1995年にKanekoによってBernoulli多項式に関する次の関係式が発見された.
これは, Bernoulli数を半分の項だけで計算する漸化式を与えている. その後, Kanekoの恒等式は2001年にMoriyamaによって次の対称的な形に一般化されている.
それはさらにWu-Sunにより2003年にBernoulli多項式に関する関係式
に拡張されている. この記事では, それらの結果を双対数列に対して一般化したSunの定理を示す.
以下, 数列は
数列
によって定義される数列
以下は基本的な性質である.
とするとき,
が成り立つ.
定義から,
となって示される.
ここから双対数列の双対数列は元の数列に一致する, つまり
によって与えられる.
とすると,
数列
によって多項式
が成り立つ. これらはBernoulli数に対するBernoulli多項式を一般化したものである.
が成り立つ. また,
と
が成り立つ.
1つ目の式を
1つ補題を用意する.
非負整数
が成り立つ.
の両辺を
ここで,
であり,
となるので,
である.
ここで, 最後の等号はベータ積分による.