解法について語っていきますのだ。
とりあえずお話を進めていきますのだ!

高々n次までの多項式

高々n次までの多項式p(x)=a0+a1x++anxnは行列を用いて下記の様に書けるのだ。
p(x)(a0000a1a000a2a1a00an1an2an3a0)

一々微分の記号を書くのが面倒なので以下ddx=Dとするのだ。このDは行列を用いて次の様に書けるのだ。
D(010000200003)

Taylor-Yana展開

修正しました。
Taylor-Yana展開

数列{an},{bn}、関数列{pn(x)=ai0+ai1x++ainixni}を用いて形式的次の様な関係式を満たす級数f(x)を考えるのだ。
f(x)=akxk=bkpk(x)
この場合は次の様な行列により表現できるのだ。
Ai=(ai0ai1ai2aini00)
A=(A1A2An)
(a0a1a2)=At(b0b1b2)
これは基底に関する考察からすぐにわかります。実際次の様に計算すれば良い。xnen=(001)tとすれば、
pmfm=am0e0+am1e1+amnen+
であるから、最終的に次の結論を得る。
m=0bmfm=m=0,n=0bmamnen=n=0enm=0bmamn=n=0enan

Taylor-Yanaの解法

Taylor-Yanaの解法

次のような線形微分演算子を考えるのだ。
L(p0(x),p1(x),...,pn(x);q1(x),q2(x),...,qn(x))=p0(x)+p1(x)Dq1(x)+p2(x)D2q2(x)+pn(x)Dnqn(x)
ただし、p0(x),p1(x),...,pn(x),q1(x),q2(x),...,qn(x)はxの任意の多項式なのだ。
実はこれのN次までの近似解を得たい場合は下記のN×(n+N)行列をDに対応付け、多項式p0,p1,...,pn,q1,q2,...,qnをN次行列P0,P1,...,Pn,Q1,Q2,...,Qnを対応付けた後、通常の行列算法に従い計算する。
D=(01000000020000003000N00)
そして、L(p0,p1,...,pn;q1,q2,...,qn)N×(n+N)型行列Lに変換し、x=(a0,a1,...,an,an+1,...,an+N)t
とし、Lx=0から、a0,a1,...,aN,aN+1,...,an+Nを求めればよいのだ。
この時、式の個数はN個だが、変数の個数はn+N個である事に注意するのだ。つまり、一般的に成り立つ訳ではないが、多くの場合、自由度nであり、これはn階微分方程式の解を決めるにはn個の初期条件が丁度必要な事に対応していると見る事が出来るだろうなのだ。
そこで、次にTaylor-Yana展開した場合を考察してみようなのだ。
今度はある解がN+1個のN次多項式列f0,f1,...,fNの一次結合でかけたとするのだ。このとき、一次結合の係数を求めたいとするのだ。この場合は適当な行列N次元行列Aを用いて通常のTaylor展開と結びつける事ができる事を見たのだ。
そこで、先に与えた元の微分方程式に対する連立方程式Lx=0を次の様に変換するのだ。x=Atyとすれば、LAty=0
このyf0,f1,...,fNの一次結合の係数なので、結局最後の連立方程式を解けば係数が求められることが分かるのだ。

修正いたしました。

Dy=yのN次までの解を求む。ただし、fn=1+x+x2++xnの一次結合で解を表すのだ!

A=(100011001110)
At=(1111011100110001)
DAtAt=(100001110012)
ゆえに、an=nk=n+1ak(nN{0})を得るのだ。
この式から、
an=nan+1+nn+1an+1=n(n+2)n+1
より、an=2a1n!(n1)!(n+1)!=2ann(n+1)!を得る。この事から初期条件を考慮し、a1=12下記の式が分かる。
expx=n=1n(n+1)!xn+11x1

ちょっと脱線。
もう気付いたと思うのだけど実は次の事実が成り立ちます。

多項式列{pn}={a0+a1x++anxn}を用い解析関数f(x)=n=1bnxnは次のように書き直せる。
f(x)=n=0(bnanbn+1an+1)pn

次の式を用いるだけ。
xn=pnpn1an

Dy=yの解をsinhx,sinh2x,...,coshx,cosh2x,...の一次結合として表して欲しいのだ。

A=(10!012!0011!013!10!0222!0021!0233!10!0322!0031!0323!)
At=(100!0200!0300!00111!0211!0311!12!0222!0322!0013!0233!0333!)
DAt=(011021031120220320013023033140240340)
より、
DAtAt=(100!11200!21300!3112111!22211!32311!122!13222!23322!3314144!24244!34344!)

可換性

行列A,Bをn次行列で次の性質を満たすものとするのだ。
A=(a0000a1a000a2a1a00),B=(b0000b1b000b2b1b00)するとAB=BAが成り立つのだ。

A=(A11O12A21a0),B=(B11O12B21b0)のように行列を分割するのだ。ただし、A11,B11(n1)×(n1)型行列、O12(n1)×1型のゼロ行列、A21,B211×(n1)型行列。
[1]n=1の場合は明らかなのだ。
[2]1,2,...,n-1まで成り立つと仮定するのだ。すると
AB=(A11B11O12A21B11+a0B21a0b0)
BA=(B11A11O12B21A11+b0A21a0b0)
帰納法の仮定より、A11B11=B11A11なので、A21B11=B21A11を示せばよいのだ。
なお1×(n1)型行列なので、各成分iで等しくなることを示すのだ。
実際にi成分を計算すると下記の様になるので正しいことが分かるのだ。
(A21B11)i=anibi+ani1bi+1++a1bni1+a0bni(B21A11)i=bniai+bni1ai+1++b1ani1+b0ani

この記事は書きかけです。たまに更新していきます。また、筆者はまともな教育を受けていないので、このTaylor-Yanaの方法をみんなと一緒に厳密化していきたいです。よろしくお願いいたします。
投稿日:202493
更新日:202496
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