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q-Mellin変換とRamanujanの和公式

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区間(0,x)q積分を
0xf(t)dqt:=0nxqnf(xqn)
によって定義する. x=qnとすると,
0qnf(t)dqt=nkqkf(qk)
となるので, nとして無限区間でのq積分を
0f(t)dqt:=k=qkf(qk)
と定義する.

q-Mellin変換

通常のMellin変換は関数fに対して
F(s):=0ts1f(t)dt
によって定義される. このq類似としてq-Mellin変換を
Fq(s):=0ts1f(t)dqt
によって導入する.

Ramanujanの和公式

q超幾何級数におけるRamanujanの和公式は
n=(a;q)n(b;q)nxn=(q,b/a,ax,q/ax;q)(b,q/a,x,b/ax;q)
という形の和公式である. これを用いて以下のようなq-Mellin変換が得られる.

0(ax;q)(bx;q)xs1dqx=(q,a/b,bqs,q1s/b;q)(b,q/b,qs,aqs/b;q)

Ramanujanの和公式を用いて,
0(ax;q)(bx;q)xs1dqx=n=(aqn;q)(bqn;q)qsn=(a;q)(b;q)n=(b;q)n(a;q)nqsn=(a;q)(b;q)(q,a/b,bqs,q1s/b;q)(a,q/b,qs,aqs/b;q)=(q,a/b,bqs,q1s/b;q)(b,q/b,qs,aqs/b;q)
と示される.

a=0とすると以下が得られる.

0xs1(bx;q)dqx=(q,bqs,q1s/b;q)(b,q/b,qs;q)

また, a=qとすると,
0(xq;q)(bx;q)xs1dqx=(q,bqs;q)(b,qs;q)
となる. 特にb=0とすると,
0(xq;q)xs1dqx=(q;q)(qs;q)
である. これらは本質的にq二項定理である. 上の定理で, b=1,a=qとすると,

0xs11+xdqx=(q,q,qs,q1s;q)(q,q,qs,q1s;q)
が得られる. これはよく知られた等式

0xs11+xdx=πsinπs
q類似である.

投稿日:202444
更新日:202444
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Wataru
Wataru
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超幾何関数, 直交関数, 多重ゼータ値などに興味があります

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