はじめに
約1年5か月ぶりの投稿になります。Mathlogも随分見栄えが変わりましたね。
久々に投稿したくなったので、昔、いろいろ計算して結局分かんなくなっちゃった問題について書きます。
問題
を以上の整数とし、次多項式の最高次の係数は正とする。
円と次関数は個の共有点を持ち、すべての共有点が接点である。
また、その個の接点のうち、座標が最も小さい点と最も大きい点で、
円と次関数は交差する。
はどんな多項式だろうか。
要するに、こんな(↓)感じになる多項式を考えてみましょうという話です。
の場合
大まかな考え方
とします。
また、個の共有点の座標を小さい順にとします。
は次方程式を満たします。
さらに、で重解、では重解なので、
(は定数)
というの恒等式が成り立っているはずです。
ここで、の係数を比較するとなので、
となります。
残りの定数も係数比較で求めることになります。
小さいに対しを計算
計算機に任せたけど・・・
式からそのまま計算するのは、人力はもちろん、コンピューターにとってもとてもきついようで、愚直に計算させるだけだとで処理がタイムアウトしてしまう事態になりました。(Wolfram Clowdで入力しました)
そこで、以降は、見た感じ成り立っていそうな仮定や経験則をつけて計算させました。
- 各に対し、はただ一つ存在する。
- が奇数のとき、は奇関数である。
すなわち、が成り立つ。
このとき、も成立する。
が偶数のとき、は偶関数である。
すなわち、が成り立つ。
このとき、も成立する。 - が奇数のとき、
が偶数のとき、 - が奇数のとき、
が偶数のとき、
予想(1)について
計算しないといけない定数がの個あり、
以外の項は定数項からまで個あり、個の連立方程式になるので、
おそらく、これらの定数の中に任意定数となるものはないと思います。
さらに、と制限をしているので、を倍したものは解にならず、
これらの定数は全てただ一つに求まると考えています。
予想(2)について
コンピューターに計算を任せる前からなんとなく予想していました。
直観にも反しないと思いますが、どうにも証明が思いつかない・・・。
予想(3),(4),(5)について
くらいまで調べて、これが成り立ちそうに見えました。
からまでの結果
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| | | を満たす | |
| | | を満たすと | |
| | | を満たす | |
| | | を満たすと | |
| | | を満たす | |
| | | を満たすと | |
| | | を満たす | |
| | | を満たすと | |
グラフにするとこうなります。なかなか綺麗・・・?な感じになりました。
からの場合を重ねたグラフ
以降はどうやっても計算がタイムアウトしちゃうので諦めました。
自分の計算のさせかたが悪いんだろうと思うのですが、Wolfram言語を数時間かじった程度では、これが限界でした。
おわりに
この多項式、一般にはどうなるのかわからないので、知ってる人は教えてください。
以上、ご覧頂きありがとうございました。