この本について記事を書くのはすごく久しぶりです。ひとえに読み進められなかったからなんですけどね...。とにかく、前へ進むために、証明抜きで§3の定理たちを並べてみることにしました。
分岐指数を$e$、相対指数を$f$とする。
$L$が$K$の有限次代数拡大体とする。$L$の任意の素因子$P'$について、その射影$P$を考える。このとき、$ef\leq[L:K]$である。
参考文献[1]の定理1.13より直ちに得られる。
定理1の状況で、もし$K$が素因子$P$について完備であれば$ef=[L:K]$が成り立つ。
参考文献[1]の定理1.9より従う。
$L/K$を有限次拡大、$P'_1,\cdots,P_g'$を$K$の素因子$P$の$L$における拡張の全体とする。このとき$P_i'$の分岐指数、相対次数を$e_i,f_i$とすれば、
$$
\sum_{i=1}^g e_i f_i\leq [L:K]
$$
が成り立つ。
参考文献[1]の定理1.13の主張。
定理3の状況で$K$が代数函数体の場合、等号が成り立つ。
参考文献[1]の第2章の注意2による。