この記事ではラマヌジャンの書いた論文"Note on a set of simultaneous equations"を読んでいきます。
タイトルの3という番号はハーディによる書籍"Collected Papers of Srinivasa Ramanujan"におけるナンバリングに準じています。ちなみに"Collected Papers"の全容については
こちらのサイト
や
こちらのサイト
にて閲覧することができます。
この論文の主題は
に関する連立方程式
の解き方を紹介することにあります。
いま
とおくと、これは
と展開できるので、上の方程式は
が成り立つことと言い換えられる。
ところで
と表すと
が成り立つので、この両辺の各係数を比較することで
に関する線形方程式
が得られる。
さてこの方程式は後半の
を求めることができ、その値と前半の
を求めることができる。あとは部分分数分解によって
と変形することで所望の
が得られる。
例えば
に関する連立方程式
を考えたとき、対応する
に関する方程式
を解くと
と求まる(らしい)。これを
と変形し、もうちょい部分分数分解することで
と求まる。