解いてみました.問10から自信ないです.それ以前も含めて,間違っていたら指摘してもらえれば訂正します(たぶん).
あと,著作権の関係で怒られたりしたら記事は削除します.
問1
よりであり,.
よってであり,のとき,実際に満たす.
問2
下図のようにを定める.
和がであることから,が決まるとが確定する.
同様に考えてのつが決まると
と順次確定する.ここでを用いて式を作ると,を得る.
そこで改めて,と置き直そう.今度は
と全ての値が確定する.
つまりを満たすようにを設定すれば,残りの値は順次確定していくということである.
そのような場合の数は,通りである.
問3
より,を得る.
次により,を得る.
最後に方べきの定理を用いて,.
問4
正六角形の中心が置かれうる点は点である.下図のように名前を付ける.
点から点を選べばよい.ただし正六角形を重ならないように置くという条件は,上図において隣接する点を選べないと言い換えられる.
(i)点を選ぶ場合…は選べない.のうち点を選ばなければよいので通り.
以下の場合分け(ii)~(v)は,点を選ばないものとする.
ここで隣接する点を選べないことを思い出そう.のいずれか,のいずれか,,のいずれかをつずつ選んでいけばよいことがわかる.
(ii)から点を選ぶ場合…通り.
(iii)から点を選ぶ場合…通り.
(iv)から点を選ぶ場合…通り(正六角形の対角線の本数になる).
(v)から点を選ぶ場合…通り.
以上を足し合わせて,通りである.
問5
こういう問題は実験してみよう.見やすさのため,とおく.何度か操作を行ってみると,次のように変化していくことがわかる.
操作回目:
操作回目:
操作回目:
操作回目:
操作回目:
操作回目:
操作回目:
操作回目:
操作回目:
操作回目:
回目が特徴的であり,次の仮説ができる:
操作回目で,石の数はとなる.
また,操作回目までは,石の入った箱は個である.
証明は後回しにする.この予想が正しいと仮定して,先に問題を解いてしまおう.
であるようなを求めたい.
より
よって.改めてと置こう.
だから,である.
先ほどの仮説によれば,操作回目で,石の入った箱は個となるが,最初個入っていた箱が空箱になることに注意して,答えは個である.
なお,仮説の証明については,以下の遷移をもとに帰納的に考えればよい.
問6
より.これを用いてもう一方の式を変形すると
となる.因数分解してに気付けたらあとは簡単である.
(i)のとき.であり,が条件を満たすようなは通り.
(ii)のとき.であり,が条件を満たすようなは通り(を解けばよい).
足し合わせて,通り.
問7
ここで,四角形の面積は,であることがわかる.の面積をとおき,とおくと,
である.よってであり,である.
問8
条件1:どのように枚のカードを選んでも,選んだカードに書き込まれた整数の平均値は整数となる.
を考えよう(ただしとする).この条件は,次の条件と同値である.
条件2:全てのカードをで割った余りは等しい
(証明)条件1⇒条件2:任意の枚のカードの置き換えが可能なため.
条件2⇒条件1:確かめよ.
従って,問題文の条件「どのように枚以上枚以下のカードを選んでも,選んだカードに書き込まれた整数の平均値は整数となる」は,全てのカードをで割った余りが等しい,と言い換えられる.
この条件を満たすときに,さらに,全てのカードをで割った余りも等しければよい.つまり,がの約数であればよい.
のいずれもが素数でも素べきでもなければよい.
素数を小さい順に書いていくと,次のようになる.
は素数こそ含んでいないが素べきを含んでいて不適.答えは.すなわちである.
問9(想定解ではない)
との交点を,と円の交点をと置く.
比較的見つけやすい三角形の相似として
- (と,内接四角形の角度の性質)
- (円周角の定理)
- (先の二つから得られる)
- (内接四角形の性質)
とりあえずここまでで,などがわかる.
ここでもう一押しほしいところである.例えばでどうだろうか.
(このあと,よい解き方がわからない.)
Stewartの定理からを求め,の順に求めればとなることはわかったが,この方針だと
となるので,想定解ではないはず…….
問10
条件より,黒いマスの塗り分け方は大きく分けて通りである.
- 左上隅から右下隅までの対角線を全て黒く塗る.
- 二つの正方形で表せる図aの型
- 三つの正方形で表せる図bの型
図a
図b
図aの黒いマスの塗り方は,水色の正方形の辺の長さがなので通り.
図bの黒いマスの塗り方は,
(i)赤色の正方形がマスの場合…水色の正方形の辺の長さが なので通り.
(ii)水色の正方形がマスの場合…通り.
(iii)赤色も水色もマス以上の場合
黄色のマスはマス以上なので,正方形の作り方が通り.
それぞれに対して,赤色・水色の正方形の黒いマスの塗り方が通り.
従って,通り.
以上を足し合わせて,通り.
問11(途中)
最初に書いていた途中までの思考(一応置いておく)
とりあえず,条件を満たすような を作ってみよう.
集合の任意の部分集合に対して,であれば である.これだけを満たす例として,がある.
ところが,この例ではとなっており,問題文の全ての条件を満たさない.そこで,
と置いて,問題文の条件を満たすようなを求めよう.条件より,
-
-
-
である.これらを解いて,を得る.よって,は条件を満たす.
(なお,の場合となっていてに反するのだが,の範囲では,このような心配はなくなっている.)
次に,となるような例が存在するか,考えなければならない.
まず,問題文の個目の条件を満たすような を作ってみよう.
とする.次にとすると,で条件に合致しないので,
としよう.同様にしてで成立する.
いきおいとしたくなるが,それではで条件に合致しない.よってとしよう.
最後にである.
(なお,以上の思考において,例えばならばを満たすので,正解した問題数がつまでの場合について考えれば十分である)
以上で,とりあえずを得る.
このままでは問題文の個目の条件を満たさないので,
を考えよう.条件より,
である.これらを解いて,を得る.よって,は条件を満たす.
次に,となるような例が存在するか,考えなければならない.
が……?気分的にはなさそうだが非存在のまともな証明は,私には難しそうなのでお手上げ.