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高校数学解説
文献あり

初等整数論:(a,b,c)=((a,b),c)

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$$\newcommand{BEQ}[0]{\begin{eqnarray}} \newcommand{ceil}[1]{\left\lceil#1\right\rceil} \newcommand{Df}[2]{\frac{\varDelta}{\varDelta #2} #1} \newcommand{Dfn}[3]{\frac{\varDelta^{#3}}{\varDelta #2^{#3}} #1} \newcommand{EEQ}[0]{\end{eqnarray}} \newcommand{floor}[1]{ \left\lfloor#1\right\rfloor} \newcommand{FT}[1]{ \mathcal{F}\left[#1\right]} \newcommand{hgf}[5]{{}_{#1}F_{#2}\left(\genfrac{}{}{0pt}{}{#3}{#4}\,;\,#5\right)} \newcommand{IFT}[1]{ \mathcal{F^{-1}}\left[#1\right]} \newcommand{ILT}[1]{\mathcal{L^{-1}}\left[#1\right]} \newcommand{Iz}[0]{\int_z^{\infty} } \newcommand{IZT}[1]{\mathcal{Z^{-1}}\left[#1\right]} \newcommand{LT}[1]{\mathcal{L}\left[#1\right]} \newcommand{SI}[1]{\sum_{#1=1}^{\infty}} \newcommand{Sm}[2]{\sum #1 \varDelta #2 } \newcommand{SmLm}[4]{\sum_{#1}^{#2} #3 \varDelta #4} \newcommand{SO}[1]{\sum_{#1 = 0}^{\infty}} \newcommand{Up}[2]{#1^{\overline{#2}}} \newcommand{ZT}[1]{\mathcal{Z}\left[#1\right]} $$

整数$n$$m$の最大公約数を$(n,m)$で表す。

最大公約数の結合則

$$(a,b,c)=((a,b),c)$$

$$ \BEQ (a,b,c)=g\\ (d,c)=h\\ (a,b)=d \EEQ $$
とおく。
$h$$d$の約数だから$d=hd'$とおける。$d$$a$の約数だから$a=da'$とおける。これらの式から$a=hd'a'$を得る。よって$h$$a$の約数。同様に$h$$b$の約数。また$h$$c$の約数なので、$h$$a,b,c$の公約数。
ここで二つ以上の整数の公約数は、それら整数の最大公約数の約数なので、$h$$g$の約数。

次に$g$$a$の約数、かつ$b$の約数なので$a,b$の公約数。ここで二つ以上の整数の公約数は、それら整数の最大公約数の約数なので、$g$$d$の約数。また$g$$c$の約数なので、$g$$d,c$の公約数。
ここで二つ以上の整数の公約数は、それら整数の最大公約数の約数なので、$g$$h$の約数。
以上より、$g$$h$はお互いがお互いの約数なので$g=h$。よって公式が示された。

参考文献

[1]
高木 貞治, 初等整数論講義 第2版
投稿日:2023610

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zeta
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