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JMO 2026 P5を反転×ベクトルで解く

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概要

タイトルの通り,2026年のJMOのP5を解きます.
数オリでは珍しい空間幾何の問題ですね.

$3$次元空間内に平面$\pi$がある. $\pi$上に二等辺三角形でない三角形$ABC$があり,その内心を$I$とする. このとき, ある三角形$\mathcal{T}$が存在して,$\pi$上にない点$P$であって
$$ AP \cdot BC = BP \cdot CA = CP \cdot AB $$
をみたすものすべてについて以下が成り立つことを示せ:

三角形$BCP,CAP,ABP$の内心をそれぞれ$I_A,I_B,I_C$とする. 三角形$ II_BI_C$の外接円,三角形$II_CI_A$の外接円,三角形$II_AI_B$の外接円が$\pi$とそれぞれ$I$でない点$X,Y,Z$で交わっているとき,三角形$XYZ$$\mathcal{T}$と相似である.

ただし,$UV$で線分$UV$の長さを表すものとする.

解答

$BC=a,CA=b,AB=c$とおく.
$I$を原点とする位置ベクトルで考える. このとき$a\overrightarrow{A}+b\overrightarrow{B}+c\overrightarrow{C}=\overrightarrow{0}$である.

$AP\cdot a = BP \cdot b = CP \cdot c =k$とし,$l=\frac{abc}{k}$とおくと
$$ \overrightarrow{I_A}=\frac{a\overrightarrow{P}+CP\cdot \overrightarrow{B}+BP \cdot \overrightarrow{C}}{a+BP+CP}=\frac{a\overrightarrow{P}+\frac{k}{c}\overrightarrow{B}+\frac{k}{b}\overrightarrow{C}}{a+\frac{k}{b}+\frac{k}{c}}=\frac{\frac{abc}{k}\overrightarrow{P}+b\overrightarrow{B}+c\overrightarrow{C}}{\frac{abc}{k}+b+c}=\frac{l\overrightarrow{P}+b\overrightarrow{B}+c\overrightarrow{C}}{l+b+c}=\frac{l \overrightarrow{P}-a\overrightarrow{A}}{l+b+c} $$
同様にして
$$ \overrightarrow{I_B}=\frac{l\overrightarrow{P}-b\overrightarrow{B}}{l+c+a} \qquad \qquad \overrightarrow{I_C}=\frac{l\overrightarrow{P}-c\overrightarrow{C}}{l+a+b} $$
$I$を中心として反転し,その反転によって$\gamma$が移る先を$\gamma^*$と書く.
このとき,ある実数$\lambda_b,\lambda_c$が存在して$\overrightarrow{I_B^*}=\lambda_b \overrightarrow{I_B},\overrightarrow{I_C^*}=\lambda_c \overrightarrow{I_C}$となる.
$II_BI_C$は直線$I_B^*I_C^*$に移るので$X^*$は直線$I_B^*I_C^*$上にあるからある実数$t$を用いて
$$ \overrightarrow{X^*}=t\overrightarrow{I_B^*}+(1-t)\overrightarrow{I_C^*}=t\lambda_b \overrightarrow{I_B}+(1-t)\lambda_c \overrightarrow{I_C}=\left( \frac{t\lambda_b l}{l+c+a}+\frac{(1-t)\lambda_c l}{l+a+b} \right)\overrightarrow{P}-\frac{t\lambda_b b}{l+c+a}\overrightarrow{B}-\frac{(1-t)\lambda_c c}{l+a+b}\overrightarrow{C} $$
とかける.
$\pi^*=\pi$であるから,$X^*$$\pi$上の点より上の式の$\overrightarrow{P}$の係数は$0$に等しくなり,このような実数$t$の値は一意に定まる.
この$t$の値を$\alpha$とすると,
$$ \frac{\alpha \lambda_b l}{l+c+a}+\frac{(1-\alpha)\lambda_c l}{l+a+b}=0 $$
より$l \neq 0$と合わせるとある実数$\alpha'$が存在して
$$ \overrightarrow{X^*}=\alpha' (b\overrightarrow{B}-c\overrightarrow{C}) $$
が成り立つ.
ゆえに$X^*$$I$を通り方向ベクトルが$b\overrightarrow{B}-c\overrightarrow{C}$の直線$L_a$上にあり,$X$$L_a$上にある.
同様に$L_b,L_c$を定めれば$Y,Z$もそれぞれ$L_b,L_c$上にあることがわかる.
さらに,$X^*,Y^*,Z^*$はそれぞれ直線$I_B^*I_C^*,I_C^*I_A^*,I_A^*I_B^*$上にあるので$X^*,Y^*,Z^*$はすべて平面$I_A^*I_B^*I_C^*$上.
これと$X^*,Y^*,Z^*$がすべて$\pi$上にあることから$X^*,Y^*,Z^*$は平面$I_A^*I_B^*I_C^*$$\pi$の交線上なのでこれら$3$点は共線となることがわかる.
したがって$I,X,Y,Z$は共円.
以上より各$P$に対応する三角形$XYZ$はすべて相似となるので題意は示された.

まとめ

なんと,幾何的考察ほぼなしに反転とベクトルの計算だけで解けてしまいました.
僕はこの年の本選を実際に受けましたがG弱者すぎたため5Gが解ける自信など当然無く、試験開始と同時に一瞥して解く気を完全に失いましたね()
解答の誤りなど見つけた方は是非教えてください!

投稿日:12日前
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soww
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