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定積分に対するアホ置換

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こんちくは

こんにちは。今回の記事は風呂で思いついた、美しいけどくだらない定積分の解き方の解説です。

本題

今回解く定積分はこちらです。

主役

\begin{align*} I=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sqrt{\sin{x}-\sin^2{x}}dx \end{align*}

有名なYouTuber積分サークルさんが積分対決で解いた問題でもあるため、知っている人は多そうですね〜。早速、タイトルにもあるアホ置換をして解きましょう!

アホ

\begin{align*} I=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sqrt{\sin{x}-\sin^2{x}}dx \end{align*}
に対して、

\begin{align*} x=\arcsin(t^2) \end{align*}
と置くと、
\begin{align*} dx=\frac{2t}{\sqrt{1-t^4}}dt \end{align*}
積分区間は$[0,\dfrac{\pi}{2}]$から$[0,1]$になります。これを踏まえると、積分は
\begin{align*} I&=\int_{0}^{1}\sqrt{t^2-t^4}\frac{2t}{\sqrt{1-t^4}}dt\\ &=2\int_{0}^{1}\frac{t^2\sqrt{1-t^2}}{\sqrt{(1-t^2)(1+t^2)}}dt\\ &=2\int_{0}^{1}\frac{t^2}{\sqrt{1+t^2}}dt\\ &=2\int_{0}^{1}\sqrt{1+t^2}-\frac{1}{\sqrt{1+t^2}}dt\\ &=2\left[\frac{1}{2}t\sqrt{1+t^2}-\frac{1}{2}\ln\left(t+\sqrt{1+t^2}\right)\right]_{0}^{1}\\ &=\sqrt{2}-\ln\left(1+\sqrt{2}\right) \end{align*}

二次式の平方根の積分は有名なので既知とました。もし人に問題を出して、この回答が返ってきたらドン引きしますよね。最後になぜこんな置換が有効なのかと言う話をしたいと思います。

種明かし

実は最初に見せたアホな置換は、正攻法で解く上で出てきた置換を全てひとまとめにしたら得られるものです。それを確認しましょう。置換をしたら、毎回少し印をつけておきます。
\begin{align*} I&=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sqrt{\sin{x}-\sin^2{x}}dx\\ &=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sqrt{\sin{x}(1-\sin{x})}\sqrt{\frac{1+\sin{x}}{1+\sin{x}}}dx\\ &=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sqrt{\frac{\sin{x}}{1+\sin{x}}}\cos{x}dx \end{align*}
まずここで、$\sin{x}=t$と置換をすると、
\begin{align*} I&=\int_{0}^{1}\sqrt{\frac{t}{1+t}}dt \end{align*}
ここでする置換は少しトリッキーですᕨ
$t=\tan^2{\theta}$とします。この理由は後ほど。
すると、$dt=2\tan{\theta}\sec^2{\theta}d\theta$
積分区間は$[0,1]$$[0,\dfrac{\pi}{4}]$へと変わります。これを踏まえると積分は
\begin{align*} I&=\int_{0}^{\frac{\pi}{4}}\sqrt{\frac{\tan^2{\theta}}{1+\tan^2{\theta}}}2\tan{\theta}\sec^2{\theta}d\theta\\ &=2\int_{0}^{\frac{\pi}{4}} \end{align*}
平方根がうまいこと外れそうなすね。一応確認すると、今回の積分区間内では平方根の中身は常に正のため、絶対値はつかなくて大丈夫です。
\begin{align*} I&=2\int_{0}^{\frac{\pi}{4}}\tan^2{\theta}\sec{\theta}d\theta \end{align*}
ここで、最後の置換。$\tan\theta=u$です。すると$d\theta=\dfrac{1}{1+u^2}du$、積分区間は$[0,\dfrac{\pi}{4}]$から$[0,1]$へと変わります。これを踏まえると積分は
\begin{align*} I&=2\int_{0}^{1}u^2\sqrt{1+u^2}\cdot\frac{1}{1+u^2}du\\ &=2\int_{0}^{1}\frac{u^2}{\sqrt{1+u^2}}du\\ &=2\int_{0}^{1}\frac{u^2+1-1}{\sqrt{1+u^2}}du\\ &=2\int_{0}^{1}\sqrt{1+u^2}-\frac{1}{\sqrt{1+u^2}}du \end{align*}
と、アホ置換をした時と同じ形が出てきました!
また、ここまででした置換をかき集めてみましょう。
\begin{align*} &\sin{x}=t\\ &t=\tan^2{\theta}\\ &\tan\theta=u \end{align*}
こいつらを合体すると、
\begin{align*} \sin{x}=u^2 \end{align*}
xについて解くと
\begin{align*} x=\arcsin{t^2} \end{align*}
と、アホ置換を得ましたね!
(定積分の値は変数によらないので$u$$t$に変えました。)
以上、種明かしのお時間でした。

おわり

個人的には見た目のインパクトが強くて好きな置換でした。おそらくこんな感じでアホ置換をすることで解ける積分はいくらでもあるのめ、みなさん探して自分好みのアホ置換を見つけてみてください。ほな、さいなら!

投稿日:2日前
更新日:2日前
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投稿者

いつの間にか高校生になった翁です。 書きたくなったことを適当に書いていきます。 注意:ミス多いです。見つけたら指摘のコメントをしていただけると助かります。自分でも努力してます_(_×-×)_

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