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【証明】①fが実数の部分集合Aから実数への連続関数で、逆函数を持つ ② a_nはAの元に収束 ③f(a_n)がβに収束している この時、a_nはf^-1(β)に収束する。

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書く動機

高校数学の極限の計算で$log$を取る時によく使われているが、これに焦点を当てた証明が中々見つけられなかったので、命題と証明を作っておく。

仮定

$f$$A (\subseteq \mathbb R)$の上の連続関数で、逆関数を持つ
$\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty}a_n \in A$
$f(a_n)$$β$に収束している 

結論

$a_n$$f^{-1}(β)$に収束する。

証明

仮定④より、$\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty}f(a_n)=β$
仮定①より、$f$$a_n$の収束先($\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty}a_n \in A$)で連続なので、$\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty}f(a_n)=\displaystyle f(\lim_{n\rightarrow \infty}a_n)=β$
仮定①より$f^{-1}$を作用させて、
$\displaystyle f^{-1}\Bigr(f(\lim_{n\rightarrow \infty}a_n)\Bigl)=\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty}a_n=f^{-1}(β)$

よって示された。

具体例

$\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty}log(a_n) = 0$が成り立つならば、$\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty}a_n=1$

仮定を壊して作る反例1

$\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty}a_n^2$=4だとしても、$f(x)=x^2$はの定義域が実数の時は逆函数がないので、$a_n$$2$に収束しているのか$-2$に収束しているのか分からない。

仮定を壊して作る反例2

$f(x)= \begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x-1\ \ (x\leq 0) \\ x+1\ \ (0\lt x) \end{array} \right. \end{eqnarray}$$\ \ \ $$\ \ \ $$\displaystyle a_n=\frac{1}{n}$
を考えると、
$\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty}f(a_n)=\lim_{n\rightarrow \infty}\Bigr(\frac{1}{n}+1\Bigl)=1$
しかし$1$はfの逆函数$f^{-1}$の定義域に入っていないので、命題のように$f^{-1}(1)$を計算できない。

投稿日:2023623
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