問題
さいころを繰り返し投げ,回目に出た目をとおく.回目までに出た目の総和をとする.が4で割り切れる確率をとし,が偶数であるが4で割り切れない確率をとする.さいころの目は全て等確率で出るものとして以下の問いに答えよ.
- とする.このときの漸化式を求めよ.
- を求めよ.
余話
これは確率漸化式の立式だけでなく,計算技術も要求するような問題です.普通の確率漸化式の問題だけでなく,さらに負荷をかけて練習したい人にとっては良い練習問題だと思います.
解答
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(1) を4で割った余りが1,3となる確率をそれぞれ,とおく.を4で割った余りを考えると
となる.状態推移を考えると
第1・2式の差をとって.第3・4式の差をとって.よって前者からを得て,これをに用いると
よって
(2) 2次方程式の解を,とおく.すると(1)で求めたの漸化式は
と変形できる.,,,であり,ここからを得て,がわかる.したがって
辺々差をとって計算するとを得る.
次にを求める.全確率の和は1ゆえ.(1)の議論より
,と合わせて,全ての自然数に対してが成立.
以上,ゆえ