こんにちは、今回は以前Xで投稿した自作問題の解答を乗せようと思います.
ちなみに難易度はかなり難しめです.
をそれぞれ有理数とする。を満たすとき
の解を全て求めよ.
以下解答
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まずがともにでない場合を考える.
は有理数だからある整数
()を用いて
とおける.
これらをに代入して整理すると
となる.
この式からはの倍数であるが、であるからはの倍数でもある。においても同様の議論をすることではの倍数とわかり、となる.
ここで特にとおくと題意が示される.
補題1を用いて方程式を変形すると
(あきらかにである.)
とより
はすぐ従う.
また、
より目的の等式は全て得られた.
補題2よりの右辺は既約分数であり、とは平方数であるとわかる.
まずを示す.
とが以上の共通する素因数を持つならば、よりもその素因数を持つが、それはに反するので、である.
次にこれを用いてを示す.
とおくと
よりもの倍数である.
ここでとであることに留意すると
とのいずれか1つのみがの倍数だとわかる.
はの約数でもあるが上の議論によりなので となる.
その次にを示す.
とおくと
よりはの倍数である.
は互いに素なのでともに偶数となることはないのでは奇数である.はの約数でもあるが上の議論によりだからである.
これらの結果を合わせることでが従う.
補題3によって、特にも平方数だとわかる.
よってもある有理数の平方(以下その有理数の絶対値をとする)である.
であるから、整数を用いてとおいて整理すると、
となる.
明らかにであるから、は正の整数であり、補題4よりは不成立なので、がともにでない場合は解なしである.
次にの場合、だから
の場合も同様に考えてとなるから
最終的な答えはとなる.
解答は以上です.
一部初見殺し的な変形も含まれているため、決して良問とは言えないですが見てくださった方はありがとうございます.