解けない定積分について考察する場面は多いです.入試問題であれば定積分の極限や整数部分などを考察することになるでしょうし,機械学習やベイズ推定の文脈でも考察することがあります.なんにせよ,解けない定積分は私たちの前によく現れます.今回は,2023年の東工大の数学を題材に解けない定積分,特にその整数部分について考察してみようと思います.
今回,題材となる問題は以下の問題です.また
実数
完答は中々に難しい(はず)です.解答を以下に付しておきます.
を得るので,
ここで
以上より
それでは,少し一般化した以下の問題を考察してみます.
実数
まず,すぐ分かることは
が成り立ちそうです.また,
(1)
(2)
と
以下の補題を準備します.
以下の不等式が成立する:
補題1を用いると以下の命題が証明できます.
補題1より
補題3で導出した下界
ある実数
まず,
ゆえ,
よって補題3と合わせて,ある実数
上記の証明での
現在,いろいろ試行錯誤中です.何か結果が出たら追記します.
いろいろ計算をした結果,少なくとも次のようなことが分かりました:
私の数学力の低さにより,完全な解析解を導出することはできませんでした.おそらく数値計算で数値解をある程度見つけるしかないんでしょうかね?今回,考察しきれなかった部分は
と近似して,数値計算することが必要になりそうです.