有理数を係数とする二つの整式$f(x), g(x)$に対して次の命題$P(f, g)$を考える。
$P(f, g)$: 任意の整数$n$と任意の素数$p$に対して、$g(n)/p$が整数ならば$f(n)/p$も整数である。
(1)$P(f, x^2+1)$が真となる$f(x)$は$x^2+1$で割り切れることを示せ。
(2)$P(f, x^4+x^3+x+1)$が真となるすべての$f(x)$を割り切る整式のうち、最高次の項の係数が1で次数が最大となるものを求めよ。
高校数学においては係数を指定せずに単に多項式のことを整式と呼ぶようです。整数係数の多項式のことではないようです。個人的には多項式に統一した方がいいと思いますが、京大風に整式と表現します。
また、有理数が係数と断っていますが、実数を係数としても$P(f, g)$が成り立つならば係数は有理数に絞られます。この問題の本筋ではないので本文では有理数としています。意欲的な方は証明してみてください。
時間をおいて公開します。
京大は整式に整数を代入した情報から元の整式の情報を復元する類の問題が好きなようです。解答例は各予備校が素晴らしいものを出しているでしょうから省略します。
$a, b, c, d, e$を正の実数として整式
$$f(x) = ax^2 + bx + c$$
$$g(x) = dx + e$$
を考える。すべての正の整数$n$に対して$f(n)/g(n)$が整数であるとする。このとき、$f(x)$は$g(x)$で割り切れることを示せ。
以下の設問に答えよ。ただし、$0! = 1$とする。
(1)$n$を自然数とする。$F(x)$は実数を係数とする$x$の$n$次以下の多項式であって、$m$が整数のとき$F(m)$がつねに整数となるものとする。このとき、次の性質(あ)、(い)を満たす実数$c_0, c_1, c_2, \cdots, c_n$が存在することを示せ。
(あ)次の式が$x$についての恒等式となる。
$$
\begin{aligned}
&\frac{F(x)}{(x+1)(x+2)\cdots(x+n)} \\
&= c_0 + \frac{c_1}{x+1} + \frac{c_2}{(x+1)(x+2)} + \cdots \\
&\quad + \frac{c_n}{(x+1)(x+2)\cdots(x+n)}
\end{aligned}
$$
(い)$0 \leqq k \leqq n$を満たすすべての整数$k$について$(n-k)!\,c_k$は整数である。
(2)$0$以上の整数$k$に対して、$x$の$k$次多項式$P_k(x)$を次のように定める。
$$
\begin{aligned}
P_0(x) &= 1, \\
P_1(x) &= x+1, \\
P_2(x) &= (x+1)(x+3), \\
&\ \ \vdots \\
P_k(x) &= (x+1)(x+3)\cdots(x+2k-3)(x+2k-1), \\
&\ \ \vdots
\end{aligned}
$$
また、$a, b$を$a \leqq b$を満たす$0$以上の整数とする。このとき、$x$についての次の恒等式が成り立つことを示せ。
$$
\frac{P_{a+b}(x)}{a!\,b!\,P_a(x)P_b(x)} = \sum_{q=0}^{a} \frac{2^q}{q!\,(a-q)!\,(b-q)!\,P_q(x)}
$$