あいさつ
んちゃ!
今回の記事では皆で望遠鏡を作って遊ぶよ!
思い付き次第、随時更新するのだ!
望遠鏡和
超幾何数列
数列が超幾何数列であるとは、その階比がnに関する有理関数になるとき、を超幾何数列と呼ぶ。
望遠鏡和
が超幾何数列でが成り立つとき、下記の式が成り立つ。
定理1の性質を満たす超幾何数列についてはに関する有理関数になる。
定理により、あるに関する有理関数が存在してと書ける。また、超幾何数列の定義よりある有理関数を用いてとかけるので、次式が成り立つ。
これ何が嬉しいかって?
上記の有利関数を求めれば機械的に望遠鏡和を構成できるってことです。
ではさらに、進めてみよう。
[1]まずは超幾何数列なのでその階比はに関する有理関数。ゆえに互いに素なに関するある多項式を用いて
次に、を満たしたとすると、ある多項式が存在して次の様に書ける。
これにより、以下の式を得る。
と置くと次の式を得る。
上記操作をと名付ける。
[2]]よって、多項式についても同様にを行い、さらに繰り返せば、最終的に所要の多項式を得る。
Gosperの方程式
定理4の多項式が見つかっているとすると定理3の漸化式は別の有利関数x(n)を用いてと置くことで次の漸化式に書き直せる。
任意の有限個の複素数に対してを考えると、あるが存在して、任意のに対して以下の式が成り立つ。
の実部を考え、それが最大値をとるを考えると任意のに対してが成り立つので
定理5の漸化式の有理関数は存在するとすると、これはに関する多項式!
[1]がに関する多項式でないとすると、ある互いに素な多項式が存在してが成り立つ。ただし、は定数でない。
[2]元の与えられた漸化式は次の様に書き直せる。
[3]の規約因数(*規約因数とは例えばのやの事)を考える。このとき補題6より適当な規約因数を考えると次の様にできることに注意する。
また、非負整数で下記の式を満たすものの内最大のものを考える。
すると[1],[2]より
すなち次の式が成り立つことを意味する。
しかし、これはが互いに素である事に反する。
ゆえに、は定数でなければならない。
イメージが湧かない人向け。
の場合でありを選べばよく、またとしてを用いれば
Gosper方程式の解法
の解法について手短に考えてみる。
[1]定理7より、はに関する多項式となる事が分かっているのであらかじめ次数の多項式として
という形を想定する。
[2]の次数dに関する考察
1)左辺の最高次数の係数が打ち消しあわない場合:
この場合は簡単であり
より
2)最高次数の係数が打ち消しあう場合
下記の様に記号を定める。
またGosper方程式は次の様に書き直せる。
ゆえに最高次数に着目して計算するとの係数は次の様に書ける事が分かる。
この係数が出ない場合は次の様に書ける。
またそうでない場合は
を得る。
[3]の場合は解が存在しない事を意味している。この場合はGosper総和不可能という。
作って遊ぼう
このままだと子葉氏のパクりみたいな記事になるので、少し趣向を変えてみる。
先の場合、先に超幾何数列を与えてから、Gosper方程式を導く手順について考えたけど、そうではなく、逆にを先に与えて、多項式を動かす事で出来る望遠鏡和について考えてみよう。
の場合はもちろんであるのでGosper方程式の条件も問題ない。
であるとするとゆえに、
より
特にとすると
と書ける場合ももちろんを満たすのでGosper方程式の条件を満たしている。
とすると
以上より、
でもさー
上のGosperの方程式だけだと限界があるよね!
そこで次にSister Celineの方法を考えていくよ!
Sister Celines's method
まずは簡単な例で遊んでみよう!
[1]とおく。そして次の様なP-再帰的式が成り立つと仮定してみる。
注目すべきは、はにのみに依存し、に依存しない事。
[2]両辺をで割ってみよう。すると次の様に書ける。
[3]次にを代入しよう。すると次式を得る。
より両辺にをかけて整理すると次式を得る。
[4][3]で得た最後の式はに依らず0でなければならないので、以下の連立方程式を得る。
よって、これを解くと
[5]
すなわち以下のP-再帰的な式を得る。
よって、両辺について総和を取れば
[6]
上記の漸化式を解くと
上記の解法を一般化したものをSister Celineの方法と言います。