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コラッツ予想を肯定する証明(第四報)

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コラッツ予想を肯定する証明(第四報)

初めに: この記事は【【コラッツ予想を肯定する証明(第三報)】までの計算の間違いを正したものである。

1 コラッツ演算による一般式定義

コラッツ演算を次のように定義する。
{amo:=ame2nm(ame)nm:=max{nm:ame2nmN}am+1e:=3amo+1(ame>1)

 つまり、偶数演算が要求された場合、偶数演算は、一度要求されたら奇数になるまでnm回実行されます。このように定義すると、奇数 と偶数 に分けることができる。 ただし、偶数演算の初回は n1、以下n2,n3, などとする。
 この定義に基づいて、奇数演算の回数 m と偶数演算の回数nmを変数とし一般式を定義する。与えられた最初の偶数自然数をa1eとし、次の奇数自然数ををa1oとする。Collatz演算 m 回で指定された奇数演算を繰り返した結果は、amoameになります。
 初めに与えられた自然数が偶数の場合

a1o=a1e2n1

 ここで n1 は変数で n11 で、奇数になるまで 2 で偶数演算されます。次に奇数演算が行われ、

a2e=3a1o+1

結果として、

a2e=32n1a1e+1

その後、コラッツ演算が繰り返えされ、一般項は、

 ame=(3m1a1e+3m2k1+3m3k2++31km2+km1)/km1       (1)

 但し、
    km=2i=1mni
とする。 

2 循環数列の有無

2-1a2ea1eの関係

 a2ea1eの関係は、

a2e=3k1a1e+1

で有るので、a2e=a1eとすると、

a1e=3k1a1e+1(k13)k1a1e=1

a1e=k1(k13)

で有るが、k1<3で有れば右辺は負数に成るので、a2e=a1eとする仮定は背理しa2ea1eで有る。右辺が整除出来なければa2e=a1eとする仮定は背理しa2ea1eで有る。事実、k1=4で整除出来るが、k18では、

a1e=k1(k13)=2n

とすると、

k1=2n(k13)3×2n=(2n1)k1

3×2n(2n1)=k183×2n8(2n1)3×2n16n8

816n3×2n=10n810=0.8n

で有るので、0.8nで有るが、nN で無ければならないので、整除出来ずa2e=a1eとする仮定は背理しa2ea1eで有る。

 k1=4の場合、a1e=4では奇数演算が始まる前に1に収束するので、a2eを計算できない。依って、、

a1e=k1(k13)6k16(k13)185k1185=3.6k1

で有るが、k1は割り算の回数で有るので、正数で無ければ成らない。依って、k12で有るので、k1>3に背理しa2e=a1eとする仮定は背理しa2ea1eで有る。依って、k12a2ea1eで有る。

2-2 a3ea1eの関係とa2ea1eの関係

a3ea1eの関係は、

a3e=32a1e+3k1+k2k2

で有るので、a3e=a1eとすると、

a1e=32a1e+3k1+k2k2(k232k2)a1e=3k1+k2k2

a1e=3k1+k2k232

で有る。k2<32で有れば右辺は負数に成るので、a3e=a1eとする仮定は背理しa3ea1eで有る。k2>32の場合、整除出来なければa3e=a1eで有る仮定は背理し、a3ea1eで有る。整除出来ると仮定すると、

a3e=3k1+k2k232N

で有る。

a2ea1eの関係は、

a2e=3k1a1e+1

で有るので、a2e=a1eとすると、

a1e=k1k13

k1<3で有れば右辺は負数に成るので、a2e=a1eとする仮定は背理しa2ea1eで有る。k1>3の場合、整除出来なければa2e=a1eで有る仮定は背理し、a2ea1eで有る。整除出来たと仮定すると、

a2ea3eとは同じa1eで計算しているので、

k1k13=3k1+k2k232

で有る。依って、

k1(k232)=(3k1+k2)(k13)

k1k232k1=3k1k13k1+k2k13k2

32k1=3k1k13k13k23k1=(k11)k1k2

(3+(k11))k1=k2

k22k1で有るから、

(3+(k11))k12k1(3+(k11))2

(k11)1k10

で有るので、k1>3の場合と仮定しているので、k14で有るから、肯定される。依って、a3e=a1ea2e=a1eと成るので、その対偶、a2e=a1ea3e=a1eも正しい。依って、a2ea1ea3ea1eと成る。

2-3 amea1eの関係とam1ea1eの関係

ame=a1eとすると、

(km13m1)a1e=(3m2k1+3m3k2++31km2+km1)

(km13m1)a1e=3(3m3k1+3m4k2++3km2)+km1

a1e=3(3m3k1+3m4k2++3km2)+km1(km13m1)

で有る。km1<3m1で有れば右辺は負数に成るので、ame=a1eとする仮定は背理しamea1eで有る。km1>3m1の場合、右辺が整除出来なければame=a1eとする仮定は背理しamea1eで有る

f(m,km)=(3m3k1+3m4k2++31km3+km2)

としして、

a1e=3f(m,km)+km1(km13m1)

が整除出来たとすると、

a1e=3f(m,km)+km1(km13m1)(km13m1)a1e=3f(m,km)+km1

で有るから、整除出来たとするば、am1e=a1eと仮定すると、

(km23m2)a1e=(3m3k1+3m4k2++31km3+km2)

で有り、

a1e=f(m,km)(km23m2)

 であるから、km2<3m2で有れば右辺は負数に成るので、am1e=a1eとする仮定は背理しam1ea1eで有る。km2>3m2の場合、右辺が整除出来なければam1e=a1eとする仮定は背理しam1ea1eで有る。右辺が整除出来た場合、ame=a1eの計算と同じa1eを使用しているはずであるから、

3f(m,km)+km1(km13m1)=f(m,km)(km23m2)

とすると、

(3f(m,km)+km1)(km23m2)=f(m,km)(km13m1)

(3f(m,km)km2+km1km2)(3f(m,km)+km1)3m2
=f(m,km)km13m1f(m,km)

3f(m,km)km2+(km1km2)(3f(m,km)+km1)3m2
=f(m,km)km13m1f(m,km)

3f(m,km)(km23m2)+km1km2(km13m2)
=f(m,km)km13m1f(m,km)

3f(m,km)(km23m2)+km1(km23m2)
=f(m,km)km13m1f(m,km)

f(m,km)(3(km23m2))+km1(km23m2)
=f(m,km)km13m1f(m,km)

f(m,km)(3(km23m2))+km1(km23m2)
=f(m,km)(km13m1)

f(m,km)(3(km23m2)km1+3m1)+km1(km23m2)=0

f(m,km)(3(km23m2)km1+3m1)=km1(km23m2)

km23m2>0かつkm13m1>0で有るから、右辺は負数に成るので左辺も負数に成るので、

(3(km23m2)km1+3m1)<0(3(km23m2))<km13m1

(3(km23m2))<km13m1(3km2)<km13m1+3m1

3km2<km1

 で有るがkm1>3m1かつkm2>3m2で有るので、

3m1<3km2<km1で有るので、仮定は肯定され、依って、ame=a1eam1e=a1eで有るから、その対偶も正しいので、

am1e=a1eame=a1eで有るから、am1ea1eamea1eで有る。

2-4 循環数列の結果

 2-1節の結果a2ea1e
 2-2節の結果a2ea1e a3ea1e
 2-3節の結果am1ea1eamea1e
で有るので、数学的帰納法に依りコラッツ演算では循環数列は発生しないので、全ての条件でam1ea1eで有るから、同じ自然数は2度は出現しない。

3 1への収束

3-1 上下振動の理解

ame=32nm1am1e+1

 両辺からam1eを引くと、

ameam1e=(32nm11)am1e+1ameam1e=(32nm12nm1)am1e+1

2nm1=2なら右辺は正数に成るので増大する。

 2nm14なら、

ameam1e1=(32nm12nm1)am1e

2nm1ame2nm1am1e2nm1=3am1e2nm1am1e

2nm1ame2nm1=3am1e2nm1(ame1)=3am1e

3am1e(ame1)43am1e4(ame1)3am1e4ame1

3am1e>4ame+1で有るから、減少する。

k1=2で増大し、k14なら減少する。

3ー2 フェルマーの小定理による証明(2段階の場合)

 3ー1節で述べたように、減少と増大を繰り返しているが、減少する場合は、ame=2nになる事は無いので、増大する場合を検討する。

 ameam1eの関係は、

ame=32nm1am1e+13am1e2nm1+1

で有るので、

 am1e2nm1=2i1

は奇数であるから、

ame=3(2i1)+1ame=6i2

2i1が素数で無いとすると、p5の奇数によって、フェルマーの小定理により、

ame=6i21(modp)で有るから、ame1(modp)と成るので、ame2p1とすると、2p11(modp)と成り、フェルマーの小定理其の物であるからam1eの値に関わらずame=2p1の解を持つ。

2i1が素数で2i1=qとすると、ame=3q+1と成るので、p>qの素数を用意すれば、前記同様に、ame=3q+11(modp)で有るので、ame=1(modp)となり、am1の値に関わらずame=2p1の解を持つ。

3ー3 フェルマーの小定理による証明(一般式の場合)

 一般式から

 km1ame=(3m1a1e+3m2k1+3m3k2++31km2+km1)

a1eが素数の倍数で無いとき、フェルマーの小定理から素数p5(3m1a1e+3m2k1+3m3k2++31km2+km1)1(modp)とすると、左辺はkm1ame1(modp)であるので、km1ame=2p1とすると、

ame=2p1km1

で有るから、km1=2lとすると、ame=2p1lと成り、必ず1個はame=2rと成る。

 a1eが素数の倍数のとき、a1e=2nqと成るので、p>qの素数を用意すると、右辺は、

(3m1a1e+3m2k1+3m3k2++31km2+km1)1(modp)

で有るので、左辺もkm1ame1(modp)で有るから、km1ame=2p1とすると、

ame=2p1km1

で有るから、km1=2lとすると、ame=2p1lと成り、必ず1個はame=2rと成る。

 依って、次の偶数のコラッツ演算でameは1に収束する解が有る。

4 結論

 第1章で一般式を定義し、第2章で循環数列の無い事を証明し、第三章でコラッツ演算がame=2nと成り、次のコラッツの偶数演算で1に収束する事を証明し、コラッツ予想を肯定した。

 参考文献
1)玉川英文:コラッツ予想のある周辺問題、数学セミナー、P46、2024,3

投稿日:121
更新日:26
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  1. コラッツ予想を肯定する証明(第四報)
  2. 1 コラッツ演算による一般式定義
  3. 2 循環数列の有無
  4. 3 1への収束
  5. 4 結論