問題
を正の定数とし,についての方程式
を考える.
- この方程式の実数解は全て負であることを示せ.
- この方程式の全ての解の実部が負であることの必要十分条件はであることを示せ.
余話
この問題の(1)の元ネタは昔の大阪大の問題です.また(2)は制御理論を勉強したときに学んだ,とある定理が背景です.
解答
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(1) とおく.ゆえ,ではとなる.よっての範囲ではは単調増加であり,である.よってとなる実数は非負の範囲には存在しない.よって与方程式の実数解は全て負である.
(2) 与方程式の解の組み合わせは,(i)重解を含めて実数解3つ,(ii) 実数解1つと互いに共役な虚数解2つ,の場合がある.それぞれの場合について題意を証明する.
(i)のとき,与方程式の3実数解を,,(ただし)とおく.このとき
が成り立つ.よって
である.ここで,,の実部が全て負であると仮定すると,このとき,,は全て負だから括弧内の各項は負となる.したがってつまりを得る.
逆にのとき,(1)より解は全て負.
(ii)のとき,与方程式の3解は,,(ただしは実数では虚数)とおける.すると
が成り立つ.よって
となる.ここで,,の実部が負であると仮定すると,このとき,であるからが成立.
逆にのとき,(1)よりが得られる.そしての実数解がのみで,およびであることからの範囲ではであり,ではである.このこととからがわかる.これを用いると,から
を得る.よって,,の実部が負.
以上より,示すべき命題は示された.