こんにちは。
今回は、九点円の拡張について紹介します。これは僕が自力で証明したものなのですが、あとから調べてみると既知であることが発覚しました。最悪すぎ
とはいえ、このMathlogというのは、研究結果を載せるものではなく、『数学の学びを自由に記録・共有できるWebサービス』です(公式サイトより抜粋)。
じゃあ、別に独自の話をしなければいけないわけではないんですね。
それにこの話は非常に面白いのに、知名度が低すぎると考えています(僕調べ)。
ということで紹介します。(ついでに、僕の証明には一部、調べても出てこなかったため既知ではないと思われる部分が含まれています。)
注目すべきは、三角形においてその外心と垂心は等角共役の関係にある、ということです。
三角形$ABC$の内部の$2$点$ P、 Q$が等角共役の関係にあるとする。線分$PQ$の中点を$R$とする。
$P$から直線$AB$、$BC$、$CA$におろした垂線の足を$P_C$、$P_A$、$P_B$とする。
$Q$から直線$AB$、$BC$、$CA$におろした垂線の足を$Q_C$、$Q_A$、$Q_B$とする。
このとき、6点$P_A$、$P_B$、$P_C$、$Q_A$、$Q_B$、$Q_C$は$R$を中心とする同一円周上にある。
また、点$R$に関してこれら$6$点と対称な点も、その円周上にある。
\begin{align*}
BP_A \times BQ_A
&= BP \times \cos\angle\mathrm{PBC} \times BQ \times \cos\angle\mathrm{QBC} \\
&= BP \times \cos\angle\mathrm{QBA} \times BQ \times \cos\angle\mathrm{PBA} \\
&= (BP \times \cos\angle\mathrm{PBA}) \times (BQ \times \cos\angle\mathrm{QBA}) \\
&= BP_C \times BQ_C
\end{align*}
よって方べきの定理の逆から、4点$P_A$、$P_C$、$Q_A$、$Q_C$は共円であるとわかる(この円を$ω$とする)。
ここで、線分$P_A$$Q_A$、$P_C$$Q_C$の中点をそれぞれ$R_A$、$R_C$とすると、
$\angle R R_A P_A = \angle R R_C P_C = 90^\circ$
よって点$R$は、線分$P_A$$Q_A$、$P_C$$Q_C$の垂直二等分線の交点であるから、円$ω$の中心は点$R$であるとわかる。
同様に$4$点$P_A$、$P_B$、$Q_A$、$Q_B$も点$R$を中心とする同一円周上にあるので、$6$点$P_A$、$P_B$、$P_C$、$Q_A$、$Q_B$、$Q_C$は共円である。
また、円周上の点を円の中心に関して対称移動した点も、当然その円周上にある。
さて、これは九点円の拡張です。まず三角形$ABC$の外心$O$、垂心$H$は等角共役の関係にあるから、点$O$を先ほどの$P$、点$H$を$Q$とすることができます。そして先ほどの定理の前半から、三辺の中点と、それぞれの頂点から対辺におろした垂線の足は共円であるとわかります(∵三辺の中点は、外心$O$から各辺に下ろした垂線の足)。
この円上に、線分$AH$の中点($E$とする)があることを示せばよいです。
三角形$ABC$において、$BC$の中点を$F$、外心$O$と垂心$H$の中点を$N_9$とする。線分$AH$の中点$E$は、$F$を$N_9$に関して対称移動させた点である。
点$C$を通り直線$AH$に平行な直線と、点$A$を通り直線$CH$に平行な直線の交点を$D$とする。
$$ \angle DCB + \angle DAB = 90^\circ + 90^\circ = 180^\circ $$
より、点$D$は三角形$ABC$の外接円上にある。そして線分$BD$の中点は$O$である。四角形$AHCD$は平行四辺形なので、
$AH$=$CD$=$2FO$となる。だから、
$EH$=$OF$とわかり、$ EH \parallel OF$から、$E$は、$F$を$N_9$に関して対称移動させた点であるとわかる。
定理2の証明(九点円を定理1の特別な場合として見ることで証明する)は僕は見たことがありません。
お読みいただきありがとうございました。
この内容はJMO夏季セミナーに応募したものです。落ちましたが。