皆さんバーゼル問題はご存じですか? (平方数の逆数和の値を求める問題)
その問題のオイラーの証明に上の式の2乗バージョンが出てくるのですが、
この式にはなんと
これを3乗にかえてみるとどんな関数になるのかを少し前から調べていたので記事にしてみました。
3乗を考える前に先ほど話した2乗の場合について考えてみましょう。
次の公式を証明していきます。
対数微分すると、
よって、
ここで、
よって
三角関数の部分分数分解については こちら
これを用いると、あの有名なバーゼル問題の証明が得られます。
マクローリン展開と先ほど得た式の
とても美しいです。最初見たときは
美しさのあまり本題のことを忘れていました。
3乗の場合はどうなるでしょうか?(美しい形になってほしいな)
両辺対数微分すると、
無☆理☆
こうなることは想定内です。まだ次の手を考えてきているのでご安心ください。
次の無限積表示を使います。
ちなみにこれを用いてガンマ関数の相反公式を導くことができます。
ワイエルシュトラスの乗積表示に
二つをかけ合わせます。
となり、逆数を取ると
さらに
このように、
これを3乗の時もできないでしょうか?
そのようになるためにはある数
何を見つければいいか分かったところで早速求めていきましょう!
係数を比較すると、
これを頑張って計算すると、
a,b,cはどれも1の三乗根となりました。
あとはこれをワイエルシュトラスの乗積表示に代入するだけです。
(以後、
この3つの式を掛け合わせると
よって、
できましたー!!!
ガンマ関数が残っているので
ガンマ関数が消えた形で表せたら
これに関しては、簡単に
次に
ちゃんと閉じた値が得られました。やはり
3乗の時のようにすれば次数が自然数のときは計算できます。
よって、
右辺をテイラー展開したものと
こんな感じで次数が偶数の時は相反公式を利用することによって、ガンマ関数を消して
しかし奇数の時は相反公式を適用できないためこの方法では
ここにも奇数ゼータの難しさが現れていますね。
次回は多分関数的平方根の続きをやります。
いずれ私のアイコンの数式(今回のにかなり関係がある)についても記事にしたいです。