$T_1S^2$($S^2$の単位接束)は$P^3$に微分同相。
これは、問題1.2.10で示した$SO(3)\approx P^3$を使えば、割と自明です。というのも、以下のような対応関係があるからです。
左:$(p,v)\in T_1S^2$,右:$(v,p×v,p)\in SO(3)$
$f:T_1S^2\to SO(3)$を$(p,v)\mapsto (v,p×v,p)$で定める。(この対応がwell-defindである事は線形代数の問題なので省略する。)
この写像の逆$g:SO(3)\to T_1S^2$は、$\mathbb R^3$の標準基底を$e_1,e_2,e_3$とすると$A\mapsto (Ae_3,Ae_1)$で与えられ、よって$f$は$g$により微分同相になる事がわかる。
よって問題1.2.10より、$T_1S^2\approx SO(3)\approx P^3$。
細かすぎますが、以下の問題の多様体$M$は、本には特に記述がないですが、2点以上の元をもつ多様体と条件を増やしています。
というのもそうでなければ、明確な反例(一点集合)が一つ存在してしまいます。
$M$をコンパクトC^1級の2点以上をもつ多様体とする。このとき、$C^1$級写像$f:M\to \mathbb R$は少なくとも2個の臨界点をもつ。
コンパクト空間上の連続関数で2個とくれば、最大値最小値の定理を使えと言われているようなものですね。
最大値最小値の定理より、$f$は最大値、最小値を持つ。いま、それを取る点を一つとり、$p$とする。
点$p$のチャート$(\phi,U)$を取り、$f$を局所座標表示すると、$\phi(p)$は単にEuclid空間の間の局所極値点である。
よってFermatの極値点定理より、その点での微分は0である。すなわち、$f$の点$p$での微分は0であり、よって$p$は臨界点である。
今、$p$は最大値か最小値の指定が無く臨界点である事が示せたので、$M$が2点以上を持つ事から、少なくとも2個の臨界点をもつ事がわかる。
正確には、$f$が非定数か定数かでも少し議論を分けた方が良いかもしれないですが、どちらにしても結論は同じです。