概要
今回は、グラフ理論を使って2次方程式の判別式に関するちょっとした小ネタを紹介します。
以降を有限体、を上の対称式とし、グラフを、頂点集合を、辺集合をとする(単純とは限らない)無向グラフとします。
握手の補題
に握手の補題を適用することで、次の定理が得られる。
これをが2次対称式のときに適用すると、次の結果が得られる。
が2次対称式のとき、とがについての2次多項式になるなら
を考える。の次数が奇数となるのは以下の2つの場合のみである。
- についての方程式がでない重解を持つ(このときは次数の頂点)
- で, がについての方程式の重解とならない。(このときはあるループの端点で、ループでない辺にも接続しているので次数)
、とすると、上の前者の場合は、後者の場合はである。
握手の補題よりだから
なのでである。
2次多項式の解が奇数個なので,
この定理は実際に判別式を計算してみれば明らかだが、グラフ理論を用いて多項式の性質を調べることができるという点で興味深い。
終わりに
この議論を一般の体・次対称式・変数対称式に拡張する方法があれば知りたいです。