こんにちは!ではさっっそく!!!
本記事では自然数全体集合$\NN$は$0$以上の整数全体を表します。
断りがなければ$\igen{a_{1},\dots,a_{n}}$は$\NN$上$a_{1},\dots,a_{n}$で生成される空間とします。
$H\subset \NN$が$\NN$の部分モノイド(submonoid)とは
また$H^{\times}:=H\setminus \{0\}$とする
何となく察しがついてくると思うのですが、部分モノイドは$\igen{a_{1},\dots,a_{n}}$の形で表せそうです、じゃあ示しましょう。
$H$を部分モノイドとし、$a\in H^{\times}$とする。$0\leq i\leq a-1$に対して
$h_{i}:=
\begin{cases}
\min\{h\in H^{\times}|h\equiv i\ (\Mod a)\} &(\{h\in H^{\times}|h\equiv i\ (\Mod a)\}\neq \emptyset)\\
0 &(\{h\in H^{\times}|h\equiv i\ (\Mod a)\}= \emptyset)
\end{cases}$
とすると、$H=\igen{h_{0},\dots,h_{a-1}}$
例1の2個目を見ればわかるように、生成元の個数は少なくできそうです。
$H=\igen{5,7}$について$a=5$とすれば命題1から$H=\igen{5,21,7,28,14}$となるわけですが、$21$も$28$も$14$もなくても良い気がしますよね。実際
(命題1で得られたようなものをはじめ)$H=\igen{a_{1},\dots,a_{n}}$なる集合$\{a_{1},\dots,a_{n}\}$を生成系(system of generators)という
さらに$H$の生成系の中で包含関係で極小なものを$H$の極小生成系(minimal system of generators)という
生成系というものはさまざまな表し方があるので包含関係がないペアも考えられます。
$\igen{5,21,7,28,14}$と$\igen{5,7,100}$はどちらも部分モノイドとして一致しているが、包含関係はないですね!ただ、包含関係の中で極小なものは考えられるはずです。
集合$S$に順序$\leq$が与えられているとします。
この時$A\in S$が極小とは「$B\leq A$であれば$A=B$」となることです。逆に極大は$\leq$を$\geq$にすればいいですね。極大イデアルとかは正にこれですよね!
ただ実は極小生成系は1つに定まってしまうのです!ヤバ嬉〜〜
なんとその証明を具体的な形を提示して証明しちゃいます!!
部分モノイド$H$に対して$H^{\times}\setminus (H^{\times}+H^{\times})$が唯一の極小生成系になる
$G=H^{\times}\setminus (H^{\times}+H^{\times})$とする.
任意の$H$の生成系$\{a_{1},\dots,a_{n}\}$をとり、任意の$i$で$a_{i}\neq0$と約束する。また$G=\{g_{1},\dots,g_{e}\}\ (g_{1}< g_{2}<\dots< g_{e})$とする。
さてさて、やっと数値半群の定義になります。数値半群は部分モノイドであって、ある有限性を備えているものになります!
$H$を部分モノイドとする。以下の同値な命題の全て(即ち、いずれかひとつ)を満たす時数値半群(semigroup of values/numerical semigroup)という
同値であることは示さないです!!
$H$を数値半群とする
代数幾何学の文脈で埋込次元といえば「(定義イデアルを$I$として)局所座標環$\CC\{x,y\}/I$の唯一の極大イデアル$\m$について$\dim_{\CC}\m/\m^{2}$」のことを指すが、確かに$\m/\m^{2}$は$\m$の極小な生成元たちを表しているし、$H^{\times}\setminus(H^{\times}+H^{\times})$にめちゃめちゃ似ている
また定義多項式$f$の位数のことを重複度と呼ぶが、実は$2$つの重複度は一致する
$\phi:(\CC,0)\to (\CC^{2},0);\phi(t)=(x(t),y(t))$を複素平面曲線(パラメータ表示)とします。このとき簡単のため$x(t)=t^{m}$という形に限ります。というのも、任意のパラメータは$\CC$の原点付近の座標変換($\R$-同値)で上の形に実現できるのです。一方$y(t)\in\CC\{t\}$は冪級数とします。
このときふと思うわけです。
あれ、$2$変数多項式$f(x,y)$に$\begin{cases}x=x(t)\\
y=y(t)\end{cases}$を代入したくね?
そしてさらに思うわけです
それって$\CC\{x,y\}\to\CC\{t\}$の環準同型写像を誘導している
と。
確認してみましょう!
上の写像を$\phi^{\ast}$と表すとします
任意の$f,g\in\CC\{x,y\}$をとると
では気になるのが全射にならないのってどんな時?
はい、命題あげます
$\phi^{\ast}$:全射$\iff$曲線$\phi(t)$が非特異
私共のような特異点論の人間は全射じゃない$\phi^{\ast}$に興味があるのです。ではどのくらい全射から遠いかって気になりません?全射から遠ければ遠いほど素行の悪い特異点が出てきそうです
ホモロジーを勉強したことのある人は$\mbox{Coker}$というのを思い浮かべるでしょう。大正解です!
$f:M\to N$:加群の準同型
$\mbox{Coker}(f)\defe N/\mbox{Im}(f)$を余像といいます
終域の空間から像を潰してあげれば像でない空間が得られるので便利ですよね
($f$:全射$\iff\mbox{Coker}(f)=0$)
さて本題に戻ると、$\mbox{Coker}(\phi^{\ast})=\CC\{t\}/\CC\{x(t),y(t)\}$なので具体例で観察していきましょう。
$\CC\{t\}$を$\CC$-ベクトル空間としてみると基底は$\{1,t,t^{2},\dots\}$
$\phi(t)=(t^{3},t^{5})$とすると$\CC\{t\}/\CC\{x(t),y(t)\}=\igen{t,t^{2},t^{4},t^{7}}$
$t^{3},t^{6},t^{9},\dots$は$x,x^{2},x^{3},\dots$で与えられ、
$t^{5},t^{8},t^{10}$は$y,xy,y^{2}$で与えられる。
例3の$t$の指数部分に着目すると、、、あれ?めちゃめちゃ数値半群の計算じゃね?
確かに$\CC\{t\}$の指数部分は$\NN$と一致していて、$\CC\{x(t),y(t)\}$の指数部分は$\igen{3,5}$と一致している!!
思い出してください。コンダクターは以降が全部数値半群の元になる最小の整数でした。そのコンダクターに対応する概念を教えます
$\mathfrak{C}\defe\left\{x\in\CC\{t\}|x\cdot\CC\{t\}\subset\CC\{x(t),y(t)\}\right\}$をコンダクターイデアル(導手イデアル、conductor ideal)と言い、これは$\CC\{t\}$のイデアルであって、$\CC\{x(t),y(t)\}$を含む
$\CC\{t\}$は単項イデアル整域なので$\mathfrak{C}=\igen{t^{c}}$なる整数$c$が存在します!!この$c$こそがコンダクターになるのです!!
今回はちょっとガサツな感じになりますが、以上になります!それでは!!