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数列の問題を解く

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$$\newcommand{binta}[2]{\displaystyle \int_{#1}^{#2}} \newcommand{bintb}[0]{\displaystyle \int } \newcommand{dif}[1]{\displaystyle \frac{d}{d #1}} $$

今回は、青チャート新課程版に乗っていた京都薬科大学の類題の解法とその一般化について扱っていこうと思います。著作権とか大丈夫なのかな。

類 京都薬大

数列$\{x_n\},\{y_n\}$を次のように定める
$ \left(3+2\sqrt{2}\right)^n = x_n+y_n\sqrt{2}~~~~~~(\forall n \in \mathbb{N} , x_n,y_n \in \mathbb{Z})$
(1)$x_{n+1},y_{n+1}$$x_n,y_n$を用いて表せ。
(2)$x_n-y_n\sqrt{2}$$n$で表せ。このことを用いて$x_n,y_n$$n$で表せ。

それでは解法を書いていきます。
(1) $\left(3+2\sqrt2\right)^{n+1} = \left(3+2\sqrt2\right)\left(x_n+y_n\sqrt2\right)$よって
$x_{n+1}=3x_n+4y_n~~~~~~~~~~~~~y_{n+1}=2x_n+3y_n$(答)
(2) (1)の漸化式より、$x_{n+1}-y_n\sqrt2~=~(3x_n+4y_n)-(2x_n+3y_n)\sqrt2$
これをいい感じに変形して(ムズカシイ)
$x_{n+1}-y_{n+1}\sqrt2~=~(3-2\sqrt2)(x_n-y_n\sqrt2)$
ここで、$x_n-y_n\sqrt2$を一つの数列としてみると、初項1、公比$3-2\sqrt2$
の等比数列としてみることができるので、$x_n-y_n\sqrt2~=~\left(3-2\sqrt2 \right)^n$
このことと、問題文より
$\displaystyle x_n~=~\frac{1}{2}\left\{\left(3+2\sqrt2\right)^n+\left(3-2\sqrt2\right)^n\right\}$

$\displaystyle y_n~=~\frac{1}{2\sqrt2}\left\{\left(3+2\sqrt2\right)^n-\left(3-2\sqrt2\right)^n\right\}$

本題 一般化

数列$x_n,y_n$を次のように定める。
$\left(a+b\sqrt{c}\right)^n = x_n+y_n\sqrt{c}$

STEP 1 漸化式を求める
$\left(a+b\sqrt{c}\right)^{n+1}=x_{n+1}+y_{n+1}\sqrt{c}$
$\left(a+b\sqrt{c}\right)^{n+1}=(a+b\sqrt{c})(x_n+y_n\sqrt{c})$
この二つの式を係数比較して、$x_{n+1}=ax_n+bc\cdot y_n~,~y_{n+1}=b\cdot x_n+a\cdot y_n$
ここまでは簡単ですね。
STEP 2 どうにかする
STEP1より、$x_{n+1}=ax_n+bc\cdot y_n~,~y_{n+1}=b\cdot x_n+a\cdot y_n$
という連立2項間漸化式が得られたのでした。ここでは3項間漸化式に帰着させて解くという方法があります。導出してみましょう。
$x_{n+1}=ax_n+bc\cdot y_n$より、$\displaystyle y_n = \frac{x_{n+1}-ax_n}{bc}$また、$x_{n+2}=ax_{n+1}+bc\cdot y_{n+1}$
これらをいい感じに組み合わせて
$\displaystyle x_{n+2}=ax_{n+1}+bc(b\cdot x_n+a\cdot \frac{x_{n+1}-ax_n}{bc})$
$x_{n+2}=2ax_{n+1}+(b^2c-a^2)x_n$
この数列の特性方程式は、$t^2=2at+(b^2c-a^2)$
これを解こうとして$(t-a)^2=b^2c-a^2+a$
よって$t=a\pm\sqrt{b^2c-a^2+a}$
視界がごちゃごちゃにならないように、この2解を$\alpha,\beta~~~(\alpha\leq\beta)$とさせていただく。
(もちろん、根号の中身は0以上であることは前提である。そのためには、$a^2-a< b^2c$であるべきである。)
よって、
$x_{n+2}-\alpha x_{n+1}~=~\beta(x_{n+1}-\alpha x_n) $
$x_{n+2}-\beta x_{n+1}~=~\alpha(x_{n+1}-\beta x_n) $
ゆえに数列 $\{x_{n+1}-\alpha x_n\}$は、初項$a^2+b^2c-\alpha a$で公比が$\beta$の等比数列としてみることが出来るので、一般項$x_{n+1}-\alpha x_n$$ x_{n+1}-\alpha x_n = (a^2+b^2c-\alpha a)\beta ^n$
同様にして、数列$\{x_{n+1}-\beta x_n\}$は初項$2ab$公比$\alpha$の等比数列としてみなせるので、一般項$x_{n+1}-\beta x_n$$x_{n+1}-\beta x_n = 2ab\alpha ^n$②(意外と綺麗?)
①-②より$(\alpha - \beta)x_n = (a^2+b^2c-\alpha a)\beta ^n - 2ab\alpha ^n$
ここで、$\alpha , \beta$はそれぞれ $\alpha~=~a-\sqrt{b^2c-a^2+a}~~,\beta~=~a+\sqrt{b^2c-a^2+a}$であるので、左辺の$\alpha - \beta~=~ -2\sqrt{b^2c-a^2+a}$よって、$\displaystyle x_n = -\frac{\{a^2+b^2c-(a-\sqrt{b^2c-a^2+a})\}(a+\sqrt{b^2c-a^2+a})^n + 2ab(a-\sqrt{b^2c-a^2+a})^n}{2\sqrt{b^2c-a^2+a}}$
ハァ????汚いにもほどがある。
それでは重すぎる腰をあげて$y_n$についてもやっていきましょう。
$x_n$と同様に3項間漸化式に帰着させてみましょう。
$x_{n+1}=ax_n+bc\cdot y_n~,~y_{n+1}=b\cdot x_n+a\cdot y_n$であるから
$\displaystyle x_n~=~\frac{y_{n+1}-ay_n}{b}$ まだ多少は綺麗ですね
これらをいい感じに組み合わせて
$\displaystyle y_{n+2}~=~ay_{n+1}+(b^2c-a^2+a)y_n$
特性方程式は、$t^2-at-(b^2c-a^2+a) = 0 $これを解いて
$\displaystyle t=\frac{a\pm\sqrt{a^2+4(b^2c-a^2+a)}}{2} $
ここで、この2解を$\varepsilon,\delta$と置く($\varepsilon \leq \delta$)
そうすると$x_n$の時と同様に
$y_{n+2}-\varepsilon y_{n+1} = \delta(y_{n+1}-\varepsilon y_n)$
$y_{n+2}-\var y_{n+2} = \varepsilon(y_{n+1}-\var y_n)$
の2式が立つ。よって数列$\{y_{n+1}-\var y_n\}$$\{y_{n+1}-\varepsilon y_n\}$はそれぞれ初項が$2ab-\var b$$2ab - \varepsilon b$で公比が$\varepsilon , \var$の等比数列とみなすことが出来るので、それぞれの一般項は

投稿日:39
更新日:44

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投稿者

数学系OC「まったり数学部屋」のメンバーのぶどう糖です。 まだ高校数学すら安定していないへっぽこですがよろしくお願いします

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