こんにちは. この記事では, 微分を一通り学んで計算はできるけどどうも腑に落ちない...という方, 微分って結局なんなんだろう?と思っている方に, 「お気持ち」を説明することを目的としています.
さて, 関数
クローズアップする
上図のように, (
のようにかけるはずです. ただし
つまりこの
関数
という近似のことである.
ただしこの近似は, 「
程度の誤差は無視する」という意味での近似です.
この定義は普通の教科書とは違うと思いますが, このように定義の仕方を変えることにより色々な見方をするというのを数学ではよくします.
ではこの微分係数
となります. もちろんこれは近似であり等号は成り立ちませんが,
これはきちんと説明すると, 定義式の誤差は
程度であり, 上式はそれをさらに両辺 で割ったので誤差は 程度になっています. そこで の極限をとれば誤差は無くなります.
上の定義
を用いて, 微分公式を示してみましょう.
定義に従って変形していきます. 分かりやすいように
最後の行のハイライト部分が微分係数なので, これで示せました. ただし
まず,
これの右辺と
の左辺を見比べると, 似ていますね. ★式の
これの右辺の
この方法は具体的な計算にも応用できます.
定義どおり,
となる
よって
となる
これの
微分とは, 近似である. という意味を実感して頂けたでしょうか.
ちなみに, 大学以降ではこの記事のような定義を主流にすることが多いです. (厳密には
それでは, 最後まで読んでくれた方, ありがとうございました.