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積分を解く
こんにちは、初めまして。planningです。
級数・積分botに記載されている最初の積分を解きたいと思います。
解く積分
integral 1-1
$$\int_{0}^{1}\frac{dx}{1+x^2}=\frac{\pi}{4}$$
では実際に解きましょう。
とはいえ、数Ⅲの中では基本の積分。
積分が得意なみなさんなら一瞬で分かると思います。
解く
計算
$$\begin{align}
I&=\int_{0}^{1}\frac{dx}{1+x^2}\\[5pt]
&=\int_{0}^{\frac{\pi}{4}}\frac{1}{1+\tan^{2}\theta}\frac{d\theta}{\cos^{2}\theta} \qquad x\mapsto\tan\theta\\[5pt]
&=\int_{0}^{\frac{\pi}{4}}d\theta \qquad \because\;1+\tan^{2}\theta=\frac{1}{\cos^{2}\theta}\\[5pt]
&=\frac{\pi}{4}
\end{align}$$こんな感じで綺麗に求まりました。この積分は、
高校でも扱う教科書レベルの問題なので、自力で解けた人は結構いると思います。
級数による積分計算
しかしこれだけでは寂しいので、級数による解法を考えてみます。
ただし、次の級数は既知とします。
ライプニッツ級数
$$\sum_{n=0}^{\infty}\frac{(-1)^n}{2n+1}=\frac{\pi}{4}$$
それでは求めてみましょう。
計算
\begin{align}I&=\int_{0}^{1}\frac{dx}{1+x^2}\\[5pt]
&=\int_{0}^{1}\sum_{n=0}^{\infty}(-x^2)^ndx \qquad \because\;\frac{1}{1-r}=\sum_{n=0}^{\infty}r^n \qquad \lvert r\rvert<1\\[5pt]
&=\sum_{n=0}^{\infty}(-1)^n\int_{0}^{1}x^{2n}dx\\[5pt]
&=\sum_{n=0}^{\infty}\frac{(-1)^n}{2n+1}\\[5pt]
&=\frac{\pi}{4}\end{align} どうでしょうか。被積分関数の一部(今回は全部)を級数に変形して積分計算をするというテクニックは今後よく出てきます。しかし今回の積分は、ライプニッツ級数を既知としていないと計算できません。また、ライプニッツ級数の導出にも積分が登場するので証明問題などでは使いづらいと思いますが、積分計算としては美しい解法だと思います。誤植や式変形などで間違いがあった場合、別解を見つけた場合は
コメント欄でご教授お願い致します。
それではまた。