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Weekly12-4 解説

32
0
$$$$

問題

訂正: 問題(12)の「最初の10桁」は「下10桁」の意図です。表現が曖昧であったため、ここに訂正します。

https://x.com/be35d6ec4df20a3/status/2094757610390237219
に載せています。

1枚目 1枚目
2枚目 2枚目
3枚目 3枚目

空白

ここで解きたい人のために空白を用意します。

nagoya nagoya
osaka osaka
tokyo tokyo

解答

(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)
92963021881814409921148080005765591466821414212

解説

問題(1)

$\bmod 5$を考えることで$a,b$のいずれかは$5$の倍数である。入れ替えても同じなので$a$を5の倍数とする。$a,b$は奇数なので、可能な$a$$5,15,25,35,45$のいずれかであるが、このうち実際に満たすのは$a=45$のみで、このとき$b=1$なので、入れ替えを考慮して$(a,b)=(45,1),(1,45)$より、求める値は$92$

問題(2)

$p=2,5$は条件を満たす。$p=3$は条件を満たさない。$p>5$では$p\equiv -1 \pmod {30}$であることを踏まえる。$p=29,59,89,...$を素数表をみながら順に試すと$p=89$で条件を満たすので、求める値は$96$

問題(3)

$(x,y)\to (x+5,y+7)$の操作回数を$a$$(x,y)\to (x-2,y-3)$の操作回数を$b$とすると、

$$ 5a-2b=7a-3b=100$$
より$(a,b)=(100,200)$である。よって可能な組み合わせは${}_{300}C_{100}$通りであり、

$${}_{300}C_{100}=\frac{300!}{100!200!}=\frac{300\times ... \times 201}{100\times ... \times 1}\equiv \frac{(-7)\times ... \times (-106)}{100!}=\frac{106!}{6!100!}\equiv 302\pmod {307}$$

問題(4)

$x^3+3x-3=0$には$0< x<1$なる実数解が1つ存在するので、それを$u$とおく。解と係数の関係を繰り返し用いることなどで$s^7+t^7+u^7$が整数であることがわかるので、$0< u^7<1$より
$$\lfloor s^{7}+t^{7}\rfloor=s^7+t^7+u^7-1$$である。ここで、たとえばもとの方程式を用いると
$$ s^7=s(3-3s)^2=9(s^3-2s^2+s)=9(3-2s-2s^2)$$

であるので、$s+t+u=0,s^2+t^2+u^2=-6$より求める値は$188$

問題(5)

DEAD をまとめる。残りは$B,E,I,I,O,R,S,Y$なので、合計9個の対象の並べ替えであるが、2つの$I$の順序は区別しないため、$9!/2!=181440$通り。

問題(6)

$x=ab,y=bc,z=ca$とおく。$(x,y,z)$はすべての正の実数の組をとることに注意する。このとき、$3x^{-1}+y^{-1}+2z^{-1}=1$のもとで$3x+5y+7z$を最小化する問題を考えればよいが、コーシーシュワルツの不等式から

$$ 3x+5y+7z=(3x+5y+7z)\left(\frac{3}{x}+\frac{1}{y}+\frac{2}{z}\right)\geq (3+\sqrt{5}+\sqrt{14})^2$$

であり、等号成立も確認できるから最小値は$28+\sqrt{180}+\sqrt{280}+\sqrt{504}$より、求める値は$992$

問題(7)

$a=d(T), \ b=d(H)$とすると

$$ a< b,\quad d(a)=d(b),\quad \varphi(a)=\varphi(b)$$

である。$d(a)=d(b)=D$が素数の場合は$a,b$の素因数分解形を考えると不合理である。また、$T,H<1000$から、高度合成数等を調べるなどから$a,b<36$がわかる。よって$D<9$であることもわかるので、$D=4,6,8$のいずれかである。$n<36$で以下の表のようになる。

$d(n)$可能な$n$
46,8,10,14,15,21,22,26,33,34,35,27
612,18,20,28,32
824,30

これらについて$\varphi(n)$を比較すると

$$ (d(T),d(H))=(8,10),(21,26),(24,30)$$

である。$d(H)=26$$H<1000$で起こりえない。また、$d(H)=30$となる$H<1000$$H=720$のみであるが、このとき$[\sqrt{T}]=[\sqrt{H}]$から$0721\leq T\leq728$となりこの範囲に解はない。

よって$(d(T),d(H))=(8,10)$である。$[\sqrt T]=[\sqrt H]$$v_3(T)>v_3(H)$を用いれば$H=512,162$は除外できることを踏まえる。

$v_2(T)< v_2(H)$ より $H$ は偶数なので、$d(H)=10$により素数$q$$H=16q$と書ける。ここで $d(T)=8$より、$T$の形は
$$ r^7,\qquad r^3s,\qquad rsu $$
のいずれかである。$T>H$$\varphi(T)<\varphi(H)$を併用すると、$3^7$ 型や $3^3r,3r^3$ 型は不合理。よって$T=3rs$だが、このとき$T>H, \ \varphi(T)<\varphi(H)$から

$$ \frac{1}{4}(r-1)(s-1)+1< q<\frac{3}{16}rs \Rightarrow (r-4)(s-4)+4<0$$

なので$s=2$としてよい。よって$T=6r$と書ける。ここで$T,H<1000, \ \varphi(T),\varphi(H)<500$から、$[\sqrt{T}]=[\sqrt{H}], \ [\sqrt{\varphi(T)}]=[\sqrt{\varphi(H)}]$を踏まえ、$\varphi(T),\varphi(H)$は4の倍数だから

$$ 0< T-H\leq 60 , \ 0<\varphi(H)-\varphi(T)\leq 40$$

となるため$3<4q-r\leq 23, \ 0<3r-8q\leq 30$であり、左を3倍して右にたすと$9<4q\leq 99$より$q=3,5,7,11,13,17,19,23$のみが適する。
個別に素数$r$$[\sqrt{6r}]=[\sqrt{16q}]$および$[\sqrt{2(r-1)}]=[\sqrt{8(q-1)}]$を満たすか確認すると$q=7$のみが適し、このとき$r=19$であるため$(T,H)=(114,112)$である。十分性は確認できるため求める値は$114$

問題(8)

放物線 $U:y=x^2$ 上の点を $F(t)=(t,t^2)$ と表す。$B,C$ における $U$ の接線はそれぞれ
$$ y=-6x-9,\qquad y=10x-25$$
であり、その交点は $(1,-15)$ である。これが直線 $AO$ 上にあるので、$A=F(-15)=(-15,225)$ である。ここで $P=F(p)$ とする。射影座標を用いて $X(t)=[1:t:t^2]$ と書くと、直線 $PF(t)$
$$ ptX−(p+t)Y+Z=0$$
と表される。

これらの直線を固定した直線 $X=0$ で切る。$PF(t)$$X=0$ の交点を $Q(t)$ とすると、$Q(t)=[0:1:p+t]$である。よって直線 $X=0$ 上の座標として第3成分を用いれば、
$PA,PB,PO,PC$に対応する座標はそれぞれ$p−15,p−3,p,p+5$となる。
一点を通る4直線の複比は、それらを同一直線で切った4交点の複比に等しいので、
$$ (PA,PB;PO,PC)=(p−15,p−3;p,p+5)=(−15,−3;0,5)=2$$
一方、同じ4直線を直線 $AC$ で切ると、それぞれ $A,S,T,C$ が得られるから、
$$ (A,S;T,C)=(PA,PB;PO,PC)=2$$
よって$|ST|^2=5$及び計算により$|AC|^2=40400$であることを用いると

$$ |AT|^2\times |SC|^2=4\times 5\times 40400 = 808000$$

問題(9)

盤面を$i+j$の偶奇で2色に塗り分けると、1回の$75\times75$回転について

  • $75$ が奇数なので、各マスの色は保存される
  • 各操作について、色ごとに中心を除く$2812$マスが$703$個の4-cycleに分かれるので、その色上では奇置換

であることを踏まえ、実はこの制約を満たす盤面はすべて実現可能であるので、求める組み合わせは$M=(2888!)^2/2$であり、特に$v_2(M)=2v_2(2888!)-1=5765$である。以下はすべて十分性の証明である。

$76\times76$ 盤面には $75\times75$ の部分盤面が4つあり、左上を $A$、右上を $B$、左下を $C$、右下を $D$ とする。ここで$K$は以下の操作を順に行う操作であるとする。

  1. 左下 $C$ を反時計回りに90度回転
  2. 右下 $D$ を反時計回りに90度回転
  3. 左下 $C$ をもう一度反時計回りに90度回転
  4. 右上 $B$ を反時計回りに90度回転

このとき、$K$について操作を追うと、以下がわかる。ただし$i$が縦、$j$が横である。

元のマス $(i,j)$$K(i,j)$
$(0,0)$$(0,0)$
$(1,75)$$(74,0)$
$(2,0)$$(75,75)$
$(75,75)$$(0,2)$
$i=0,\ 1\le j\le75$$(75-j,1)$
$i=1,\ 0\le j\le74$$(75,74-j)$
$j=0,\ 3\le i\le75$$(0,78-i)$
$j=75,\ 2\le i\le74$$(75-i,0)$
$2\le i\le75,\ 1\le j\le74$$(i-1,j+1)$

表から、$2\leq m\leq73$について
$$ \begin{aligned} (0,m) &\to(75-m,1)\to(74-m,2)\to\cdots\to(1,75-m)\\ &\to(75,m-1)\to(74,m)\to\cdots\to(m-1,75)\\ &\to(76-m,0)\to(0,m+2) \end{aligned} $$
となる。また端では、
$$\begin{align} (0,1)&\to(74,1)\to(73,2)\to\cdots\to(1,74)\to(75,0)\to(0,3)\\ (0,74)&\to(1,1)\to(75,73)\to(74,74)\to(73,75) \to(2,0)\to(75,75)\to(0,2)\\ (0,75)&\to(0,1) \end{align} $$
となる。
以上から、$K$を繰り返したとき、

  • $(0,0)$は固定される。
  • $i+j$が偶数である残りの$2887$マスは、すべて1つの巡回に含まれる。
  • $i+j$が奇数であるマスのうち$2885$マスは、すべて1つの巡回に含まれる。
  • 残りの3マスは
    $$ (1,0)\to(75,74)\to(74,75)\to(1,0) $$
    と巡回する。

したがって、$L=2885\cdot2887$とすると、$\gcd(2885,2887)=1$より、$K^L$では長さ$2885,2887$の巡回部分はすべて元に戻る。
一方、$L\equiv2\pmod3$なので、$K^L$
$$ (1,0),(75,74),(74,75) $$
の3マスのみを循環させ、その他のマスをすべて固定する操作となる。

循環
  • $i+j$が偶数である相異なる任意の2マスを含む3マスのみを循環させる操作が実現可能である
  • $i+j$が奇数である相異なる任意の2マスを含む3マスのみを循環させる操作が実現可能である

$i+j$が偶数である相異なる任意の2マスを含む3マスのみを循環させる操作が実現可能であることを示す。このとき操作を左右反転したものを考えると、もう一方も示せる。

先ほど得た$ (1,0)\to(75,74)\to(74,75)\to(1,0) $のみを循環させる操作を左右反転すると、
$$ a=(1,75),\qquad b=(75,1),\qquad c=(74,0) $$
のみを循環させる操作$T$が得られる。これらはいずれも$i+j$が偶数である。
$i+j$が偶数である相異なる任意の2マス $X,Y$ をとる。$X,Y$をそれぞれ$a,b$に移す操作 $R$ が実現できたとすると、
$$ R(X)=a,\qquad R(Y)=b $$
である。ここで $Z=R^{-1}(c)$ とおき、$R,T,R^{-1}$ の順に操作する。このとき
$$ \begin{align} X\to a\to b\to Y\\ Y\to b\to c\to Z\\ Z\to c\to a\to X \end{align} $$
となる。一方、$X,Y,Z$以外のマスは、$R$によって一度移動しても $T$ では動かされず、最後の $R^{-1}$ によって元に戻る。したがって、相異なる任意の2つの偶数色のマス $X,Y$ に対して、$X,Y$を含む3マスのみを循環させる操作を実現できる。
残るは、このような$R$が常に作れることを示せばよい。

$O=(0,0)$とする。$K$$O$を固定し、それ以外の偶数色の$2887$マスを、繰り返すことですべて巡る。 また、左上の$75\times75$部分盤面を時計回りに90度回転する操作を$A$とすると、$A(O)=(0,74)$ である。よって任意の偶数色のマス$X$$O$に移す操作を作ることができる。

実際、$X\neq O$なら、ある$m$について$K^m(X)=(0,74) $となるので、その後$A^{-1}$を行えばよい。$X=O$なら何もしなければよい。このような操作を$S_X$とする。 いま、相異なる偶数色のマス$X,Y$$a,b$へ移したい。
$$ S_X(X)=O,\quad S_a(a)=O,\quad S_X(Y)\neq O,\quad S_a(b)\neq O$$
であるため、$K$$O$以外の偶数色の全マスを巡るので、ある$m$について$K^m(S_X(Y))=S_a(b)$とできる。よって$R=S_a^{-1}K^mS_X$とすれば、
$$ R(X)=a,\qquad R(Y)=b $$
となる。

同じ色の任意の相異なる2マスを含む3マス循環を作れるなら、その色のマスについて任意の偶置換を実現できる。

まず、ある4点について任意の偶置換が可能であることを示す。

3点$a,b,c$を循環させる操作を1つとる。これら以外の点$x$をとり、$a,x$を含む3点循環を考える。それが$a,x,b$または$a,x,c$を含めば、この2つの3点循環から$a,b,c,x$上の任意の偶置換が生成できる。 そうでなければ、ある$y\notin\{a,b,c,x\}$について$(a,x,y)$が可能である。$(a,b,c)$を用いてこれを移すことで$(b,x,y)$も可能であり、 $$ (a,x,y)(b,x,y)^{-1}=(a,x,b) $$ となるので、やはり$a,b,c,x$上の任意の偶置換が可能である。

次に、ある$4$点以上の集合$S$について、$S$内の任意の偶置換が可能であるとする。$S$の外の点$x$を1つとり、$a\in S$について$a,x$を含む3点循環$(a,x,y)$をとる。 $y\in S$なら、$S$内の2点と$x$を含む3点循環が得られている。 $y\notin S$なら、$b\in S - \{a\}$をとる。$|S|\geq4$なので、$S$内の偶置換によって$a$$b$に移すことができ、これを用いて$(b,x,y)$も作れる。
$$ (a,x,y)(b,x,y)^{-1}=(a,x,b) $$
より、やはり$S$内の2点と$x$を含む3点循環が得られる。ここで$|S|\geq4$より、$S$内の相異なる任意の2点$u,v$に対して、$S$内の偶置換によって$a,b$をそれぞれ$u,v$へ移せる。よって$(x,u,v)$を任意に作ることができる。 $S$内の3点循環と、$x$を含む3点循環をすべて作れるため、$S\cup\{x\}$上の任意の3点循環が可能である。任意の偶置換は3点循環の積で表せるので、$S\cup\{x\}$上の任意の偶置換が可能である。 以上を繰り返せば、その色の全$2888$マスについて任意の偶置換が可能である。

よって、

  • 両色とも偶置換なら、そのまま個別に実現できる。
  • 両色とも奇置換なら、最初に基本の $75\times75$ 回転を1回行う。この回転は両色で奇置換なので、残りは両色とも偶置換になり、上の構成で実現できる。

ため、制約を満たす任意の配置が実現可能である。

問題(10)

まず、$Q$$\Gamma$上にあり、$UA=UQ$等が成り立つ。

$AV || BC$である。$AV$$\Gamma$$A$でない交点$Q'$$Q$と一致することを示す。

$AC,BQ'$の交点を$E$とすると、角度計算から$\angle TPB=\angle AEB$なので、$A,P,B,E$は共円であり$\angle PBA=\angle PEA = \angle TCA$であるため、メネラウスの定理等を踏まえ

$$ AQ':BC=AE:EC=AP:PT=AU:BU$$

によりQ'は$UC$上にあるためよい。

$U,Q,B,T$及び$U,V,B,C$の共円から、角度計算により$\triangle TVB\sim \triangle BQC$を得るため$\angle TVB=\angle QCB=\angle ABC$から$\angle UVA=\angle UBV$である。ここで$U,Q,B,T$共円から$\angle AQB=\angle CQB$であるため$AB=BC$である。

ここで、$AB=a,AC=c$とする。$BC=QC$から、$UQ=TB$であることを踏まえる。

相似と方べきを用いた長さ計算により$BT=\frac{a^3}{c^2-a^2},AT=\frac{a^2c}{c^2-a^2}$である。また、トレミーの定理から$AQ=\frac{c^2-a^2}{a}$であり、よって$AQ || BC$より

$$ \frac{AQ}{UQ}=\frac{BC-AQ}{AB}\Rightarrow \frac{(c^2-a^2)^2}{a^4}=\frac{a-\frac{c^2-a^2}{a}}{a}\Rightarrow c^4-a^4-a^2c^2=0$$

であるため、長さ計算から

$$ AP=\frac{a^2}{c}, \ PT=\frac{a^4}{c(c^2-a^2)}$$

であるため$AP:PV=PT:PB$を踏まえ$AP^2=PT \ \Rightarrow c^2-a^2=c$

より、方程式を解けば$a^2=2+\sqrt{5}$を得るので、最小多項式は$(x-2)^2-5$であり、求める値は$59$

問題(11)

$n$は平方数なので、$n$の素因数$\ell$$\varphi(n)d(n)$の素因数でもあるため、$\ell\in\{p,q,r\}$でなければならない。

よって$n=p^{2a}q^{2b}r^{2c}$と書ける。ただし$a,b,c$$0$以上の整数である。また$\varphi(n)$は偶数なので$p,q,r$のどれかが$2$である。

$q=2$の場合

$$\varphi(n)d(n)=p^2 2^r r^{p-1}$$

$p\nmid n$の場合

$n=2^{2b}r^{2c}$であり、$b,c>0$である。ここで
$$ x=2b+1,\qquad y=2c+1,\qquad t=v_2(r-1)$$
とおく。
$2$の指数を比較すると$x=r+2-t$を得る。$x$は奇数なので$t$は偶数であり、$t\geq2$から$x\leq r$である。また、$r$の指数を比較すると$p-1=y-2+v_r(x)+v_r(y)$であるから、$y\leq p$である。ここで$x$の素因数は$p,r$のみである。

  • $x\neq r$とすると、$x\leq r$より$x$$p$のべきであり、特に$p< r$である。すると$y\leq p< r$なので$x,y$のいずれも$r$で割れず、上式の右辺は高々$p-2$となり不合理。
  • よって$x=r$である。したがって$t=2$である。

このとき指数比較から$p=y+v_r(y), \ 2=v_p(r-1)+v_p(y)$であるために、$r\mid y$なら$y\leq p$より$r\leq p$である。一方$r\mid y$なら$v_p(y)=0$なので$p^2\mid r-1$となるが、$r\leq p$に反する。
したがって$r\nmid y$であり、$y=p$である。さらに$p$の指数を比較して$v_p(r-1)=1$である。$t=2$も踏まえると$r-1=4p$より
$$ r=4p+1,\qquad n=2^{4p}(4p+1)^{p-1}. $$
したがって、$p,4p+1$がともに素数なら、この形の$n$は実際に条件を満たす。

$p\mid n$の場合

右辺における$p$の指数は$2$なので、$p^2\parallel n$である。すると$d(p^2)=3$より$3\in\{p,r\}$である。

  • $p=3$
    $p^2$の部分だけで$3$の指数をすべて使い切るため$r\mid n$は不可能であり、$n=3^2 2^{2b}$であるが$2$の指数を比較すると$2b-1=r-1$、すなわち$2b=r$となり不合理。
  • $r=3$
    $n=p^2 2^{2b}3^{2c}$とする。$p^2$から得られる$p$は1個だけなので、残る$p$$2c+1$から現れる必要がある。
    一方、$3$の指数を比較すると$2c+1\leq p$であるため$2c+1=p$である。これで$3$の指数はすべて使い切るので$b=0$かつ$3\nmid p-1$である。また、$2$の指数から$v_2(p-1)=2$である。
    $p-1$の素因数は$2,3$のみで、$3\nmid p-1$だから$p=5$より
    $$ (p,q,r)=(5,2,3),\qquad n=5^2 3^4=2025. $$
つまり

以上より$q=2$では
$$ n=2025, \quad n=2^{4p}(4p+1)^{p-1} $$
($p,4p+1$がともに素数の場合)によって尽くされる。

$r=2$の場合

$$\varphi(n)d(n)=p^q q^2 2^{p-1}$$

$q\nmid n$の場合

$n=p^{2a}2^{2c}$であり、$a,c>0$である。ここで
$$ x=2a+1,\qquad y=2c+1,\qquad t=v_2(p-1)$$
とおく。$2$の指数を比較すると$y=p+1-t\leq p$であり、$p$の指数を比較すると$ q=x-2+v_p(x)+v_p(y)$なので$x\leq q+2$である。また、$x,y$の素因数は$p,q$のみである。

  • $p< q$のとき、$y\leq p< q$より$y=p$である。
    $q\mid x$なら$x\leq q+2$より$x=q$であるが、
    $$ q=q-2+v_p(y)=q-1$$
    となり不合理。一方$q\nmid x$なら、$q$の指数$2$$p-1$から得るしかないので$q^2\mid p-1$となり、$p< q$に反する。
  • $p>q$のとき、まず$y=p$なら$q=x-1+v_p(x)$である。$p\nmid x$なら$x=q+1$となるが$x$は奇数なので不合理。$p\mid x$なら$x\leq q+2$より$p=x=q+2$であり、やはり上式に反する。
    $y\neq p$なら$v_p(y)=0$なので$q=x-2+v_p(x)$である。$p\nmid x$なら$x=q+2$となるが、$x$の素因数は$p,q$のみで$x>q$かつ$q\nmid x$なので$p\mid x$となり矛盾する。
    $p\mid x$なら$p=x=q+2$となり、上式の右辺は$q+1$なので不合理。

よって$q\nmid n$の場合は存在しない。

$q\mid n$の場合

右辺における$q$の指数は$2$なので$q^2\parallel n$である。$d(q^2)=3$より
$$ 3\in\{p,q\}$$
である。

  • $q=3$
    $p\nmid n$なら$n=3^2 2^{2c}$である。$2$の指数から$2c=p-1$、したがって$2c+1=p$であるが、右辺の$p^3$$2c+1$から得る必要があるため不合理。
    $p\mid n$なら$n=p^{2a}3^22^{2c}$である。$p$の指数が$3$なので$a=1,2$のみを考えればよい。$a=1$では$d(p^2)=3$によって$3$が余分に現れる。$a=2$では$d(p^4)=5$が現れ、$p=5$なら$p$の指数が過剰となり、$p\neq5$なら素因数$5$が余分に現れる。よっていずれも不可能。
  • $p=3$
    $n=3^{2a}q^22^{2c}$とする。右辺の$2$の指数は$2$しかないため、$a,c>0$は不可能である。また$a=0$とすると、$c>0$では指数比較から$c=1$となるが$q$をもう1つ作れず、$c=0$でも同様である。したがって$a>0,c=0$である。
    $$ x=2a+1,\qquad t=v_3(q-1)$$
    とおく。$q$の指数を比較すると$x=3^u q$と書け、$2$の指数から$v_2(q-1)=1$である。また$3$の指数を比較すると$q=2a+u+t$である。一方$q\mid2a+1$なので$q\leq2a+1$である。$q$は奇数であることも踏まえると
    $$ q=2a+1,\qquad u+t=1$$
    $2a+1=3^u q$より$u=0$なので$t=1$である。したがって$q-1$の素因数は$2,3$のみで、それぞれの指数が$1$だから$q-1=6$である。よって
    $$ (p,q,r)=(3,7,2),\qquad n=3^6 7^2=35721. $$
つまり

以上より$r=2$では
$$ n=35721$$
のみである。

$p=2$の場合

$$\varphi(n)d(n)=2^q q^r r$$

$r\nmid n$の場合

$n=2^{2a}q^{2b}$である。$a=0$または$b=0$は指数比較から直ちに不可能なので$a,b>0$とする。ここで
$$ x=2a+1,\qquad y=2b+1,\qquad t=v_2(q-1)$$
とおく。$2$の指数を比較すると$x=q+2-t$である。$x$は奇数なので$t$は偶数であり、$t\geq2$から$x\leq q$である。$x$の素因数は$q,r$のみであり、右辺における$r$の指数は$1$なので、
$$ x=q\quad\text{or}\quad x=r$$
である。

  • $x=r$
    このとき$r< q$であり、$r$$x$によってすでに1個使われているので$r\nmid y$である。したがって$y=q^k$と書ける。$q$の指数を比較すると$r=q^k-2+k$である。$k=1$なら$r=q-1$となって$r$が偶数となり、$k\geq2$なら右辺は$q$より大きいので、いずれも不合理。
  • $x=q$
    このとき$t=2$である。$r$の指数が$1$であることから
    $$ q-1=4\quad\text{or}\quad q-1=4r$$
    である。
    $q-1=4r$なら$r$はここですでに使われるので$y=q^k$となる。$q$の指数比較から$r=q^k-1+k$となり不合理。
    $q-1=4$なら$q=5$であり、$r$$y$から現れる必要があるので$y=5^k r$と書ける。このとき$r=y-1+k$となるが、$k=0$でも$k>0$でも不合理。

よって$r\nmid n$の場合は存在しない。

$r\mid n$の場合

右辺における$r$の指数は$1$なので$r^2\parallel n$である。$d(r^2)=3$より
$$ 3\in\{q,r\}$$
である。

  • $r=3$
    $r^2$自身から$r$が1個現れるうえ、$d(r^2)=3=r$からさらに$r$が現れるため、$r$の指数が$1$を超えて不合理。
  • $q=3$
    $$ n=2^{2a}3^{2b}r^2$$
    とする。$r$$r^2$の部分ですでに使い切っているので
    $$ 2a+1=3^u,\qquad 2b+1=3^v,\qquad r-1=2^t3^w $$
    と書ける。
    $2$の指数は$3$であるため、$a$$0,1$のみであり、$b=0$$b>0$かも含めて以下の4通りに絞られる。
    • $a=b=0$では$t=3$であり、$r=8\cdot 3^w+1,\quad r=w+1$となって不合理。
    • $a=1,b=0$では$t=2$であり、$r=4\cdot3^w+1,\quad r=w+2$となって不合理。
    • $a=0,b>0$では$t=2$であり、$$ r=4\cdot3^w+1,\qquad r=3^v-1+v+w $$
      $v\leq w+1$なら後者は$4\cdot3^w+1$より小さく、$v\geq w+2$なら逆に大きくなるので不合理。
    • $a=1,b>0$では$t=1$であり、$$ r=2\cdot3^w+1,\qquad r=3^v+v+w. $$
      $v\leq w$なら後者は$2\cdot3^w+1$より小さく、$v\geq w+1$なら逆に大きくなるので不合理。
      したがって$p=2$の場合には解は存在しない。
つまり

$p=2$の場合には条件を満たす$n$は存在しない。

求値

以上より、素数$p$$4p+1$も素数となるもの全体を$\mathcal P$とすると、
$$ S={2025,35721}\cup \{2^{4p}(4p+1)^{p-1}\mid p\in\mathcal P\}. $$
ここで$d(2025)=15,d(35721)=21$であり、$p\in\mathcal P$について
$$ d\left(2^{4p}(4p+1)^{p-1}\right)=p(4p+1) $$
なので、$$\sum_{s\in S}\frac{1}{d(s)}=\frac1{15}+\frac1{21} +\sum_{p\in\mathcal P}\frac1{p(4p+1)}$$

である。以下、$p$$p,4p+1$がともに素数となる素数を走るものとする。
$p>5$とする。$4p+1$も素数であることから、

  • $\bmod 3$を考えると$p\equiv1\pmod3$
  • $\bmod 5$を考えると$p\not\equiv1\pmod5$
  • $p$は奇数

であるため$p\equiv7,13,19\pmod{30}$に限られる。
そこでまず$p\leq200$についてこの合同条件を満たす素数は
$$ 7,13,19,37,43,67,73,79,97,103,109,127,139,157,163,193,199 $$
であり、$p=3$も含めて$4p+1$が素数となるものを残すと
$$ p=3,7,13,37,43,67,73,79,97,127,139,163,193,199 $$
である。
したがって、がんばって$$ \frac4{35} +\sum_{\substack{p\leq200}}\frac1{p(4p+1)} \fallingdotseq 0.146839503$$
を得る。残りを評価する。$p>200$なら
$$ p=30k+r,\qquad r\in\{7,13,19\},\qquad k\geq7$$
と書ける。また、
$$ \frac1{p(4p+1)} < \frac1{4p^2} < \frac1{3600k^2} $$
である。各$k$について候補は高々3つなので、
$$ \begin{aligned} \sum_{p>200}\frac1{p(4p+1)} &< \frac3{3600}\sum_{k=7}^{\infty}\frac1{k^2}\\ &< \frac3{3600}\int_6^\infty\frac{dx}{x^2}\\ &= \frac1{7200}. \end{aligned} $$
したがって、
$$ 0.146839503 < \sum_{s\in S}\frac1{d(s)} < 0.146839503+\frac1{7200} <0.147. $$
よって
$$ \left\lfloor1000\sum_{s\in S}\frac1{d(s)}\right\rfloor=146. $$

問題(12)

$$ C_n=\prod_{j=1}^n(2^j-1),\qquad C_0=1 $$
とおく。以下の補題を示す。

$n$次以下の多項式$A$
$$ A(0)=-1,\qquad A(2^k)=k\quad (1\leq k\leq n) $$
を満たすなら
$$ A(2^{n+1}) = n+1+(-1)^{n+1}C_n \left( 2-\sum_{j=1}^n\frac1{2^j-1} \right). $$

このような多項式を$A_n$とし、$e_n=A_n(2^{n+1})-(n+1)$とする。
$A_n-A_{n-1}$$0,2,2^2,\ldots,2^{n-1}$$0$となるので、$A_n$の最高次係数を$a_n$とすると
$$ A_n(x)-A_{n-1}(x) = a_nx\prod_{j=1}^{n-1}(x-2^j). $$
$x=2^n$を代入すると$a_n=-\frac{e_{n-1}}{2^{n(n+1)/2}C_{n-1}}$である。

$D_n(x)=A_n(2x)-A_n(x)-1$とすると$D_n(2^k)=0\qquad (1\leq k\leq n-1)$なので
$$ D_n(x)=\prod_{j=1}^{n-1}(x-2^j)(ux+v)$$
と書ける。
最高次係数を比較して$u=(2^n-1)a_n$より$D_n(0)=-1$から$v=(-1)^n2^{-n(n-1)/2}$である。

ここで$x=2^n$を代入すると$e_n=-(2^n-1)e_{n-1}+(-1)^nC_{n-1}$より、$e_n=(-1)^{n+1}C_nE_n$とすると、
$$ E_n=E_{n-1}-\frac1{2^n-1} $$
$n=0$では$A_0=-1$より$e_0=-2$なので$E_0=2$である。したがって
$$ E_n = 2-\sum_{j=1}^n\frac1{2^j-1} $$
より示された。

$R(x)=P(2x)-P(x)$とする。$k=1,\ldots,19$について
$$ R(2^k) = P(2^{k+1})-P(2^k) = 2(k+1) $$
である。また$P$はモニック20次なので、$R$の最高次係数は$2^{20}-1$である。
ここで$H(x)=\prod_{k=1}^{19}(x-2^k)$とし、
$$ A(x) = \frac{R(x)-(2^{20}-1)xH(x)}2-1 $$
とする。
最高次項が打ち消されるため$\deg A\leq19$である。また、$A(0)=-1$であり、$k=1,\ldots,19$について
$$ A(2^k) = \frac{R(2^k)}2-1 = k $$
となるために補題を$n=19$に適用すると、
$$ A(2^{20}) = 20+C_{19} \left( 2-\sum_{j=1}^{19}\frac1{2^j-1} \right) $$
である。よって
$$\begin{align} P(2^{21})&=P(2^{20})+R(2^{20})\\ &= 420+2(A(2^{20})+1)+(2^{20}-1)2^{20}H(2^{20}) \\ &= 420+42+2C_{19}\left(2-\sum_{j=1}^{19}\frac1{2^j-1}\right)+2^{210}C_{20}\\ &= 2^{210}C_{20}+462+2C_{19}\left(2-\sum_{j=1}^{19}\frac1{2^j-1}\right) \end{align}$$

であり、あとは$\bmod 10^{10}$で計算する。
まず$C_{19}=\prod_{j=1}^{19}(2^j-1)$について、積をとるたびに$10^{10}$で割った余りに置き換えて計算すると
$$ C_{19}\equiv4282593125\pmod{10^{10}}$$
より
$$ 4C_{19}\equiv7130372500\pmod{10^{10}}$$
である。また、$C_{20}=C_{19}(2^{20}-1)$より
$$ C_{20}\equiv86046875\pmod{10^{10}}$$
であり、$2^{210}\equiv3348609024\pmod{10^{10}}$なので
$$ 2^{210}C_{20}\equiv2112000000\pmod{10^{10}}$$
を得る。残る和について、$S_n=\displaystyle\sum_{j=1}^n\frac{C_n}{2^j-1}$とする。これを1項ずつ計算するのは大変なので、4項ずつまとめて計算する。
$x=2^n$とし、
$$ \begin{aligned} Q(x)&=(2x-1)(4x-1)(8x-1)(16x-1)\\ &=1024x^4-960x^3+280x^2-30x+1,\\ T(x)&=960x^3-560x^2+90x-4 \end{aligned} $$
とすると、$T(x)$$Q(x)$の4つの因子から1つずつ除いた積の総和である。よって
$$ C_{n+4}=Q(2^n)C_n,\qquad S_{n+4}=Q(2^n)S_n+T(2^n)C_n $$
となる。
$(C_0,S_0)=(1,0)$から、この漸化式を$\bmod 10^{10}$$n=0,4,8,12$について順に計算すると
$$ \begin{aligned} (C_4,S_4)&\equiv(315,486),\\ (C_8,S_8)&\equiv(9923090075,1932406170),\\ (C_{12},S_{12})&\equiv(9092510875,5496322350),\\ (C_{16},S_{16})&\equiv(640286875,4894061250) \end{aligned} \pmod{10^{10}} $$
最後の3項についても同様に、$Q_3(x)=(2x-1)(4x-1)(8x-1)=64x^3-56x^2+14x-1$$T_3(x)=56x^2-28x+3$として計算すると
$$ S_{19}\equiv1210479375\pmod{10^{10}} $$
を得る。よって
$$\begin{align} P(2^{21}) &\equiv2112000000+462+7130372500-2\cdot1210479375\\ &\equiv6821414212\pmod{10^{10}} \end{align}$$
であるため、求める値は$6821414212$である。

投稿日:15日前
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