カタラン数の母関数の求め方について調べていた時になんとなく思いついたので記事にしてみました.個人的には結構面白い証明だと思います.(既出だったら申し訳ない)
n番目のカタラン数をcnと表すとき以下の等式が成り立つ.1−1−4x2x=∑n=0∞cnxn
2nCnを二項係数とするとき, 以下の等式が成立する.11−4x=∑n=0∞2nCnxn
cn=2nCnn+1となるので補題を示せると積分するだけで, カタラン数の母関数がもとまる.
ウォリス積分の結果より以下の等式が成り立つ∫0π2sin2nx dx=(2n−1)!!(2n)!!⋅π2=2nCn22n⋅π2したがって∑n=0∞2nCnxn=2π∑n=0∞∫0π2(4xsin2t)n dtが成立する. 0<4x<1とすると0<4xsin2t<1となるので, 無限等比級数の和の公式が適応できる.(積分とシグマの交換については問題ないことが簡単に確認できる.)2π∑n=0∞∫0π2(4xsin2t)n dt=2π∫0π2∑n=0∞(4xsin2t)n dt=2π∫0π211−4xsin2tdt=2π∫0π211−2x(1−cos2t)dtこのとき, tant=yと置換すると, 積分範囲は0→∞,cos2t=1−y21+y2, dt=11+y2dyなので2π∫0π211−2x(1−cos2t)dt=2π∫0∞11−2x(1−1−y21+y2)⋅11+y2dy=2π∫0∞11+y2−2x(1+y2−(1−y2))dy=2π∫0∞11+(1−4x)y2dy=2π[11−4x⋅arctany]0∞=11−4xよって11−4x=∑n=0∞2nCnxnが成立する.
これにて補題は証明できた.以下カタラン数の母関数のほうを証明する
11−4x=∑n=0∞2nCnxnが成立するので, 両辺をxで積分すると,∫∑n=0∞2nCnxndx=∫11−4xdx∑n=0∞2nCnn+1xn+1=C2−121−4x⋯(1)∑n=0∞cnxn=C−1−4x2x(1)にx=0を代入すると0=C2−12となるのでC=1. よって∑n=0∞cnxn=1−1−4x2x
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