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KKK杯の問題(修正版)と解答

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はじめに

2025年1月1日にX上に掲載したKKK杯(≠大会)の問題と解説を書きました。初めて見る方も、解答は隠れているのでぜひ解いてみてください。
範囲は12問N分野です。たまにA,Cが絡みます。
解答のミスなどあれば指摘お願いします。(多少自信ないです)

問題

$2024$$1353$のように、隣り合う桁の数字の差が全て$2$であるような自然数をKKK的な数と呼ぶ。
$4$桁のKKK的な数であって、$11$の倍数であるものの個数を求めよ。

解答
$4$桁の数$abcd$$11$の倍数であることは、$a+c \equiv b+d \pmod{11}$と同値。また、$b=a±_12,c=a±_12±_22,d=a±_12±_22±_32$($±_i$$+$$-$のいずれか)と表せるため、これを代入すると
$$±_12±_32\equiv 0 \pmod{11}$$を得る。よって、以下の$4$通りのうちいずれかに当てはまるものは題意を満たす。
$$(±_1,±_2,±_3)=(+,+,-),(+,-,-),(-,+,+),(-,-,+)$$
$a$の値を$b,c,d$の値が全て$0$以上$9$以下となるように設定することを考えると、題意を満たす数は$\mathbf{23}$個。
コメント KKK杯企画当初に作った問題です。工夫をするとだいぶ場合分けが楽になって気に入ってました。
出題当初は8桁のものを求めさせる予定だったのですが、実際に解き直してみるとおびただしいほどの場合分けが必要になってしまい、4桁に急遽変更しました。


$2025$のように、各桁の和がその数を割り切るような自然数を巳年の数と呼ぶこととする。
$3$桁の巳年の数であって、$12$で割った余りが$9$であるものの個数を求めよ。

解答
$3$桁の数$ABC\ (\ A≠0\ )$に対して、$12$で割った余りが$9$であることは、$3 \mid ABC$かつ$\dfrac{ABC}{3} \equiv 3 \pmod4$と同値。
よって、$A+B+C=3k $( $k$ は正整数 ) とおける。ここで、$$ABC=100A+10B+C=3(33A+3B)+A+B+C=3(33A+3B+k)$$
より$3$で割ったときの商は$33A+3B+k$であるから、$33A+3B+k \equiv 3 \pmod4$ 、つまり$B \equiv A+k+1 \pmod4$を得る。
また、$k$が偶数であるとき、$A+B+C$も偶数であり、そのとき$ABC$は明らかに奇数なので$A+B+C \nmid ABC$
よって不適。これにより$k$が奇数であることが分かる。
以下、$k$の値で場合分けする。
$k=1$の時、$A+B+C=3$より、先述の条件を満たす唯一の正整数$201$は必ず巳年の数である。
$k=3$ の時、$A+B+C=9$より同様のことが言え、条件を満たす$10$個は必ず巳年の数である。
$k=5$の時、$C=5$が必要十分。すると$B=10-A$となり、条件に代入すると$2A \equiv 0 \pmod4$
したがって$A$は偶数であり、$4$個が条件を満たす。
$k=7$の時、一つずつ調べることにより$777$のみが適することが分かる。
$k=9$の時、$999$は明らかに不適。
以上より、求める個数は$\mathbf{16}$
コメント これは2025年あけおめ問題として色んなところに載せている問題です。12で割って9余るという条件はその年が巳年である条件でした。
無理やりで少し解法の面倒臭さはありますが、巳年感溢れる問題が出来上がったと思います。

$1$以上$10$以下の相異なる$5$つの整数を選ぶ方法であって、 どの$2$つも互いに素であるようなものは何通りあるか。

解答
$10$個の整数は、素因数によって次のように分類できる。
$$A= \lbrace 1 \rbrace,B= \lbrace 2,4,6,8,10 \rbrace,C= \lbrace 3,6,9 \rbrace,D= \lbrace 5,10 \rbrace,E= \lbrace 7 \rbrace$$
条件を満たす$5$数は、$A,B,C,D,E$の要素を$1$つずつ、重複なく選ぶことで得られる。したがって、鳩の巣原理から$1$$7$を選ぶ事が必要。
$・B$から$2,4,8$のいずれかを選ぶとき
$C$$D$から任意の要素を選ぶことができるため.$ 3×3×2=18 $通り。
$・B$から$6$を選ぶとき
$C$から$6$を選ぶことができないため、$2×2=4$通り。
$・B$から$10$を選ぶとき
$D$から$10$を選ぶことができないため、 $3×1=3$通り。
以上より、求める答えは$\mathbf{25}$通り。
コメント これに関してはほぼCですが、Nとして扱いました。
個人的に、「1からmまでの整数の中から条件を満たすi個を持ってくる方法」問題は好みのテーマですが、作ったところで大体手も足も出ません。

$k$$1$以上$3^{2024}$以下の整数とする。数列$\lbrace a_n \rbrace$を次の条件によって定めるとき、 $a_i \gt 0$なる正の整数$i$の最大値を求めよ。
$$a_1=k\ ,\ a_{n+1}=\begin{cases}\dfrac{1}{3}a_n\ (n \equiv 0\pmod 3)\\\\ a_n+1\ (n \not\equiv 0\pmod 3)\\\\ 0\ (a_n\leqq1) \end{cases}$$

解答
最大値を$I$とおくと、$a_I=1$
そして、漸化式より$a_{I-(n-1)}=b_n$は次のような数列で与えられることが容易にわかる。
$$\lbrace b_n \rbrace =\lbrace 1,3,2,6,5,4,12,11,10,30,\cdots\rbrace$$
ここで、正整数$m$に対し以下の漸化式が成り立つ。
$$b_{3(m+1)+1}=3(b_{3m+1}-2)$$
これを解いて、$$b_{3m+1}=3^m+3$$を得る。同時に$$b_{3m+2}=3^m+2,b_{3m+3}=3^m+1$$
も分かる。いま$$1 \leqq b_I\leqq 3^{2024}\ (\because a_1=a_{I-(I-1)}=b_I)$$であるから、$b_I=3^{2023}+1$
このとき、$I=3×2023+3=\mathbf{6072}$
コメント コラッツ予想っぽく作りました。実験さえすればほぼ答えが見えるので見た目より柔らかいかもです。
(出題時、$n$$a_n$と間違えて問題文に書いてしまっていました。申し訳ありません。)

以下の等式を満たす正整数$a,b,c$、素数$ n$の組$(a,b,c,n)\ (a\leqq b \leqq c)$を全て求めよ。
$$ a^{n-1}+b^{n-1}+c^{n-1}=n!$$

解答
$a$$n$が互いに素でない、つまり$a=kn(k \in \mathbb{N})$のとき、明らかに(左辺)$\gt$(右辺)となるため不適。
よって、$a$$n$が互いに素であるとしてもよい。
$b,c$についても同様。
$n$を法とすると、フェルマーの小定理より$$a^{n-1}\equiv 1 , b^{n-1}\equiv 1 , c^{n-1}\equiv 1$$よって、$3\equiv 0\pmod n$が成り立つ。これを満たす素数$n$$n=3$のみであるから、$$a^2+b^2+c^2=6$$
したがって、$(a,b,c,n)=\mathbf{(1,1,2,3)}$
コメント フェルマーの小定理知りたての頃に練習問題として作ったものです。式がIMO Shortlistの問題と一致していたので嬉しかった(寄りの感情)です。

$a_n=n-2025\ (n=1,2,\cdot\cdot\cdot,2024)$とするとき、
$$S=a_1 a_2 \cdot\cdot\cdot a_{2024} + 0!\cdot2025a_2 \cdot\cdot\cdot a_{2024} +1!\cdot2025a_3\cdot\cdot\cdot a_{2024}+\cdot\cdot\cdot +2022!\cdot2025a_{2024} +2023!\cdot2025 $$
の値を求めよ。

解答
$S=a_{2024}(a_{2023}(a_{2022}(\cdot\cdot\cdot(a_2(a_1+0!\cdot2025)+1!\cdot2025)+2!\cdot2025)\cdot\cdot\cdot+2022!\cdot2025)+2023!\cdot2025$
$=a_{2024}(a_{2023}(a_{2022}(\cdot\cdot\cdot (a_3(a_2+1!\cdot2025)+2!\cdot2025)\cdot\cdot\cdot+2022!\cdot2025)+2023!\cdot2025$
$=a_{2024}(a_{2023}(a_{2022}(\cdot\cdot\cdot(a_4(2a_3+2!\cdot2025)+3!\cdot2025)\cdot\cdot\cdot+2022!\cdot2025)+2023!\cdot2025$
$=a_{2024}(a_{2023}(a_{2022}(\cdot\cdot\cdot(a_5(3a_4+3!\cdot2025)+4!\cdot2025)\cdot\cdot\cdot+2022!\cdot2025)+2023!\cdot2025$
$=\cdot\cdot\cdot=\mathbf{2024!}$

コメント この式変形バリ好きです。頑張って全代入しようと思えば出来るところが弱い点です。

$p^r-q^r=r^4$を満たす素数の組$(p,q,r)$を全て求めよ。

解答
偶奇性より、明らかに$r=2$または$q=2$

$(1)\ r=2$のとき
$$p^2-q^2=16 \Longleftrightarrow(p+q)(p-q)=16$$
これを解いて、$(p,q,r)=(5,3,2)$
$(2)\ q=2$のとき
$p-q \mid p^r-q^r=r^4$より、
$$p-2=r^a(a=0,1,2,3,4) \Longleftrightarrow p=r^a+2$$
とおける。これを与式に代入して、
$$(r^a+2)^r-2^r=r^4$$
ここで、(左辺)$\gt r^{ar}$であるから、
$ar \lt 4$
$a=0$のとき、$3^r-2^r=r^4$
$r=3$のとき不適。$r \neq 3$のとき、$r$を法とするとフェルマーの小定理より$$3^r-2^r\equiv3-2\equiv1 \pmod{r}$$
ところがどっこいしかし、左辺は$r$の倍数であるから不適。
$(a,r)=(1,3)$のときも不適。
したがって、$q=2$を満たす組は存在しない。
以上より、$(p,q,r)=\mathbf{(5,3,2)}$
コメント
典型的な整数問題のイメージです。多分LTEでも解けると思います(未検証)

数列$\{a_n\}$$$ a_1=10 , |a_{n+1}-a_n| = 1 \ (n=1,2,\cdot\cdot\cdot,10)$$を満たす。このとき、$\{a_n\}$としてありうる数列全てに対して、$a_{11}$の総和を求めよ。

解答
$a_{n+1}-a_n = 1$なる$n$$i$個存在したとすると、$a_{n+1}-a_n=-1$なる$n$$(10-i)$個存在し、この時$a_{11}$の値は$10+i-(10-i)=2i$
また、各$i=1,2,\cdot\cdot\cdot,10$に対し$a_{11}=2i$が成り立つような数列$\lbrace{a_n\rbrace}$の個数は ${}_{10}\mathrm{C}_{i}$個である。したがって、求める和は以下のように計算できる。
$\displaystyle\sum_{i=0}^{10}2i \cdot {}_{10} \mathrm{ C }_i$
$= \displaystyle\sum_{i=1}^{10}2i \cdot {}_{10} \mathrm{ C }_i$
$= 2\displaystyle\sum_{i=1}^{10}10 \cdot {}_{10-1} \mathrm{ C }_{i-1}$
$=20 \displaystyle\sum_{i=0}^{9} \cdot \ {}_{9} \mathrm{ C }_i$
$=20(1+1)^9$
$=20 \cdot512=\mathbf{10240}$
コメント なんとなく、競技数学っぽい感じの問題を考えていた時に出来た良問(既出でないことを願う)です。主客転倒の考え方と、公式を用いた綺麗すぎる計算がお気に入りです。

正整数$n$の正の約数の個数を$d(n)$とするとき、以下の等式を満たす$50$以下の正整数の組$(n\ ,\ k)$すべてに対して、$nk$の総和を求めよ。
$$k^2(d(n)+d(d(n)))+(k^2+1)d(n)^2=2025$$

解答
$d(n)=x$とおくと、与式は、以下のように変形できる。
$$\dfrac{(45+x)(45-x)}{x^2+x+d(x)}=k^2$$
$x$が平方数でない偶数の時、分母は偶数、分子は奇数となり左辺が整数とならないため不適。よって、$x$が偶数の時は平方数。
また、$\sqrt{(45+x)(45-x)}$が正整数$a$と、平方因子を持たない正整数$p$を用いて$a\sqrt{p}$と表せる時、少なくとも$x^2+x+d(x)\mid p$である。
$x=1$のとき、$p=23×22$より明らかに不適。
$x=3$のとき、$k=12$
$x=4$のとき、$p=41$より明らかに不適。
$x=5$のとき、$p=5$$x^2+x+d(x)=32$より不適。
$x=7$のとき、$p=19×26$より明らかに不適。
$x=9$のとき、$p=6$$x^2+x+d(x)=93$より不適。
また、$n\leqq 50$より、$d(n)\leqq d(48)=10$
したがって$x\leqq 10$であり、
$(x,k)=(3,12)$のみであることが分かる。
$d(n)=3$であることから、$n$は素数の$2$乗。
$n\leqq 50$に留意すると、
$$(n,k)=(4,12),(9,12),(25,12)(49,12)$$
$nk$の総和は、$12(4+9+25+49)=12×87=\mathbf{1044}$

コメント d(n)を文字でおくタイプの整数問題、この間初めて見て感動したので大晦日に作ってました。いろんなアプローチがありそう

次の和を計算せよ。
$${}_{2024}\mathrm{C}_{0}\cdot{}_{4050}\mathrm{P}_{2025}-{}_{2024}\mathrm{C}_{1}\cdot{}_{4049}\mathrm{P}_{2025}+{}_{2024}\mathrm{C}_{2}\cdot{}_{4048}\mathrm{P}_{2025}-\cdots+{}_{2024}\mathrm{C}_{2024}\cdot{}_{2026}\mathrm{P}_{2025}$$

解答
$$(与式)=\displaystyle\sum_{i=0}^{2024} {}_{2024} \mathrm{ C }_i \cdot {}_{4050-i} \mathrm{P}_{2025} \cdot(-1)^n$$である。ここで、
$1\leqq r \leqq n-1$なる正整数$r,n$に対して、
$${}_n \mathrm{ C }_r= {}_{n-1} \mathrm{ C }_{r-1}+ {}_{n-1} \mathrm{ C }_r$$
が成り立つことから、
$$\displaystyle\sum_{i=0}^{2024} {}_{2024} \mathrm{ C }_i \cdot {}_{4050-i} \mathrm{P}_{2025} \cdot(-1)^n$$
$$=\displaystyle\sum_{i=0}^{2023} {}_{2023} \mathrm{ C }_i( {}_{4050-i} \mathrm{P}_{2025}-{}_{4049-i} \mathrm{P}_{2025}) \cdot(-1)^i$$
$$= \displaystyle\sum_{i=0}^{2023} {}_{2023} \mathrm{ C }_i \cdot2025 \cdot{}_{4049-i} \mathrm{P}_{2024} \cdot(-1)^i$$
$$(\because {}_{n+1} \mathrm{P}_r- {}_n \mathrm{P}_r= r\cdot{}_n \mathrm{P}_{r-1})$$
$$=2025\displaystyle\sum_{i=0}^{2023} {}_{2023} \mathrm{ C }_i \cdot{}_{4049-i} \mathrm{P}_{2024} \cdot(-1)^i$$
同様の計算を繰り返すことにより、
$$\displaystyle\sum_{i=0}^{2024} {}_{2024} \mathrm{ C }_i \cdot {}_{4050-i} \mathrm{P}_{2025} \cdot(-1)^n$$
$$=2025\displaystyle\sum_{i=0}^{2023} {}_{2023} \mathrm{ C }_i \cdot{}_{4049-i} \mathrm{P}_{2024} \cdot(-1)^i$$
$$=2025\cdot2024\displaystyle\sum_{i=0}^{2022} {}_{2022} \mathrm{ C }_i \cdot{}_{4048-i} \mathrm{P}_{2023} \cdot(-1)^i$$
$$=\cdots$$
$$=2025\cdot2024\cdots5\cdot4\cdot3\displaystyle\sum_{i=0}^{1} {}_{1} \mathrm{ C }_i \cdot{}_{2027-i} \mathrm{P}_{2} \cdot(-1)^i$$
$$=2025\cdot2024\cdots5\cdot4\cdot3({}_{2027} \mathrm{P}_2- {}_{2026}\mathrm{P}_2)$$
$$=\mathbf{2026!}$$
コメント 逆式変形シリーズ。シグマ公式の証明でやる"あれ"(伝われ)を無限に拡張したら綺麗にCとPが現れたので、感動して問題にしました。

整数$n$$3$で割り切れる回数を$p(n)$とするとき、 $\displaystyle\sum_{i=1}^{3^5} \dfrac{i}{p(i)+1}$の値を求めよ。

解答
正整数$k$に対して、$p(3k) = p(k) + 1$であることを考えると、$$\displaystyle\sum_{i=1}^{3^{n+1}} \dfrac{i}{p(i)+5-n}=\dfrac{1}{5-n}\Big( \displaystyle\sum_{i=1}^{3^{n+1}}i - 3 \displaystyle\sum_{i=1}^{3^n} i \Big)+ \displaystyle\sum_{i=1}^{3^n} \dfrac{3i}{p(i)+6-n}$$が成り立つことから、$a_n= \displaystyle\sum_{i=1}^{3^n} \dfrac{i}{p(i)+6-n} $に対して以下の漸化式が成立する。
$$a_{n+1} =3a_n +\dfrac{3^{2n+1}}{5-n},a_0 =\dfrac{1}{6}$$
これを用いると求める総和$a_5$は、$$a_5 =3^5\cdot\dfrac{1}{6}+\dfrac{3^5}{5}+\dfrac{3^6}{4}+\dfrac{3^7}{3}+\dfrac{3^8}{2}+\dfrac{3^9}{1}=\mathbf{\dfrac{479277}{20}}$$
コメント 3で割り切れる回数に関わらず全部足してから、3の倍数だけ引いてあげる感じの発想です。

正整数$n,x$$\Big\lfloor \dfrac{x}{n} \Big\rfloor= 24$を満たすとき、$$\Big\lfloor \dfrac{1}{n} \Big\rfloor + \Big\lfloor \dfrac{2}{n} \Big\rfloor +\cdot\cdot\cdot\Big\lfloor \dfrac{x}{n} \Big\rfloor $$のとりうる$1$以上$1000$以下の整数の総和を求めよ。ただし、$\lfloor p \rfloor$$p$ 以下の最大の整数を表す。

解答
$\Big\lfloor \dfrac{1}{n} \Big\rfloor + \Big\lfloor \dfrac{2}{n} \Big\rfloor +\cdot\cdot\cdot\Big\lfloor \dfrac{x}{n} \Big\rfloor = k$とおく。
$\Big\lfloor \dfrac{i}{n} \Big\rfloor$は、$1$以上$i$以下の$n$の倍数の個数を表している。よって、$n \le i \le x , 2n \le i \le x , 3n \le i \le x ,... $を満たす整数$i$の個数に注目すると、$$k = \displaystyle\sum_{i=1}^{\Big\lfloor \dfrac{x}{n} \Big\rfloor}(x + 1 - in) = \displaystyle\sum_{i=1}^{24}(x + 1 - in)= 24(x + 1) - 300n$$
ここで、$\Big\lfloor \dfrac{x}{n} \Big\rfloor= 24$より$ x = 24n + l  (l \in \mathbb{Z} , 0 \le l \le 23)$また、$k=12m  (m \in \mathbb{Z} , 1 \le m \le 83)$とおくと、$m = 23n + 2l + 2$
$n \geq 1$ より$25 \le m \le 46$のときは奇数のみ、$47 \le m \le 83 $のときはすべての整数値をとるから、$m$の総和は、$$\displaystyle\sum_{i=25}^{83}i - \displaystyle\sum_{i=13}^{23}2i =2790$$
したがって、$k$の総和は$2790 × 12 =\boldsymbol{33480}$
コメント 主客転倒を用いて、見た目のイカついガウス記号の和をほぼ初等的に表せてしまいます!個人的に結構綺麗で好きです

おわりに

投稿日をなんとかJMO予選前に間に合わせることができました。
ギリギリですが少しでも勉強の足しになってくれればと思っています。
でも前日は早く寝ましょう

投稿日:3日前
OptHub AI Competition

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