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積分変換を用いた級数の加速(やなオリジナルから!)

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あいさつ

んちゃ!
今回は、イラストを描いていたらやなさんが急に積分変換を用いた級数の加速方法を思いついたんだって!
早速だけど、その方法について書いていくね。

結論

今回やなさんが思いついた方法は下記の方法らしいですのだ。

やなさんが思いついた級数の加速方法
数列{cn}Cから定まる次の様な級数を考えます。
SMN({cn}):=n=Mcnでは、この級数の別の表示を得たいとします。
それを実現するやなさんが思いついた方法は次の様になります。
  1. cn=abfn(z)dzを満たす関数列{fn(z)}{f:CC|z=a,z=b}となるもの発見する。
  2. n=MNfn(z)=g(z)を満たす正則な関数を見つける。
  3. z=z(w)なる変数変換する。そして、G(w):=g(z(w))dz(w)dwを求める。
  4. G(w)=n=MNgn(w)を満たす関数列{gn(w)}を見つける。
  5. dn:=ABgn(z)dz(A=z1(a),B=z1(b))を求める。
  6. 最後にSMN({dn})を求める。
以上の計算により下記の結果が得られる。
SMN({cn})=SMN({dn})abϵ(z)dz=0を満たす関数ϵ(z)により2の計算にてg(z)g(z)+ϵ(z)を採用してもよい。

応用

調和級数1

数列{1n}n{0}Nに対して以下の様な級数を定める。
HN=n=1N1n
これは調和級数と言われる。
少し考えれば分かると思うが以下の様な計算が出来る。
1n=01tn1dt
またさらに以下の様な計算が出来ます。
n=1Ntn1=1tN1t
t=T(u)の様に変数変換する。
1tN1tdt=1T(u)N1T(u)dT(u)dudu
また簡単な計算によりT(0)=T(1)=1となる様な変数変換に対しては以下の様に計算出来る事が分かる。
011T(u)N1T(u)dT(u)dudu=[{1T(u)N}log{1T(u)}]01N01TN1(u)dT(u)dulog{1T(u)}du
そこで、特にT(u)=uK(0<K)と置きましょう。すると以下の計算が出来る。
011T(u)N1T(u)dT(u)dudu=KN01uK(N1)uK1log(1uK)du=KN01uKN1log(1uK)du=KNn=11n01uK(N+n)1du=n=1Nn(n+N)
ゆえに、以下の結果を得る。
HN=n=1Nn(n+N)

調和級数2

01(tN11N)dt=0を用いると次の様な変換が出来る。
n=1Ntn1tN1t+(tN11N)=1+tN12tN1t1N
t=T(u)として、先と同様の計算により
(1+tN12tN1t1N)dt=(1+T(u)N12T(u)N1T(u)1N)dT(u)dudu
この計算を用いると以下の式が得られるのです。
01(1+tN12tN1t1N)dt=01{2NT(u)N1(N1)T(u)N2}dT(u)dulog{1T(u)}du1N
T(u)=uKと置き直すと
01{2NT(u)N1(N1)T(u)N2}dT(u)dulog{1T(u)}du=K01{2NuK(N1)(N1)uK(N2)}uK1log(1uK)du=K01{2NuKN1(N1)uK(N1)1}log(1uK)du=Kn=11n01{2NuK(n+N)1(N1)uK(n+N1)1}du=n=11n(2Nn+NN1n+N1)=n=1(N+1)n+N(N1)n(n+N)(n+N1)
以上の計算をまとめると下記の非自明な結果が得られる。
HN=n=1(N+1)n+N(N1)n(n+N)(n+N1)1N

投稿日:418
更新日:418
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