こんばんわーむどめいん.
この記事では Hörmander [1] をなるべく短期間で読みたいという場合の一つの速習ルートの提示をしようと思います.
まずは速習ルートとは関係なしに,本全体の流れをまとめます.
章 | コメント | |
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1 | なし | 一変数複素解析 |
2 | なし | |
3 | なし | 読んでいない... |
4 | あり | |
5 | あり | Stein 多様体で |
6 | なし | 解析的集合とか |
7 | あり | Cartan A, B などを |
ちなみに,まえがきには“Both Chapter III and section 2.7 can be bypassed without any loss of the continuity”とあるため,この二つの部分は飛ばしても問題ないです.
また 1,2 章は [2]との共通部分も大きいことを注意しておきます (実際自分が [1] を読んだ時も頻繁に参考にしていました).
最後に [1] は 1,2,3 版と 2 版の邦訳が存在しますが,基本的には 3 版を読み進めるのがいいです.しかし 4.4 節だけは内容が旧版とガラッと変わっているため,ここだけは旧版も別に見るのが良いと思います (いつか詳しく書くかもですが,完備な多様体では重みを 3 つとる必要がない,というのが旧版のこの部分です).
続いて 4 章 1,2 節は全て丁寧に読むべきだと思います.3 節は Runge 近似なので一旦は飛ばしてもよく,4節は前半 (重み関数
続いて 5 章ですが,定理 2.6.11 に対応する定理 5.1.6 を確認したのち,2 節をまた丁寧に読むと良いと思います.ここはかなり計算が重いですが.そして 3,4,5 節は一旦飛ばして,6 節で Stein 多様体上の正則ベクトル束に対しても同様の
飛ばした部分 (1,2,6,7 章, 5 章 3,4,5,7 節) は必ずしも