見た目が美しくない積分を作ったので紹介します。
Desmos上で数値的に計算したら、大体あってますね。Wolfram Alphaに投げても数値しか返さなかったので、厳密に正しいかは知りません。
一見すると、三角関数があるので、で有理型関数に帰着できそうですが、分母のがそれを阻んでいます。かつて自分が残した殴り書きのメモを参照しながら、なるべくわかりやすく導出していきます。
の別表現
まず、であることを示します。
これで、が示されました。
さて、この積分について、と置換し、をと置きなおすと、いろいろと計算して、
となります。これで今回の定積分を導出するための道具は揃いました。
雑多な作業
ここからと定義します。先ほど導出したことから、です。また、であるので、です。
を代入して、です。これをとします。
と置換し、をに置きなおします。
ここで、と置換します。で、積分範囲はでです。
ここで、第2項めのは、にを入れたものに等しいです。よって、
です。すなわち、
ですが、もともとですから、移項して、
が成り立ちます。これをと名付けましょう。
次に、を用意します。と名付けます。です。
先ほどと同様にと置換し、 をと置きなおして、
簡略化のために、とすると、
左の積分から順にとします。です。それぞれの値を計算しましょう。
の計算
例にもれず、と置換します。すると、
=
=
見覚えのある形が出てきましたね。これは先ほどの計算で導出した、の符号が逆転したものです。すなわち、です。
の計算
ここまでくればあともう少しです。
を計算していきます。同様に、と置換します。
となりますが、これはにを代入したものに等しく、すなわちです。
の計算
計算というか、先ほど導出した者たちを使ってシンプルに表します。
でしたから、
よって、
です。
さて、勘のいい方は気づかれたかもしれませんが、これは冒頭に示した積分結果の符号が逆転したものです。つまり、このを変形して、今回の積分を導出します。
クライマックス
です。これもまたと置換していきます。
と置換して、で積分範囲はでです。
これはで、でしたから、両辺のマイナスを打ち消して、
が示せました。
最後に
今回の被積分関数の概形は、次のようになります。
青色の部分の面積がになるというわけですね。先端が尖りすぎているわけでもなく、相手を傷つけずに無効化する護身用グッズにありそうな形です。肋骨の隙間とかに差し込んだら痛そうです。
今回の積分のポイントは、の因数分解と、同型出現でしょうか。このまま続けていっても更に複雑な積分は生み出せそうですが、計算量に打ちのめされそうなのでやめておきます。お疲れさまでした。