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公理的幾何代数②(ベクトルの直交と平行)

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幾何代数の幾何的性質

前回の記事ではまだ幾何代数の幾何的な性質が現れていませんでした。幾何代数の特徴は幾何的な概念が代数的に定義できるということです。この記事では直交平行という幾何的な概念でそれを示します。

直交

直交の代数的定義

直交

ベクトル$u$$v$が反可換であるとき、ベクトル$u$$v$直交しているという。これを
$$ u \bot v $$
と表す。

ここで反可換とは$uv = -vu$となることです。反可換は反交換子が$0$となることと同値です。$uv = -vu \iff uv + vu = 0$だからです。

たしかにこれは代数的な定義です。しかし直交とは幾何的な概念です。この代数的な定義は幾何的な性質と整合が取れているのでしょうか。

三平方の定理

反交換子が$0$であることは$(u + v)^2 = u^2 + v^2$と同値です。これは三平方の定理と同じ形です。

三平方の定理

任意のベクトル$u$, $v$について
$$ u \bot v \iff (u + v)^2 = u^2 + v^2 $$
が成り立つ。

三平方の定理が幾何的な概念である直交を反可換という代数的な性質で定義する正当性を与えます。

平行

平行の代数的定義

平行

ベクトル$u$$v$が可換であるとき、ベクトル$u$$v$平行しているという。これを
$$ u \parallel v $$
と表す。

可換であるということは$uv = vu$です。交換子$[u, v] = uv - vu$と定めると、可換であることは交換子が$0$であることと同値です。

スカラー倍

平行という幾何的概念を可換という代数的な性質で定めた正当性ももちろんあります。それは$u$$v$がスカラー倍の関係になります。

スカラー倍

任意のベクトル$u$, $v$について
$$ u \parallel v \iff u = k v $$
が成り立つ。ただし$k$はあるスカラー。

$u$, $v$が平行であるとします。つまり、$uv = vu$が成り立ちます。両辺を右から$v$を掛けます。

$$ uvv = vuv $$

縮約公理より$vv = v^2$はスカラーであり、可換であるとき$uv = vu$はスカラーとなるため、
$$ u = \frac{uv}{v^2}v $$
であり$vu/v^2$はスカラーです。

逆は自明です。$uv = (k v)v = k v^2$ であり$vu = v (k v) = k v^2$であることから可換です。

投稿日:22時間前
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