求値問題
を自然数とする.
の値が最大となるような最小の を求めよ.ただし, で と の最大公約数を表す.
ユーグリッドの互除法より,
よって,この式は が の倍数となるとき最大値 をとる.
を満たす最小の は .
は正の実数で,
を満たす.このとき, の最小値を求めよ.
は正より,相加・相乗平均の大小関係から,
等号成立は, かつ ,すなわち,
のとき.
を自然数とし, から までの最小公倍数を とする.すなわち, である.このとき,
を満たす 桁の自然数 のうち最大のものを求めよ.
が素数 の累乗の形で表されるとき ,表されないとき である.ここで, を または素数とするとき, が成り立つ必要があるが,これを満たす は のみである.よって が の累乗であるときを考えればよいが, のときは が素数であるので不適である. のとき, より成り立つ.よって最大の 桁の は である.
鋭角三角形 の垂心を , と , と , と の交点をそれぞれ とする.また, の中点を とすると, 点 は同一円周上にあった.
を満たすとき, の長さを求めよ.
の中点をそれぞれ とする.
より, 点 は共円.
同様に も共円.
ここで,
より, が従い, と置くと,
また,三平方の定理より,
これを解くと, となり, である.
一般項が の 次関数で表される数列 ()は以下を満たす.
このとき, を最小にするような を求めよ.ただし, で 以上の最小の整数を表す.
はじめに,以下の補題を示す.
以上の整数 に対し,
とおく.このとき,一般の 次多項式 は,適当な実数 を用いて,
と表せる.
(ⅰ) のとき
明らかに成立する.
(ⅱ) で補題が成り立つと仮定する.
任意の 次多項式 に対して
とおくと, は高々 次の多項式で,
と表せる.ここで, とおくことにより 次多項式で補題が成り立つことがわかる.
(ⅰ)(ⅱ)より,補題は示された.
以上の整数 に対し,
とおくと,補題より
とおける.
より,
である.
ここで,
を示す.
(ⅰ) のとき
明らかに成立する.
(ⅱ) で成り立つと仮定する.
より,.
より,.
(ⅰ)(ⅱ)より,示された.
ここで,
となり, となるとき最小であるから,そのときの は,
.
を満たす凸四角形 に円 が内接しており, と との接点をそれぞれ とする. の中点を とし, を通り と平行な直線と の交点を とする.ここで, と点 で, と点 で接する円 を考える.
を満たすとき,( の半径) ( の半径) を求めよ.
と条件から,
ここで,線分 上に となるような点 をとると,
が従う.
ここで,三角形 の内心を とすると, はそれぞれ の垂直二等分線であるから, は三角形 の外心である.
よって, を通る円を とすると, は三角形 の内接円である.
また, で,相似比は であるから, の半径を とおくと の半径は である.
の中心を , の中心を として, の半径を とおく.すると,三角形 について,
となるので,余弦定理を用いて, がわかる.
以上より,( の半径) ( の半径) .
記述問題
問題7
を奇素数とする.ある自然数 を 進数と 進数で表したところ,いずれもすべての桁で が続いた.このような 進数の は の値によらず のみであることを示せ.
題意を満たす は自然数 を用いて,
と表せる.整理して,
である. で考えると, は偶数であるので, と表せて,
より, と が共に の倍数となることはないので, の正の約数 を用いて
と表せる.整理して,
ここで, と仮定すると, より
より矛盾.よって で, から より, である.
以上より,あり得る の値は のみであることが示された.
問題8
である鋭角三角形 について, の中点を , の中点をそれぞれ とする. から に下した垂線の足を , を通り に平行な直線と直線 の交点を ,三角形 の外接円と の交点をそれぞれ とする.三角形 の外接円と の交点を とするとき, 点 は同一直線上にあることを示せ.
三角形 の九点円と の交点のうち に近い方を とする. は から に下した垂線の足である.このとき,
から, と は一致する.すなわち,円 は三角形 の九点円である.
ここで, と仮定すると,, より が鋭角とならず矛盾.よって で,点 は の中点である.このとき である.
ここで,円 と の交点()を とする. より は共円で,
より である.
と合わせて, は共線で,示された.
問題9
実数に対して定義され,実数値をとる関数 であって,任意の実数 に対して
を満たすものを全て求めよ.
で与式への の代入を表す.
より .
より,
よって, または は である.
(ⅰ) のとき
で, より,
なる について,
より .よって は単射である. より
は単射より ,すなわち である.(これは与式を満たす)
(ⅱ) のとき
が全射もしくは で, が全射と仮定すると, より
で となり全射とならず矛盾.
よって である.(これは与式を満たす)
以上より, である.
問題10
から までの整数が一つずつ使われた 桁の自然数 がある.この自然数 について以下の操作を行う.
- 任意の 以上 以下の整数 について, の上から 桁目の数字が の時に の上から 桁目の数字が であるような 桁の自然数 を作る.例えば, の時は となる.
このとき, の値は常に の倍数であることを示せ.
まず,次のような操作を考える.
- ある に対し, の上から 桁目と 桁目の数を入れ替えた数を とする( ).また, に対し,問題のような操作を行ってできた数を とする.また, , と定義する.
このとき, まず に対しこの操作を行い,次に に対しこの操作を行うというようなことを繰り返せばすべての について調べることができる.
ここで, のとき, となり の倍数であるから, が常に の倍数であることを示せばよい.
の上から 桁目の数を , 桁目の数を とすると, の上から 桁目は , 桁目は となる.
また, の上から 桁目は , 桁目は , の上から 桁目は , 桁目は となる.
よって,
となる.ここで, のときを考える.すると,
となり, より はともに の倍数であるから を整数として
と表せて,
となる.このとき,
となり,
であるから, は の倍数である.
のときも,
と変形することで同様の議論ができて, は の倍数である.
以上より, の値は全て の倍数であることが示された.
問題11
である鋭角三角形 があり,その垂心を とする. 点 からそれぞれ対辺に下した垂線の足をそれぞれ とする.また, と の交点を , の中点を , の内角の二等分線と との交点を , を点 に関して対称移動させた点を とする .ここで, を通り に垂直な直線と, を通り に垂直な直線は三角形 の外接円上で交わった.このとき,三角形 の外接円は直線 に接することを示せ.
を通り に垂直な直線と を通り に垂直な直線との交点を とすると, は常に 上にあり( が三角形 の垂心),特に外接円上にある時は, は と外接円の交点である.
まず、 を中心とする半径 の円で反転する.点 がこの反転によって移った点を というように表す.
この反転で, と , と , と , と は互いに移り合い, は円 と の交点に, は円 と の交点である.
また, と の交点を , と の交点を とすると, は 上の を満たす点,すなわち と の交点.同様に は と の交点である.
ここで, は共円より,直線 と の交点を , とのの交点を とすると, から, は 上で, は三角形 の垂心であるから, ,すなわち が成り立つ.
ここで,三角形 を三角形 に移す相似拡大を考えると, は に移るので, 点 は共円である.
と の交点を とすると,
より, と は一致する.
よって, と の交点を とすれば, は を に関して対称移動させた点で, は共線である.円 は を直径としていることを考えれば,示すべきことは 「円 と直線 が接する 」ことと同値である.
を直線 に関して対称移動させた点を とすると,これは反転により
「円 と直線 が接する」ことに言い換えられ、さらに、これを直線 に関して対称移動させると,「円 と直線 が接する」ことと同値であることがわかる.
以下では円 と直線 が, と の交点 で接することを示す.
より, 点 は一直線上にあり,さらに である.
よって,円 は の中点 を中心として を通る円である.
ここで, を示す.
反転により,これは円 が直線 に接することと同値で, を示せばよい.( は から に下した垂線の足)
と の交点を とすると, 点 は共円より, である.
ここで,以下の補題から が従い, は示され, と合わせて が従う.
である鋭角三角形 について, の中点を ,内心を として, と の交点を , を通る の垂線と との交点を とする時, が成り立つ.
と の交点を , と の交点を とすると, より である. ここで, とすると, で,
また,
よって である.
ここで,
より, が従い,点 は円 上にある.
と合わせて,円 と直線 は,点 で接する.
以上より,題意は示された.
問題12
正の実数に対して定義され,正の実数値をとる関数 であって,任意の正の実数 に対して
を満たすものを全て求めよ.
で与式への の代入を表す.
より,
右辺は任意の正の実数値をとるので は全射.
ここで、以下の補題を示す.
.任意の に対し なる ( は 以上, は正の実数)が存在するならば, である.
なる について, より,
より,
よって, となり, である.
. は単射である.
なる について, より,
よって,
補題 より, であるから .よって は単射である.
. である.
. は狭義単調増加である.
ある で, なる正の実数 が存在すると仮定する.
で,
よって, で, より,
から, より矛盾.よって は広義単調増加で,単射と合わせて狭義単調増加である.
. である.
. なる任意の実数 について, である.
まず, のときを考える.補題 より,
補題 で, として,
よって, であるから, で,任意の に対し, とおけて,元の方程式に代入すると が得られる.
よって, である.
のときも,十分大きな について, が得られ, である.
以上より, である.また,これは与式を満たす.