この記事は 競技科学people Advent Calendar 2025 の12/2の記事です。
初めまして。tee_73009と申します。初投稿です。
先週(執筆時2025/11/23)は数オリ予選がありましたね。みなさんお疲れ様でした
自分も本戦に向けて気持ちを切り替えていかなければいけないので、一度アドバイスを少し書いていこうと思います。来年JMOを受ける予定の人はぜひ見てください。
今までの実績を述べておきます。
2020(小4(←!?)):4完(Bランク)
2023(中1):6完(ボーダー-1)
2024(中2):8完(ボーダー+1)
2025(中3):6完(ボーダー±0)
2026(高1):7完(ボーダー±0)
結果として、記念受験の小4を除くと3/4で通っているようです。今見ると結構安定してますね
参考までに、当時やっていたことを述べておきます。
きっかけは覚えていないのですが、興味を持ち数オリを受けてみることにしました。当時は 財団の公式のJJMO(2015~2019)の本 を1冊買い、5年分過去問をやっていました。当時はボーダー付近の問題が解ける訳もなく、綺麗な解答を見て感嘆する繰り返しでした。その実力にも関わらず4完できたのは上振れだったと思います、すごい
OMCを始めました。当時はOMCでレートが上がることにモチベを感じ、かなりの頻度で出ていました。持ち前の数学(算数)力で一度入水できていたのですが、緑に落ちてしまいOMCも出なくなってしまいました,,, この年はほとんど過去問をやっておらずJJMO予選も突破できませんでした、残念
中2になった後、5月ごろからOMCを再開しました。当時数学を真面目にやっていた記憶がなかったのですが、OMCもなんとか水色に復帰し、JJMO予選の時はレートおよそ1300でした。この年は無事予選も通れて良かったです!本選はダメでした
なお、この年も過去問は解いていた記憶がありません(???)
あまり予選には注力せず本選を少しずつやっていました。OMCには出続けていました。この年は予選本番でケアレスミスをしてしまい、予選に落ちてしまったと思い絶望し予選の結果が出るまでほとんど何も対策をしませんでした。結局この年は運よく予選を通過することができましたが、本選の勉強はほとんどできず、本選も全く良くない結果で終わってしまいました。ここで求値へのモチベが下がり、OMCに出る頻度もかなり下がりました。
夏ごろまでは主に本選の対策をしており、予選の対策は9月ごろから始めました。
まず、試しにJMO2019の予選の過去問をバチャしたのですが、結果は4/12(ボーダー-1)でした。厳しいですね。この時は、本当に予選なんて通過できるのだろうかと絶望していました。予選の対策は、基本的に過去問のみ(2025~2019,2017の8年分)でした。今年は予選を通過できましたが、自分より数学が明らかに強いだろう人でも落ちている人は存在し、自分も通れていない可能性は十分ありました。なぜ自分は予選に通れたのでしょうか?
大きく分けて以下の2つだと思います。順に書いていきます
過去問を取り組む際には、以下のことを意識していました。
良問というのは、知識をあまり必要とせず、繁雑な計算も少ない問題を指しています。
例えば幾何では、(少なくともボーダーまでは)大体の問題は長さの複雑な計算を必要とせず、方べきや相似、簡単なangle-chaseや共円によって解けることが多いです。後半の幾何もあまり知識ゲーの問題はJMOには少ないのではないでしょうか。(JJMOは知識一発の問題も多い気がします、2023-12とか)また、組み合わせ(主客転倒はたまに出ますが)、代数、整数のどの分野でも知識をあまり要求せず、考え方が分かればストレートに答えに繋がる問題が多く、意地悪な計算ミスが出ないように問題が作られているという印象を持ちます。
そのため、過去問で分からない問題を見た時も、「今持っている知識で解ける」と常に考えるようにしました。その結果、解ける問題が増え、点数もボーダー付近で安定するようになりました。予選の問題も、ただ解くのではなく、問題を味わおう、楽しもうとする姿勢が結果に繋がってくるのかもしれません。
また、JMO予選の対策だけに限れば、OMCはとても役に立つとは言えないでしょう。OMCで最近よく出るような、変数を三角関数に置換する問題や、複雑な数え上げの問題など、JMOと傾向がだいぶ異なっている部分があるからです(知識ゲーもたまにある)。OMCはコンテンツとして面白く、競技数学を始める最初のコンテンツとしてはおすすめですが、OMCとJMO予選の点数に強い相関があるとは言い切れないため、JMO予選の対策は過去問を解くことをお勧めします。
振り返ると、過去問以上にメンタルの影響の方が大きかったと思います。自分はメンタルがとても弱く、勝負事前には常に緊張し失敗するかもしれないと思ってしまい、結果失敗してしまうことがあります。しかし、今回のJMO予選本番の1週間ほど前に、自分にとって良いことがあり(Twitterを見ていた人はわかるかも)、そこでJMO予選も勝てると急に思い始めました。その後何年かの過去問ではボーダー+1を取ることもできるようになり、勝てるという自信が明確なものになっていきました。
本番当日は、(もちろん100%通れるほど強いわけではないですが)負ける自分が想像できないほど絶好調であったと思います。
また、「最低○○完しなければならない」という考え方はやめましょう。本番ではとにかく最善を尽くすことが大事です
2026JMO予選のネタバレを(少し)含みます
試験開始後、1~3を10分ほどで解きました。続いて4を見ますが、問題文が理解できません。とりあえず飛ばし5,6を取り掛かりました。
(ここまでで1時間ほど)この後、4の問題文を落ち着いて読んだところ、何とか解けました。
この時、あと1問解きたいと思って7,8,9に手を付けますが、しばらく解けません。(略)解けました!7で重大な誤読をしており、解くことができていませんでした、危ない、、、
その後、見直しをしたところ、5でミスをしていることに気づき、修正することができました。7の後は結局一問も解けていませんが、 1234567の7完で(多分)予選を通過しました!
試験本番で、自分は勿体ない誤読をしてしまっていました。
例えば、7の「2000台」という言葉を 、自分は年齢における「10代」、「20代」と勘違いし、「2000台以上2026台以下」と勘違いしました。(正しくはちょうど2000台という意味です)このせいで、答えが$2( {}_{2026} \mathrm{ C }_{0}+{}_{2026} \mathrm{ C }_{2}+\cdots+{}_{2026} \mathrm{ C }_{20} )$だと思ってしまい、絶望していました。
また、誤読ではありませんが、5で$(x,y,z)$が$1$以上$17$の整数の組であることが読めておらず、$18$が含まれる組を答えてしまっていました。
問題文が読めないせいで解けないのは本当にもったいないです。気を付けましょう
この記事を書いている途中にボーダー7という情報が出て、驚きました。6完は毎年と比べ簡単な方だと思いますが、7完ってこんなに多いんですね,,,
この記事の最後に、ボーダーで騒いでも意味が無いので予選のことは振り返らず本選の対策をしようという内容の文を書こうと思っていたのですが、ボーダーが7だと通っている人も多い訳では無いので書く意味が無くなりましたね(そんなことはない)
今回6完で落ちてしまった人は、
カスなお気持ち表明をしてしまったので終わります、ありがとうございました(本選でも何らかの記事が書けるように結果を残します)