コラッツ予想についてです。
2で割る回数が偶数回であるときには、6t-5タイプの奇数に接続し、奇数回であるときには、6t-1タイプの奇数に接続します。
なので、コラッツ計算の逆操作を考えると、
s,tが1以上の整数であるとき、
$$
\boldsymbol{b_e}(s,t)= \frac{ 2^{2s}(6t-5)-1 }{3}
$$
$$
\boldsymbol{b_o}(s,t)= \frac{ 2^{2s-1}(6t-1)-1 }{3}
$$
とできます。
この2式を変形します。
$$
\boldsymbol{b_e}(s,t)= \frac{ 2^{2s}(6t-5)-1 }{3}
$$
$$= \frac{ 2^{2s}(6t-6)+ 2^{2s}-1 }{3}
$$
$$=2・2^{2s} (t-1)+ \frac{ 2^{2s}-1 }{3}
$$
$$
$$$$
\boldsymbol{b_o}(s,t)= \frac{ 2^{2s-1}(6t-1)-1 }{3}
$$
$$= \frac{ 2^{2s-1}(6t-6)+ 5・2^{2s-1}-1 }{3}
$$
$$=2・2^{2s-1} (t-1)+ \frac{ 5・2^{2s-1}-1 }{3}
$$
このままでもよいのですが、sに自然数を代入したときの計算をシンプルにするために(s-1)になるようにさらに変形します。
$$
\boldsymbol{b_e}(s,t)
=2・2^{2s} (t-1)+ \frac{ 2^{2s}-1 }{3}
$$
$$=2・4^{s} (t-1)+ \frac{ 4^{s}-1 }{3} $$
$$ =2・4・4^{s-1} (t-1)+ \frac{ 4・4^{s-1}-1 }{3}
$$
$$ =8・4^{s-1} (t-1)+ \frac{ 4・4^{s-1}-1 }{3}
$$
$$ $$
$$
\boldsymbol{b_o}(s,t)
=2・2^{2s-1} (t-1)+ \frac{ 5・2^{2s-1}-1 }{3}
$$
$$ =2・2^{2s-2+1} (t-1)+ \frac{ 5・2^{2s-2+1}-1 }{3} $$
$$ =4・2^{2s-2} (t-1)+ \frac{ 10・2^{2s-2}-1 }{3} $$
$$=4・4^{s-1} (t-1)+ \frac{ 10・4^{s-1}-1 }{3} $$
kindle書籍『あの日の数式』附録上山ノート では計算結果の表の値から式を求めていますが、ここで述べたように、漸化式を変形するだけで求められました。
下の、2式は同じ式です。
正の奇数をすべて表わせる式
s,tが1以上の整数であるとき、
$$
\boldsymbol{b_e}(s,t)= \frac{ 2^{2s}(6t-5)-1 }{3}
$$
$$
\boldsymbol{b_o}(s,t)= \frac{ 2^{2s-1}(6t-1)-1 }{3}
$$
正の奇数をすべて表わせる式
s,tが1以上の整数であるとき、
$$
\boldsymbol{b_e}(s,t)= 8・4^{s-1} (t-1)+ \frac{ 4・4^{s-1}-1 }{3}
$$
$$
\boldsymbol{b_o}(s,t)=4・4^{s-1} (t-1)+ \frac{ 10・4^{s-1}-1 }{3}
$$
偶数も合わせた3式がすべての自然数を一つずつ表わせるかの証明は、逆関数を使うことでも数学的帰納法を使うことでも可能です。
重複せず必ずこれらの式に存在する奇数について、多対1で、参照していけば、必ず1に到達します。
(こちらでも解説しています→
数学の部屋
)
なので、コラッツ予想は真であると言えるのではないでしょうか??
読んでくださって、ありがとうございました!