2
高校数学解説
文献あり

【高校数学】部分分数分解の計算テクニック ヘビサイドのカバーアップ法(Heaviside cover-up method)

592
0

ヘビサイドのカバーアップ法(Heaviside cover-up method)

ヘビサイドのカバーアップ法(Heaviside cover-up method)とは,部分分数分解を実行する際の各項の係数を決定する方法です.通分して恒等式の計算をするより楽に計算できる場合が多いので紹介します.

一般的に述べるより,例を用いた方がわかりやすいので下の問題を見てください.

例題1

1(k+1)(k1)を計算しなさい.

例題1の解答

ヘビサイドのカバーアップ法の手順

  1. k+1の根(ある多項式P(x)にある値x=aを代入した際,その多項式の値が0になるxの値aのことを多項式P(x)の根という)を求める:k=1
  2. 1(k+1)(k1)の式から,手でk+1の部分を隠し(cover-upはこれに因んでいる),隠して残った式1k1に手順1で求めたkの値を代入する.これで出てきた値が部分分数分解した際の1k+1の係数.
  3. 手順1,2と同様に1k1の係数を求める.

よって,
1(k+1)(k1)=12k+1+12k1=12(1k11k+1)

つまり,根を計算して,cover-upして,係数を求めるという3STEPを踏めばいいことになります.しかし,分母のそれぞれの多項式が二次以上になると複雑になってきます.そこで,まず,部分分数分解した後の形について述べます.

部分分数分解の一般形

因数分解できる多項式P(x)=(xx1)n1(xx2)n2(xxm)nmについて,1P(x)の部分分数分解は,
1P(x)=i=1mj=1niaij(xxi)j
で表される.

証明手法

略(複雑なため).詳しくは,[ 3 ]を参照してください.

1x(x+1)2の部分分数分解は,Ax+B(x+1)+C(x+1)2の形で表せる.

ここで,各項の係数を求めるヘビサイドのカバーアップ法の主張を確認しましょう.

ヘビサイドのカバーアップ法

命題1の係数apqは,
apq=1(npq)!limxxpdnpqdxnpq{(xxp)np1P(x)}

ヘビサイドのカバーアップ法 ヘビサイドのカバーアップ法
※図1のaの添字が誤っています.正しくはapq.(2023年12月23日更新)

執筆中

1x(x+1)2の部分分数分解は,Ax+B(x+1)+C(x+1)2の形で表せる.
A=1(0+1)2,B=10!limx1ddx(1x)=limx11x2=1,C=11
よって,
1x(x+1)2=1x1(x+1)1(x+1)2
補足:0!=1とします.

参考文献

投稿日:2023121
更新日:202417
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。
バッチを贈って投稿者を応援しよう

バッチを贈ると投稿者に現金やAmazonのギフトカードが還元されます。

投稿者

PRESENT
PRESENT
10
3533
‘06 高3 | JPhO'22,’23 / 科甲J’19,科甲’22,’23 / JKA小中’16,’17 記事の一覧は下のリンクから

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中